うっかり日焼けの緊急時の対処法とシミを作らないための治し方とスキンケア方法

スキンケア

日焼け対策に関する医師の解説

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夏場やリゾート地で起こりがちな肌のトラブルは「うっかり日焼け」です。うっかり日焼けはヒリヒリするだけでなく、後でしっかりとシミの原因になってしまいます。

もしも、うっかり日焼けをしてしまった時の対処として医師である私が緊急的に行っている方法(これはベストとは言えなくても、やけどの緊急的応急処置としては許される範囲だと思います)をご紹介するとともに、その後のしっかりしたスキンケア方法をお伝えします。

うっかり日焼けの対処法、やっちゃったものは仕方ないからダメージを最小に抑えましょう!

梅雨が空け本格的な夏の日差しにさらされる時期になっていました。海外旅行や国内でも海・山に出かけてついつい「うっかり日焼け」という肌に取ってはダメージの多いトラブルで当院を訪れる患者さんが急増する時期でもあります。

日焼けといっても「日光皮膚炎」という病名の場合もありますし、明らかに「熱傷=ヤケド」の場合も多く見られます。うっかり日焼けの緊急時の対応法、医療機関を受診しての治し方、さらに紫外線でダメージを受けた肌にシミを作らないための対処法、うっかり日焼けってなんで起こしてしまうのか、その対策法を考えてみたいと思います。

典型的なうっかり日焼けは肩や背中が特に多いです。ヒリヒリ痛んで夜も眠れなかった、中には水ぶくれができる「Ⅱ度の熱傷」つまり中程度以上のヤケドを同じ症状になる場合も多く、その場合は「シミ」がヤケドの影響としてできてしまう事は必至です。

うっかり日焼け直後の治し方

様々な理由があるでしょうけどやってしまったことは仕方がないので、うっかり日焼けをしないようにする注意は後で述べるとして、先ずは
うっかり日焼けの治し方、緊急的対応法を考えてみます。

あくまですぐには医療機関を受診出来ない場合の自分でできる緊急処置という点にご注意ください。

1:まずはクーリングを

ヤケドと同様に先ずは冷やす事です。この時注意をしなければならないのは氷などを使用しての冷やし過ぎです。冷やし過ぎによって水泡ができることもありますので、先ずは流水で20分以上クールダウンさせましょう。

手元にある日焼け後のスキンケアクリームなどは使わないで、とにかく流水でのクールダウンが重要ですから、冷水のシャワーを浴び続けるとか冷水のお風呂に浸かるとか、その様な環境ではなかったらプールに20分浸かりっぱなしという手もあります。この時、肩が直射日光に晒されますので、しっかりと肩までプールに浸かってください。

2:炎症を抑える効果のあるスキンケアホームケア

アロエ配合や消炎効果があるアフターサンタン用のクリームなどが、ドラッグストアで手に入るのなら、それで炎症を抑えつつ1に続いて全身にたっぷり塗ってください。市販の医薬品でもステロイドを含有した塗る薬で炎症を抑えるものがあります。

その直後に医療機関を受診することができるのであれば1の処置をしたのち、直ちに医療機関を受診していただいた方がその後の処置が楽になりますので(せっかく塗ったクリーム・スキンケアを取り除いてから治療しないとならない場合も重度のうっかり日焼けではあり得ます)、うっかり日焼け直後に来院できるならクーリング終了後直ぐに受診してください。

3:ヤケドと一緒の処置を医療機関で受ける

全身的に熱がある、痛くて眠れない、水泡ができているなどの症状がある時は1のクーリングをした後ですぐに医療機関を受診してください。熱中症を合併していうる事も珍しくはありませんし、痛くて眠れないほどのうっかり日焼けの場合は間違いなく、ヤケドの分類としては「2度のヤケド」といって水泡を伴います。

水泡ができた場合はそれが破れるとそこからバイキンによる感染が起きてしまいかなり厄介な状態になってしまいます。広範範囲のうっかり日焼けの場合は、全身に熱湯をかぶってしまってできるヤケドを同じ様な処置が必要となって来ます。傷の治りも早く、キレイに治すには「湿潤法」がありますが、当院はかなり以前からこの治療法を採用していて、楽に熱傷を早く治すことができると評価しています。

美白を保つために「うっかり日焼け」でシミを作らないためのスキンケア方法

上記の治し方をしても、水ぶくれができる状態だと間違いなく色素沈着は起こってしまいますので、熱傷つまりヤケドが治まってからシミを作らないため、強い紫外線が当たってヤケドにならなくてもメラニンが刺激されてシミができてしまいますので、その後の治療は美容皮膚科的なものが中心になって来ます。

1:たっぷりのビタミンCをイオン導入で肌の奥まで浸透させる

サプリでも医薬品でもビタミンCをたっぷり摂ればシミや色素沈着が防げるような気がしますけど、十分に必要な部分にビタミンCが届くことは確実ではありません。ハイチオールというシミが育たない効果を持った薬もありますのでコチラは服用しながら、ビタミンCをイオン導入という形で肌の角質層に配給することで、炎症もシミもある程度防ぐことが可能と考えています(当院の実績による経験則として)。

