五本木クリニック院長ブログ

今だから言える検査しないでもインフルエンザを見分ける方法があります


■2014年も猛威を振るったインフルエンザですが・・・

今シーズンっていうか2013年から2014年に流行したインフルエンザは少し特徴がありました。A型のインフルエンザが流行する時期にあのノロウイルスが流行した為に、ノロウイルス→インフルエンザAという流行パターンで少しいつもより遅めの流行だった印象があります。

素朴な疑問としての「ノロウイルスとインフルエンザに同時にかんせんしないの?」には以前ブログに書いておりますが、二つのウイルスは同時に感染しないという「干渉」と呼ばれる現象がありますので、このようなパターンになったようです。

■インフルエンザの検査キットも限界がありまして

会社によっては社内でインフルエンザの蔓延を防ぐために高熱の社員がでると「医者にいってインフルエンザか調べてこい!」と指示を出すようです。

しかし、インフルエンザの判定キットの流通量も限られている為に、できれば集団感染を避けたい老人施設の方や幼稚園児、または高齢者や幼児と同居している方を当院では優先させていただいてました。

でも、感染が拡大している最中だと「それじゃ困るんです!!」と検査を強く主張する患者さんもいますので、検査キットを使用しないでもある程度見分けがつく方法で診断する場合もあります。

■昔の医師は検査キットを使わなくてもインフルエンザを見分けていた

以前は検査キットなど使用しないでも、発症状況と症状から「インフルエンザである」と診断していたのですが、インフルエンザの特効薬であるタミフルが登場してきて、状況に変化が起きてきました。タミフルの副作用の問題です。

また、インフルエンザの場合、通常解熱剤として使用される薬が重篤な副作用を起こす可能性があるためにインフルエンザであるか否かを医療サイドが重要視するようになったために、以前は検査機関に提出しなければ判定できなかったもの、クリニック内で使用出来る簡易検査キットが登場したのです。

■検査キット並みの精度でインフルエンザを見分ける町医者の裏技

茨城の桜川市で開業医をしている宮本医師が見つけた方法です。最初は日大医学雑誌第66巻4号に「咽頭の視診所見からインフルエンザを診断する」というタイトルで掲載されたものですが、医学部内で発行され同窓会誌的要素もありますので、ものなので医師である私でも目にすることはほとんどありません。

Posterior_Pharyngeal_Wall_Follicles_as_Early_Diagnostic_Marker_for_Seasonal_and_Novel_Influenza

その内容が素晴らしい為に後日英文にされて「Posterior Pharyngeal Wall Follicles as Early Diagnostic Marker for Seasonal and Novel Influenza」というタイトルでGeneral Medicine Vol.12,No.2に再投稿されたので、私は知ることができました。このGeneral Medicineっていうのも日本の専門誌を英語で世界に発信するためのものであり、日本語の論文は世界では全く通用しないというのが現実です。

https___www_evernote_com_shard_s288_res_5ca7444b-9896-4bea-b72a-04bbabb203ee_hokeninewspaper_201301_igaku2_pdf
http://www.ibaho.jp/news/hokeninewspaper_201301_igaku2.pdfより

写真はインフルエンザの初期でも判定できるもので「濾胞」と呼ばれるもので、目立ったプツプツができていることがわかります。感染初期でも判定できるというだけでも驚きですが、気になる診断率ですが、季節性インフルエンザだと感度95%以上という簡易検査キットもシッポをまいて逃げるほどの成績です。だってインフルエンザ迅速診断キットの感度って90%くらいですから。

thumb_513371_hyou01_gif__350×297_

結局、お前は何をいいたいの?ということになりますが、大病院志向って間違いなくありますが、町医者って結構裏技持っていますと少しだけ主張したかっただけです。私も尿管結石の患者さんの痛みを一発で治す裏技もっています。

英文の論文崇拝主義者要素の強い私(単に英語コンプレックスが強いだけ)が英文で書かれた宮本医師の論文に注目したんですが、日本語で「インフルエンザ濾胞」って検索したら、トップに「インフルエンザを咽頭視診で診断する~インフルエンザ濾胞について」という宮本医師がお書きになったものが出て来ましたので、素直に日本語で検索すれば良かった 汗&涙。

↑ページTOPへ

関連記事

花粉症にもインフルエンザにも効果がある「葛根湯(かっこんとう)」・・・エビデンスはあるの??

■市販の漢方薬といえば「葛根湯」・・・本当に効果あるの? 東京周辺では本年は暖冬のためか、2月になってインフルエンザが流行しました。それに伴い一般の風邪の患者さんも増えています。一般的な医療機関が休みである土日に風邪をひ […]

2016年インフルエンザは流行するか?ところでタミフルってどうなっちゃったの?電凸しました!!イメージ

2016年インフルエンザは流行するか?ところでタミフルってどうなっちゃったの?電凸しました!!

■予防接種の副作用とインフルエンザ治療薬の副作用について 今年2016年も10月1日より、インフルエンザワクチンの予防接種が開始されました。ワクチン接種というとかならず「インフルエンザのワクチンって効果ないんだぜ」「副作 […]

医師のインフルエンザ対策、もし自分がインフルエンザになったら休診するか?イメージ

医師のインフルエンザ対策、もし自分がインフルエンザになったら休診するか?

感染拡大の為に自分が感染したら休診にするか? 「先生は風邪引かないの?」とは患者さんに季節になると尋ねられることが多いのです。実際に風邪の患者さんを診察した後に「いま、貰ったな!」と思う瞬間があります・・・あまり科学的で […]

熱がでた!!おでこに「冷えピタ」は本当に効果があるか??

■熱が出るときに冷えピタを使用すると本当に熱は下がるか? 10数年ぶりに年末年始にかけて長引く風邪を引いてしまいました。熱こそ派手には出なかったのですけど、鼻水と痰がらみの咳、さらに涙目でPCに向かう気も起きずにダラダラ […]

やっべー、今まで風邪の処方を間違って出してたかもしれない(汗)

■風邪の時の解熱剤の処方っていいの、悪いの? 私はなるべく薬の数は少なくなるように処方するよう心がけていました。例えば抗菌剤を処方する時「私って胃が弱いので胃薬も処方してくれませんか?」とのリクエストに対しても「今までこ […]