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金儲け主義の悪徳開業医の手口曝露します。

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消費税がアップして、アベノミクスの効果もまだハッキリしない景気ですが、皆さんにぜひ医療費も見直していただきたいのです。

高騰する日本の医療費の元凶は不正請求?

保険診療を受けると基本的にはどんな治療をして、どんな検査をして、さらにどんな薬でいくら掛かったかを明細書が手渡されるはずです。ここの時点で理解できない治療費があったらその場で尋ねる方も多くなっていますが、悪徳開業医の手口はかなり巧妙です。私が経験した悪徳というより犯罪行為を披露します。

2013国の医療費の推移

国税庁のHP

開業祝いに保険証を集めた医師

真面目に大学病院に勤務していたある医師ですが、開業時に知り合いに「保険請求の練習をしたいので、保険証を見せてくれますか?」といって知人・友人の保険証を集めました。現在は医療費を社会保険や国民保険に請求する場合、ほとんどの医療機関がパソコンを使用しますが、10年くらい前までは手書きでレセプトを作っていた所も結構多かったのです。

保険の種類によって色分けされたレセプトに手書きで診療内容を記入するという大作業で、内容も複雑なので「初めてのレセプト作りだから練習も必要かな」と思って保険証(医師国保)を彼に見せました。医師国保はレセプトチェックが甘い傾向がありますので(医師が自分を治療しても保険請求できませんので、出費が少ない)私は気づかなかったのですが、家人は親からの会社を引き継いでいたので社会保険に加入していました。社会保険組合は無駄な医療費が使われていないかを厳しく当時からチェックしていましたので、数ヶ月後に「あなたは何月何日に○○クリニックでこれだけ医療費を使いましたよ」というハガキが届きます。

そのハガキをみて家人は絶叫しました「私、白内障の手術なんてしていない!」。周囲の人からレセプトの練習と称して保険証を集め、実際に治療したことにしてレセプト請求を偽造して健康保険組合に請求していたんです、その医師は。開業して将来に不安があったのでそのような行為をしたと、私に告げた知人ですがその後の消息は⋯まだ、開業しています。

麻酔をかけて楽チンに大腸ポリープを切除

これは当院の患者さんに聞いた話ですが、眠っている間に大腸のポリープを取ってくれる非常に評判の高いクリニックを受診しました。眠っている間にポリープの切除が無事に済みましたが、いざ治療費の支払いになって飛び上がったくらいの金額を請求されたのです。

担当医師は「内視鏡で見た所がんの疑いがあったので、それも切っておきました」とのこと。大腸ポリープの切除の保険診療費と大腸がんを内視鏡で切除した場合の料金はかなり差があります。眠っている間の出来事なので、その患者さんは仕方がなく請求金額を払って帰宅する途中、当院に立ち寄って「先生、こんなことってあるんですか?」と聞かれた私は困ってしまいました。「たまたま悪性が疑われるポリープがあったんだから仕方ないかも、でも後で必ず病理検査といってガンの場合の悪性度を調べるからその結果がでたら教えてね」と私はその患者さんに伝えました。

前立腺肥大で当院に通院していたその患者さんにその後「ポリープの結果はどうでした?」と尋ねたら「先生、よかったですよ、良性だったんです」と喜びながら私に伝えてくれました。でも、良性のポリープだったなら、なぜ「悪性腫瘍切除」でその眠っている間にポリープ切除の医師は請求したんでしょうか?

患者さんの負担は頂きませんといって保険水増し請求

ある医師は知り合いからは、保険診療の本人負担分(通常は3割)を受け取りません。「いいよ、いいよ、保険は請求するけど」と言いながら。開業の手続きをすると保険請求の講習会を医師会で受けるのですが(少なくとも私が開業した17年前はそうでした)、必ず注意されるのが知人からも本人負担分を徴収しなさい、ということです。

遠方から私が開業したのでわざわざ受診してくれる知人から本人負担分は取らないでいいか、と考えていたのですがなぜ医師会の講習でそのようなことを繰り返し教え込まれたのか不思議でした。

私の友人をその「いいよ、いいよ」の医師に紹介したところ、私の紹介ということで本人負担分は徴収されなくて非常に感謝されました。でも、やっぱりでした。社会保険の「あなたの使った医療費」が届いて見たところ、一回しか受診していないのに月に5回も受診したことになっていました。3割分を回収する為に複数回受診してその差額を回収していたのです。これは明らかに詐欺です。

おまけ⋯開業費用は全部患者さんの謝礼

私が開業した時、東京都の○○科の親分的な医師がいました。私が標榜する科だったので、ご挨拶に伺ったときの話です。「君、開業費用はどのように工面したの?」「貯金と借金でまかなって開業しました」と告げるとその大物医師は言いました「俺は開業費用は全部患者さんのお布施でまかなったぜ」。

超有名私立大学の外科系に勤務していた大物は手術時に患者さんから謝礼を受け取ってそれを10年間くらい貯めたものを開業費用に当てたと自慢気に私にのたまいました。私の出身は公立ですので、公務員として医療を行っていますので、謝礼をもらった時点でアウトです。私学の場合は公務員ではないので犯罪にはならないのでしょうが、謝礼だけで開業(通常は5000万くらい)を賄ったというのも凄い話です。

でも大物先生、公務員としての賄賂?には当てはまらなくても、完璧脱税ですぜ!

医師に対する謝礼は国の財政に影響は与えませんが、影の医療費として数百億というデータもあります。医師が自分が患者となった時も謝礼は払う傾向があります。

医師302名に聞きました!「患者として手術を受けるとき、医師に謝礼を渡す?」___ロケットニュース24

http://rocketnews24.com/2011/06/07/

これじゃ、国の医療費も膨大になるし、手術も保険診療費以外にも謝礼なんて悪習が残っている限り「医師金儲け主義」と言われても仕方がないです。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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