ドクター松下ブログ

ニキビ跡がなかなか治らない3つの原因


ニキビ跡がなかなか治らないのにはちゃんと理由があります

当院では開業以来約20年に渡り、ニキビ跡の治療を専門的におこなってきました。

その間に、次のような患者さんの声が多く寄せられました。

他の皮膚科でいろいろな薬を使って治療を受けたが全く効果がない…
他の美容皮膚科で最新のレーザー治療を受けたが効果が実感できない…
通販や化粧品でいろいろ試したけど効果がなかった…

また、当院で治療した方も、初期の頃は十分な効果が出せないことも多く、その理由をいろいろと探った結果、ついにニキビ跡がなかなか治らない3つの原因を見つけ出しました。

 

原因1:ニキビ跡の肌はいろいろな症状が複雑に混在しているので、1種類のみの治療では治りません。

一言で「ニキビ跡」といっても、その症状は実にいろいろで、赤み・色素沈着・毛穴の開き・へこみ・盛り上がり・凸凹・ケロイドなど、様々な状態が複雑にからみあって存在しています。1種類だけでこれらの症状すべてに効く治療というのは現在残念ながら存在しません。よって、それぞれの症状に最適な治療を何種類も組み合わせて治療する必要があるのです。

 

原因2:ダウンタイムを気にしてマイルドな治療のみを続けていても治りません。

赤み・色素沈着・毛穴の開きなどの治療はダウンタイムなくできる治療もあるのですが、へこみ・盛り上がり・凸凹などを改善するには、強力なレーザーや外科的な治療が必要な場合がほとんどで、何日か赤くなるとか、腫れる、かさぶたができるといったダウンタイムは避けて通れません。これを嫌ってマイルドな治療のみを漫然と続けていても改善は見込めません。

 

原因3:長年かけてできたニキビ跡は短期間では治りません。

ある治療を2~3か月続けて効果がないからと、また別のクリニックに行って違う治療を2~3か月やって、やっぱり効果がないからと、また別のクリニックへ、といったように、結果をあせるあまり、いろいろなクリニックを渡り歩いて、様々な治療をつまみ食いのようにちょこちょこやっても治りません。本来ニキビ跡の治療は数ヶ月で効果の出るような簡単なものではありません。程度の比較的軽い方でも1年、重症な方は2~3年くらいはかかるものです。じっくり腰を落ち着けて、気長に治療する必要があります。

 

この3つの原因を解決することで、重症なニキビ跡の方も確実に効果を出せる治療法を確立しました。

 

ニキビ跡の症状はいろいろな種類があって複雑にからみあっています

ニキビ跡が気になると言って当院を受診される方が毎日のようにいらっしゃいますが、よく話を聞き、肌の状態を詳細に診察させていただくと、その悩みの内容は実に複雑多岐に及んでいるのがわかります。

一言で「ニキビ跡」と表現しますが、その内容は様々で、赤み・色素沈着・毛穴の開き・へこみ・盛り上がり・凸凹・ケロイドなど、いろいろな状態が複雑にからみあっています。

また、赤みの中にも、いろいろあって、ニキビが治った後斑点状に残る赤み、炎症が長引いて全体的にモヤモヤとした境界不明瞭に出る赤み、細い線状に血管が浮き上がる毛細血管拡張症など様々です。

同じく色素沈着もいろいろな状態があります。全体的なくすみ。斑点状に残る茶色いシミ。毛穴の周りが黒っぽくなったもの、モヤモヤとした境界不鮮明な色素沈着などがあります。

毛穴の開きについては、皮脂の分泌過剰によるもの、角質のターンオーバー異常によるもの、乾燥によるもの、たるみに伴うもの、毛穴周囲のメラニン色素沈着による毛穴の目立ち、「毛」そのものによる毛穴の目立ちなどの種類があります。

 

一番目立つクレーター状の凹凸もいろいろな種類があって治療法が異なります

クレーター状のへこみや盛り上がりについてもいろいろな分類法がありますが、下図のヤコブ博士の分類が有名です。

ニキビ跡の凹凸の分類

acne_scar

(出典:http://www.ruckermd.com/content/cosmetic/facial-cosmetic/acne-scar-facial-scar-improvement)

この分類を実際のニキビ跡の写真で見てみると、以下のようになります。

550px-Get-Rid-of-Scars-and-Cuts-Left-by-Acne-Step-1

(出典:http://ladysglobe.com/2012/10/01/how-to-get-rid-of-scars-and-cuts-left-by-acne/

さらに、それぞれのタイプについて解説します。

Icepick scars(アイスピックタイプの瘢痕)

アイスピックタイプはアイスピックで突き刺した跡のように、直径が通常2mm以下の狭くて深い先細りのへこんだニキビ跡です。

Boxcar scars(ボックスカータイプの瘢痕)

ボックスカータイプは、水ぼうそうの跡に似た円形や楕円形で、辺縁が境界明瞭に垂直に陥凹したニキビ跡です。ボックスカーとは貨物列車のことで、断面図が長方形で貨物列車のシルエットに似ているのでこの名称がつきました。

Rolling scars(ローリングタイプの瘢痕)

