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栄養満点の「豆乳」、でも添加物が気になる人は気になるだろうなあ⋯

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「豆乳」って聞けば、肉に代わってタンパク質を補い、ビタミン等の栄養素もたっぷりと含まれている「健康食」の代表格であることに対して異論・反論は少ないと考えます。しかし、豆腐屋さんで毎日豆乳を買って飲んでいる人はかなり稀なんじゃないでしょうか?行きつけの豆腐屋さん、ってありますか⋯ほとんど豆乳や豆腐は近所のスーパーで買ってますよね。

栄養満点で健康的な食品「豆乳」⋯添加物嫌いの人は気になるだろうけど

豆乳消費量の世界比較___日本豆乳協会

日本豆乳協会サイト

思っていたより日本って豆乳は飲まれていませんね。

純粋な豆乳、つまり余計なものが入っていない無調整豆乳を飲んだことがある人はかなり少ないと予想します。飲んだことある人は、たぶん二度と飲まないと誓ったのではないかと。

無調整豆乳はおいしくない

おいしい無調整豆乳っていっても、普通の無調整豆乳に比べればおいしいのかもしれないけど amazon

なんにも添加されていない豆乳ってかなり青臭くで、口当たりも良くないので「良薬口に苦し」的に摂取することは可能でも、毎日毎日となるとかなり辛いものがあります(もちろん嗜好品として考えた場合、美味しい・美味しくないの判断はかなり個人差がありますけどね)。基本、無調整豆乳は料理甩として使うもので、ケーキ用のチョコレートと同様、そのまま食すものではないでしょう。

おいしい調整豆乳が登場して豆乳ブーム到来

豆乳のブームは1970代に栄養たっぷりで体に良さそうな豆乳をいかに多くの人に飲んでもらうか、を研究した結果、臭みを消す脱臭方法が開発され、それを大量生産する企業が出現して豆乳自体がポピュラーな食品になったんです。さらに多くの人に愛飲してもらうためか、子供でも気軽に飲んでもらえるよう添加物を加えてスーパーの飲料品あるいは豆腐コーナーに置かれるようになった歴史があります。

豆乳自体が体に悪い、という評価はあまり見かけませんが、より美味しく飲みやすくする、長期保存が効くための改良が仇になっている可能性も指摘しようとすれば、できないわけでもありません。

基本的な考え方として、豆乳は栄養価満点の食品であることは間違いありませんが、今後豆乳にケチをつけて、いじめる人も出てくることがおおいに予想できますので、前もって「豆乳体に悪い説」が出てきた場合の反論を書いておきます。

間違いなく攻撃される外国産と遺伝子組換えの大豆

お手ももとに豆乳があったら後ろの原材料とか成分等が書いてあるところをご覧ください。大手の豆乳は原材料に「大豆」と記されていて国産、カナダ産、アメリカ産と原産地が表記されているはずです。さらに次に気になる表示が遺伝子組換えではないと書かれているんじゃありませんか?遺伝子を組み替えた食品を目の敵にしている人もいますが、非常に有名な遺伝子組換えの餌を与えた実験動物が発ガンした、という論文は今では否定されています。

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奇形児が増えているのは○○のせいともっともらしくデマを拡散する人たちがいます。たしかに年々先天異常出産の頻度は増えていますが、それは、医療が進歩して心臓血管系の形状異常を事前に多数発見できるようになったためです。画像診断技術の発展により1999年以降は先天異常と診断される出産頻度が増えたのです。

遺伝子組換えの食品は感覚的に怖い、という方に無理やり摂取を強制するわけにもいきませんので、気になる方は国産の遺伝子組換えではない大豆が原料の豆乳を選択してくださいね。

豆乳の添加物が気になる方は、量を考えてみてください

豆乳のパックには原材料の大豆の他に、食品添加物の名前も明記されています。

  • 香料⋯飲みやすくするために、これは香りをつけるためです
  • 甘味料⋯これも大豆だけでは飲みにくいので甘みでをプラスしています。この甘味料も多くの自然派嗜好の方に嫌われるアセスルファムカリウムが使われている豆乳もあります。このアセスルファムカリウムの発がん性を問題にする人もいますが、豆乳に使用する量くらいでは悪さをしない、と考えて良いものです。
  • 安定剤⋯多くは増粘安定剤ですが、目的は豆乳の粘稠性を高めるために使用されています。種類も多数ありますが、これまた発がん性があるのではないか、と考える方もいます。

自然由来以外のものを化学物質と考える人もいますが、自然界にあるものでも分析すれば全てが化学物質になってしまいます。また石油系の合成した物質を化学物質であり危険とする人もいますが、自然界に存在する例えば植物を抽出したものでも発がん性が考慮されるものもありますので、疑いだしたらキリがないんです。

危険な量の添加物なら販売はできないのが日本

豆乳に限ってもスーパーで販売されているものには、様々な物質が添加されています(添加物の定義自体が現時点では明確ではありませんけど)。しかし、明らかに健康を害する量の添加物が入っていれば行政に指導されるのが日本のシステムなので、それを信じるか、あるいはご自身で全ての成分を詳細に調べるしか、自分の健康は守れないし、健康・美容のために積極的に摂取していた食品で健康が害される可能性がゼロとは言い切れません。

じゃあ、どうすればいいんだろうか?

投資指南本じゃないですが、リスクを分散させるという方法が考えられます。ある特定の食品を極端な量摂取する、あるいは特定の食品のみを摂取する食生活は効果がある時は抜群に効果があるかもしれませんが、万が一の毒性を考えた場合はリスキーですよね。つまり、リスクの分散、多種多様な食品を摂取する⋯昔からいわれているおばあちゃんの知恵的食生活が一番なんじゃないでしょうか?

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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