五本木クリニック院長ブログ

「キミエホワイト」は本当にしみ・そばかすを体の中から効果的に消すのか?検証しました!!


■やたらにCMを流しているキミエホワイトですが、シミ・ソバカスに効果はあるんだろうか?

以前からCSでしきりとCMを流していた「キミエホワイト」という医薬品があります。最近では地上波でもこのCMが流れるようになりました。CSで放送されているキミエホワイトはインフォマーシャルという、一見番組風の広告であり「母のために孝行息子が開発した」という開発秘話?を知ることができます。

キミエホワイト_-_Google_検索
この孝行息子がでてくるCM見たことありますよね!? http://blog.goo.ne.jpよりお借りしました。

得体のしれない成分のサプリよりは、しみやそばかすを飲み薬で解消することができればいいのですが、

◎このキミエホワイトの成分って、今まであった医薬品系のビタミン剤を詰め込んだだけじゃん

と医療関係者ならすぐにわかってしまうものです。

キミエホワイト_jpg__1078×1006_
http://otamesio.info/より

インチキ広告が溢れかえるインチキサプリ(キミエホワイトがインチキだとは言っていませんよ!)は効果がないだけでなく、とんでもない副作用を引き起こすことがあります。医薬品なら表示しなければいけない成分、そして副作用も添付文書に明記されているので、ある意味安心は安心なんですが、キミエホワイトのように飲むだけでしみやそばかすが本当に消え去るのか、少々疑問が残ります。

あと非常に気になることがキミエホワイトの効果効能以外にあります。「キミエホワイト」と検索すると反キミエホワイトとも言えるサイトが目立つのです。ひょっとして「キミエホワイト」は効果がないだけではなく、とんでもない副作用でもあるのか?と考えてしまいました。(追記 後日批判的なサイトのほとんどがライバル社のアフィリエイトということが判明しました・・・しかし、凄まじいい世界ですね、サプリやビタミン剤業界は)

■キミエホワイトのネット広告をよくよく読むと微妙な表現が・・・

キミエホワイトの開発秘話は置いといて、ネット上にある宣伝のページをよく読むと微妙な表現が用いられています。

◎「しみ・そばかすの緩和に」

効果があるようです。ところで緩和って言葉は「きびしさやはげしさをやわらげること。また、やわらぐこと」とコトバンクが説明しているように、消してしまう・無くしてしまう、という意味はありません。ひょっとするとキミエホワイトはしみ・そばかすを体の中から厳しさや激しさを和らげるという、不思議な現象を引き起こすんでしょうか?このキミエホワイトに含まれる成分は明確になっていますから、効果・効能、作用機序から本当にシミ・ソバカスに効果があるのかを、ちょいと検証しますね。

■キミエホワイトの成分はありふれた既存の薬がてんこ盛り!?

サイトに表示されているキミエホワイトの成分は

・L-システイン          160mg
・アスコルビン酸(ビタミンC) 500mg
・ニコチン酸アミド       60mg
・リボフラビン(ビタミンB2) 12mg

となっています。L-システインはハイチオールという処方薬の主成分であり、皮膚や髪の毛に含まれるアミノ酸の一種です。一般的には一錠に80mgのL-システインを含むものを1日3錠服用しますので、含有量としてはキミエホワイトは若干少ないイメージです。処方薬の効果・効能としては「湿疹、蕁麻疹、薬疹、中毒疹、尋常性ざ瘡、多形滲出性紅斑、放射線障害による白血球減少症」ですので、皮膚のトラブルに処方されることがわかります(放射線障害は驚きですね!!)。これにビタミンCが加えられたものが、市販薬の「ハイチオールC」で、さすがに大手製薬メーカー強気で「抗酸化作用を持つL-システインが、シミの原因であるメラニンの過剰な生成を抑制し、肌に沈着した黒色メラニンを無色化します」と書かれています。キミエホワイトはビタミンCが500mg、一方のハイチオールCも1日量として500mgと同量ですが、L-システインを240mg含むハイチオールCに比べて、L-システインの量では負けています(量が多けりゃそれだけ効果が高いとは限らないのが薬ですけど)。

次に書かれていニコチン酸アミドはナイアシンあるいはビタミンB3と呼ばれる成分であり、処方薬として使用される場合は、ニコチン酸の欠乏または代謝障害が関与すると考えられる口内炎、皮膚炎,湿疹が適応症ですから、皮膚に有効な成分であるのに間違いはありませんが、果たしてしみ・そばかすに有効であることは明らかではありません。

最後に記されているリボフラビン、ビタミンB2はニキビの治療などでフラビタン等の名前で処方薬として多用されているビタミン剤です。効果効能としてはビタミンB2の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される「口角炎、口唇炎、舌炎、口内炎、尋常性痤瘡等」となっています。作用機序は

フラビン酵素の補酵素として細胞内の酸化還元系やミトコンドリアにおける電子伝達系に働き、糖質、脂質、たん白質等の生体内代謝に広く関与し、重要な役割を果している。

フラビタン添付文書より)と、なっていてかなり難しい機序で、肌に良い効果を発揮するものです。ニキビに使用する理由はビタミンB2が不足すると脂質の代謝が正常に働かない為に脂っぽい肌になって、ニキビができやすくなるからです。

キミエホワイトの主成分である4つのうち、しみやそばかすに効果があると言えるのは二つであり、残りの二つは「なんだか肌にいい成分だから混ぜちゃえ」とは考えたわけではないと思いますけど、あまりしみ・そばかすとは関連がないと考えます。

■なぜキミエさんは、性格が暗くなるまでシミを放ったらかしにしていたんだろう??