ローリングタイプは、通常、幅が4~5ミリ以上の皿状にへこんだニキビ跡です。これが接近して多発すると、うねるような波打つような凹凸が生じます。 

Hypertrophic scars(肥厚性瘢痕)/Keloidal scars(ケロイド瘢痕)

肥厚性瘢痕は、にきびによる皮膚損傷部位に限局した盛り上がるタイプの傷跡で、下あご、ほほ、眉間に発生しやすいです。これに対してケロイド瘢痕は最初の皮膚損傷部を越えて増殖する隆起性の傷跡で、あごや肩、胸骨部に好発します。

 

このうち、3種類のへこみの状態によって治療による改善度が変わってきます。ある研究(出典:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24447255)によると、ボックスカータイプが一番改善度が高く52.9%、次いでローリングタイプで43.1%、アイスピックタイプが最も改善度が低く25.9%であったというデータがでています。

つまり、アイスピックタイプが多い方は治りにくいので、効果を上げていくためには特別な治療が必要になります。例えば、比較的浅いアイスピックタイプは、強めのレーザーで周囲を削り、改善度の高いボックスカータイプやローリングタイプに変えていきます。また、あまりにも穴が深い場合は、穴を丸ごと切り取って縫い縮めることもあります。

さらにローリングタイプで、穴の底面の裏側に索状の瘢痕組織が形成されて、皮膚深部とつながっていることがあり、その場合は特殊な針を使用して、足かせになっている索状瘢痕を切断することもあります。

 

このように、ニキビ跡にはいろいろな症状があり、さらにそれぞれの症状の中にもさらなる種類があるため、それに合わせた治療法もたくさんあり、何種類の治療法をどのように組み合わせて、何回やるかという的確なプランニングが重要になります。

 

ニキビ跡は生活改善や市販薬、化粧品などによる自己流のケアのみでは治りません

以上で述べたように、いろいろな種類の症状が複雑にからみあったニキビ跡は、食生活や睡眠などの生活改善や市販薬、化粧品などによる自己流のケアのみでは治りません。

ニキビ跡をきれいに治すためには、医療機関で、専門の医師に肌の状態をよく見極めてもらい、それぞれの症状にあった複数の治療をオーダーメイド的に組み合わせ、1年~数年かけてじっくり取り組んでいく必要があるのです。

 

当院では以下の通り、30種類以上の治療法を取り揃えています。

・レーザー治療(5種類)

・光治療

・ピーリング治療(5種類)

・マイクロダーマブレージョン

・イオン導入治療

・エレクトロポレーション治療

・マイクロニードル高周波治療

・PRP治療

・ヒアルロン酸注入治療

・内服薬治療(8種類)

・外用薬治療(6種類)

・注射薬治療

など

これらの治療法の中から、それぞれの患者さんの肌の状態に合わせて最適な方法を選択し組み合わせて治療を続けていくと徐々にニキビ跡が改善していきます。

 

当院で治療を行った方の症例

当院で治療した症例を紹介します。いずれの症例写真も上が治療前で、下が治療後です。

Aさんの場合

治療前の肌は以下の写真のとおり、赤ニキビ、白ニキビ、赤み、色素沈着、毛穴の開き、凹凸(アイスピックタイプ、ローリングタイプ、ボックスカータイプ)が混在しています。

IMG_1560

治療内容は、フラクショナルレーザ17回、ダイオードレーザー4回、CO2レーザー14回、カーボンピーリング4回、ケミカルピーリング4回、イオン導入9回、マイクロダーマブレージョン1回、PRP治療1回、成長因子パック6回、内服薬治療(4種類)、外用薬治療(2種類)を1年7ヶ月の期間行いました。

ニキビが完治し、赤みや色素沈着も治まり、滑らかな肌になっています。

 

Bさんの場合

治療前の肌は以下の写真の通り、クレーターのようなニキビ跡のへこみがメインで、へこみの種類はローリングタイプとボックスカータイプが多く、アイスピックタイプはごくわずかです。

IMG_1565

IMG_1568

治療内容は、フラクショナルレーザー19回、CO2レーザ12回、ケミカルピーリング12回、イオン導入12回、成長因子パック2回を1年10ヶ月の期間行いました。

生まれたての赤ちゃん肌のように、完全にツルツルというわけではありませんが、深かったクレーター状のへこみがかなり浅くなり、凹凸の目立たないきれいな肌になっています。

 

Cさんの場合

治療前の肌の状態以下の写真の通り、赤み、色素沈着、毛穴の開き、凹凸(アイスピックタイプ、ローリングタイプ、ボックスカータイプ)、肥厚性瘢痕が混在しています。

IMG_1575

IMG_1572

治療内容は、フラクショナルレーザー15回、CO2レーザー12回、カーボンピーリング1回、マイクロニードル高周波治療2回、マイクロダーマブレージョン16回、ケミカルピーリング1回、イオン導入12回、PRP治療2回、成長因子パック9回、注射薬治療4回、内服薬治療(2種類)、外用薬治療(1種類)を1年8か月の期間で行いました。

赤みや色素沈着が大幅に改善し、凸凹の程度も軽くなり治療前と比較して確実にきれいな肌になっています。

 

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