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栄養ドリンクとアルコールの組み合わせは危険です❗という論文があるけどねえ〜⋯。

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毎日毎日深酒の生活のオッサンは飲みに行く前に「これって肝臓にいいんだよね」と言いながらウコン含有のドリンク剤を飲んでいると思われます。

飲み疲れをカバーする為に「栄養ドリンク」を飲んじゃっている人もいるだろうし、不埒な心でマムシ系に走るオッサンも見受けます。

カクテルにも色々種類がありまして⋯。

今、レッドブルってオシャレな若者向けのエナジードリンク剤がコンビニでも売られていますが、このレッドブルでウォッカとかを割ってガボガボ飲んで、大騒ぎするシーンを映画で見かけたことありませんか?

このレッドブルウォッカというまんまのカクテルもあるのですが、この組み合わせが非常にマズいって話がでています。

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エナジードリンクとアルコールを同時に飲むと⋯

日本では若者のアルコール離れが話題になってます。しかし、海外では未だに肉食系男子が多く出回っているようで、若者の飲酒が問題視されていて、ビタミンやカフェインを含んだレッドブルでアルコールを割る飲み方にケチをつけた研究者がいます。Alcoholism: Clinical and Experimental Researchという医学雑誌のオンライン版に掲載されているものですが、Alcoholismというのはアルコール依存症という意味ですから、はじめからアルコールに対して好意的であるわけない専門誌です。タイトルは「The Effect of Energy Drinks on the Urge to Drink Alcohol in Young Adults」(Alcohol Clin Exp Res 17 JUL 2014 DOI: 10.1111/acer.12498)。

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米国の大学生を対象した、この論文によるとアルコールと栄養ドリンクの一つレッドブルをチャンポンにして飲んだことがる学生は56%いて、この飲み方が大学生の間で一般的になっていることが判ります。チャンポンなのか割ったのか、この飲み方をすると飲酒量が多くなることによって喧嘩や怪我や交通事故が多くなっているので、栄養ドリンクに対してなんらかの規制が必要であるという強引な論法が導きだされてきます。この論文の内容は以下のような単純な研究です。

  • 36人にはレッドブルとウォッカ(60ml)のカクテルを、39人にはソーダとウォッカ(60ml)のカクテルを飲ませた
  • 味と色をごまかすために果汁を200ml両者に混ぜ込んだ
  • 両者のアルコール渇望と酩酊度を比較した

この結果としてレッドブル+ウォッカのグループは実験後にアルコールの要求度が高かった、つまり、もっと飲みたい、大好きって人がソーダ割のグループより多かったのです。

この結果からアルコールの栄養ドリンク割はアルコール依存を促すという感じの論調になっています。

じゃあ、オロナミンCわりはどうなるんだろう

オジさん達が若い時はテレビアニメ「巨人の星」の提供を大塚製薬していて、オロナミンCのコマーシャルで「パパはオロナミンCをウィスキー割り、ママは卵でオロナミンセーキ」そして確か「僕はオロナミンCのミルク割り」だったけ、そんなCMが流れていました。アルコールを栄養ドリンクでわる飲み方って1970年前後の日本のオッサンは世界に先駆けていたってことになります。

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しかし、卵で割るのもなんだし、ミルクで割るのも想像しただけで気持ちが悪くなりますし、ましてやウイスキーとなると⋯。この論文では今後のアルコールの摂取量が増えることを予想もしませんし、暴力的になったり、事故を起こす傾向が増加することも全く不明です。この論文を書いた人は栄養ドリンクや覚せい剤に対する論文を多数発表していますので、若者独特の衝動的な行動が許せん❗的頑固な観点から研究を続けていることが予想されます。

そういえばこの論文のキーワード(検索エンジンなんてない時代から論文はキーワードを登録することになっていました)、「Alcohol;Caffeine;Binge;Stimulants;Intoxication」ですから⋯訳せば「アルコール;カフェイン;どんちゃん騒ぎ;覚せい剤」。「どんちゃん騒ぎ」をキーワード指定した執筆者のRebecca McKetinさんは楽しくなかった青春時代を過ごしたんだろうなあ。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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