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ダイエットの敵は空腹時の食料品購入、高カロリー食を自然と選んでしまう悲しい習性

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体重をコントロールしてダイエットに励んでいる方に高カロリーな食べ物を避ける簡単なコツをお伝えします。

カロリーオーバーが気になる方へ

世の中には一日青汁一杯だけの超少食・超低カロリー食の人もいるそうですが、一般的にはそんな食生活はワビシいですし、健康的な生活が送れるとは思いません。また、カロリーで体重をコントロールすることを評価するという基本的な考えに反論をお持ちの方もいますが、今のところ痩せる為のダイエットを考える基準はカロリーであるのが世界基準ですので、ここはカロリーで話を進めます。

「ダイエットのコツは高カロリー食を避ける」ということは判ってはいるけど止められない、って人がほとんどではないでしょうか? 空腹時に食品を買うと不思議なことに高カロリーなものを選んでしまう 腹ぺこ状態でコンビニに行くと、ついつい買いすぎちゃった、なんて経験ありませんか?

実は単純に多めに食料品を買っているだけではなく、高カロリーな食べ物を無意識のうちに選択して買っていることが、医学論文で明らかにされています。「hungry grocery shoppers buy more calories, not more food.」(JAMA internal medicine. 2013 Jun 24;173 (12) ;1146-8. )というタイトルで、「空腹で食料品店に買い物に行くと沢山食べ物を買うというより、高カロリー食を買ってしまう」というような題名です。

空腹だと高カロリー食を自然と選んでしまう

このJAMAという医学専門誌は米医師会誌と記され新聞等で目にしたことがあるのではないでしょうか。真面目な専門誌ですが、時々一般の方受けを狙ったような内容の論文が掲載されますが、論文の価値を評価するインパクトファクターという基準では30台でありかなり高得点です⋯権威があると言えます。

腹ぺこ買い物実験の方法 と結果

米国のコーネル大学のチームが空腹状態の68人に協力してもらってこの実験は行なわれました。空腹っていっても5時間はなんにも食べていません、という米国人の大食感ぶりやおやつ好きを反映した甘めの条件なのでした(医学的に空腹とは食後10時間程度以上を目安とすることが多いのですが)。 この腹ぺこ協力者の半分の人にビスケットに食べさせ、半分は空腹状態でネット上で食品を購入してもらうと

空腹グループはより多くの高カロリー食を購入した結果になった❗

統計学でいうp値は0.05ですので、偶然このような結果になることは5%しかない、と言えます。

更に、実際に食料品店に買い物にいってもらうと

夕食前(16時から19時)に買い物に行くと低カロリー食の購入する比率低下する❗

という結果もでています。

画像

空腹、または夕食前の買い物は避けるべし!

この研究から判断できるのは、空腹だと食べ物をたくさん買うわけではなく、なぜか高カロリー食を選んでしまうということ、夕食前は低カロリーを買う比率が下がるということです。食料品を買いにいく時はお腹をイッパイにして、昼食後に買いにいけば必ずやダイエットは成功するでしょう!アメリカの専門誌ながらの気の利いたコメントが付け加えられていました。 「買い物時は子供を連れて行かない方が良いよ!」⋯無駄使いをしないためですかね?

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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