ご自身でイオン導入器をお持ちの美容マニアも多くいらっしゃいますが、医療機関のイオン導入器と比較すると軽自動車とF1の車くらいの差がありますので、お時間とお小遣いが許すなら、ぜひ美容皮膚科にご相談ください。

2:シートマスクとフラレーン・APPSを含む美容液で自宅でケア

ビタミンCより美白効果のある「フラーレン」という成分と「APPS」を含んだ美容液・化粧水があります。これをシートマスクと言う顔全体を覆うマスクにたっぷりしみ込ませて、一定時間キープすると単に美白効果がある化粧水・美容液を塗るより断然効果があります。

当院ではレーザー治療のあとの炎症を早くなくして、美白効果を高めるために「シートマスク+フラーレン」を使用して中々の成績を納めています。ドクターズコスメとして当院の医師が開発に携わったものが販売(使用はしていますが、残念ながら当院では販売はしていません)されていますので、「ジープラス化粧品」というサイトでご購入ください。

3:美白サプリの効果は疑問が

飲む日焼け止めサプリ」ってあるのですが、効果は不明ですのでお薦めはできません。ビタミンcを大量に飲んだり食べたりしても、果たしてうっかり日焼けしてしまった後のシミを防ぐ効果や色素沈着を治す効果があるのかはハッキリしていません。

先ずは医療機関で1をお試しいただいて、ホームケア的に2を行なう事が「日焼け後のシミを治す」「日焼け後にシミを作らない」という目的ではベストな方法と考えています。万が一できてしまったシミはフォトRF「オーロラ」やQスイッチヤグレーザーの先進型である「レブライト」を当院は導入していますので、少し高額な治療になってしまいますけど、効果は非常に高いと評価されています。

うっかり日焼けをしないことが一番の対策なんです

うっかり日焼けをしないことが一番大切ですので、次の三点に気をつけてください。

1:日差しの強いところに出かけない

日焼けをすると肌が赤くなってしまうかたは、できるだけ紫外線のある場所には出かけないというのがベストなんですが、お子さんをプールに連れて行く必要性も夏休みにはできてしまいます。そんなときはラッシュなどの着用して、もちろん日焼け止めも使用しながら行動するしかありません。

せっかくの夏休み・バカンスなんですから十分に日焼け対策をしておけば「うっかり日焼け」は予防することは可能なのではないでしょうか?

2:こまめに日焼け止めを塗り直す使用する

現在市販されている日焼け止めはSPF50が中心ですがSPFというのは日焼けを起こす時間を伸ばすことを基準に数値が決められています。朝に一回塗っただけでは、汗で流れてしまいますし、海水に浸かったりプールに入ってしまうと流れてしまい効果を急激に落としてしまいます。とにかくコマメに塗り足すということが重要になってきます。

3:うっかり日焼けの大きな原因は寝不足

ハワイであっても、湘南であっても睡眠不足で紫外線の強い所でうっかり寝てしまった!起きたら背中が真っ赤な状態になっていた、両足が真っ赤になっていた、といってクリニックに駆け込んで来る方が多いのです。

時差ぼけの問題や交通が混雑することを避けるために寝不足でレジャーに参加してしまうことが、うっかり日焼けの大きな原因になっています。十分に休息を取ってお出かけになった方が良いのですけど、お酒を飲んでついウトウトなんてこともあります。のんびり日光浴やサンタンを楽しもうと思っていて引き起こすのが「うっかり日焼け」です。

今回、うっかり日焼けをしない方法、万が一してしまった場合の緊急対処法、そしてシミや色素沈着にならないための方法をザックリのと述べてみました。実は以上の全部を「うっかり日焼け」を含んで私自身が経験していることなので、かなり参考になるお思われますよ。

特に子育て中のお父さん・お母さんは小さなお子さんと水遊びをする場合は自分は立っていて、お子さんと楽しむと思いますので、とにかく紫外線の直撃を受けるのは「両肩」と「背中」です。

私は顔にはシミがほとんどないのですが、肩には無数のシミがあり、これは子供が小さい時にしょっちゅうプールに連れて行ったためにできたものです。少し、汚らしい感じもしますので、子供も大きくなってウサギの形の浮き輪を私が引っ張って回ることも無いでしょうから、秋にでも新しいQスイッチヤグレーザーで一通りシミを除去する予定です。

最近なぜか私に冷たい美容スタッフが治療をしてくれるか、少し不安です。ひょっとしたらボッタクリ料金を院長である私から徴収するかもしれないくらい、自主性をもって成長するスタッフは心強いのですけど、「すいませんけど、スタッフ割引でお願いできないでしょうか?」

桑満おさむ(医師)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ(医師)への相談窓口

0120-70-5929

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