ラーメンのトッピングの「全部のせ」のような第3類医薬品の「キミエホワイト」ですが、開発者のお母さんはシミに悩んで性格まで暗くなってしまったそうです。でも、今ではこのキミエホワイトの効果でこんなに綺麗になって、性格も以前のように戻ったそうで・・・。

ところで開発者のお母さんは、なんであんなにしみだらけになってしまったのか?という素朴な疑問を抱きました。だって富山県って日本で4番目に美肌を誇る県なんですよ!!

ポーラ___アペックス_ニッポン美肌県グランプリ2014
POLA 美肌県グランプリ2014より

と言おう思ったら、広告の右下にお母さんの写真とともに「茨城県」と書かれていました。笑 残念ながら茨城は第40位ですので、日照時間と乾燥した風という土地柄的にお母さんがシミだらけになったのもしかたありませんね。

お母さんは開発者を育てる為に、スキンケアをする間もなく働きづめの生活を送ってきたのかもしれません。ご自分の名前が付けられた第3類医薬品「キミエホワイト」でシミが薄くなって、それはそれは嬉しい気持ちでいっぱいでしょうし、息子さんも研究のしがいがあったものですね。
でも、息子さんは、なんで薬のメーカーのお勤めなのに、お母さんがあんなにしみだらけになる前に、市販薬を買ってプレゼントするとか、医療機関の受診をすすめなかったんでしょうか?だって、キミエホワイトの成分は市販薬や処方薬で全て既存のものなんですから・・・。

追記 ネット上でキミエホワイトをdisっているサイトが目立ちました。アフェリエイトがほとんどですが、あまりに過激にキミエホワイトが効果がないと記しているサイトが多くて、少しキミエさんがかわいそうになってしまいました。

シミを消したい、と考えている方、恥ずかしながら本を書きました。無料プレゼントしますので、ぜひお申し込みください・・・電子書籍プレゼント申し込みフォーム

↑ページTOPへ

関連記事

外資系製薬会社のあまりにも酷い「表情シワ治療」の広告宣伝手法(怒)般若顔だって!!イメージ

外資系製薬会社のあまりにも酷い「表情シワ治療」の広告宣伝手法(怒)般若顔だって!!

■外資系製薬会社の問題 日本では武田が製薬会社としては最大ですが、世界的に見ると売り上げで14位なのです。つまり、世界的な視野でみた場合、日本の製薬会社は中小企業。しかし、薬が売れる市場として見た場合、日本は大きなマーケ […]

薄毛の薬はあるのに「白髪を治す薬」ってなんで無いんだろう?イメージ

薄毛の薬はあるのに「白髪を治す薬」ってなんで無いんだろう?

■ハゲ・薄毛の薬はあるのになんで白髪の薬ってないの? 私は幸いにして薄毛の傾向はありませんので、禿げる心配は全くしていませんが、白髪がすこし目立ってきました。ハゲは遺伝的な要因がありますので、家系的には私は白髪の遺伝子を […]

ボトックスの失敗・・・原因は3つに絞られる!!イメージ

ボトックスの失敗・・・原因は3つに絞られる!!

■ボトックスの失敗の原因を追究してみると・・・ ボトックスというシワを改善する治療方法が日本で行われだしたのが10数年前、一般的にシワを伸ばすと認知されだして女性ファッション誌などで取り上げられだして10年くらい経過して […]

韓国のやりすぎ美容広告、と批判されているけど日本も酷い!イメージ

韓国のやりすぎ美容広告、と批判されているけど日本も酷い!

実績を示すために切った骨まで展示? 韓国は美容整形を受ける人の割合が世界イチであることは、今や世界の常識です。当然、美容整形クリニック間の競合も激しくなってきます。 http://www.yomiuri.co.jp/より […]

喫煙はアルツハイマー型認知症の予防になる!!??週刊新潮のトンデモ記事に物申す!!

■週刊新潮の「喫煙がアルツハイマーを防ぐ」的なトンデモ医学記事、これは大きな誤解を生むぞ!! 私が週刊新潮を手にして、高山正之さんの「変見自在」をすっ飛ばして他の記事を読んだのは、ここ10年で初めてです。 その記事は週刊 […]