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生コーヒーで痩せる?アメリカでシツッコイCM「グリーンビーンコーヒー」

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先日米国に行った時、天気予報をネットで見ようとするたびに「Weight loss Coffee Pill」っていう広告画像が流れました。

グリーンビン画像1

この広告がしつこくてしつこくて。ドクターなんとかって人が出てきて、こんなに効果ありますよとあつーく語ります。

グリーンコーヒービーンダイエットって知っていましたか?

以前、コーヒーダイエットというのが、ちょっと話題になりましたが、あまり流行らなかったようです。
その理論はカフェインによって交感神経が刺激されることにより脂肪が燃焼されることが根拠になっていました。
またカフェインの利尿作用によっても体重が減少することも利点となっていました。
これは筑波大学の研究でコーヒーを一日3杯飲んだグループが飲まないグループと比較して
脂肪燃焼率が二倍になったという実験結果が裏付けとなっていました。
交感神経を刺激してドキドキさせて脂肪を燃焼させ、
利尿剤で余分な水分を取り除くダイエットって直感的に不健康に感じられたためか、
少なくとも私の周りでは流行っていた様子はありませんでした。

グリーンビーンの絵

生コーヒーのクロロゲン酸って知っていますか?これが効果を発揮するとの解説なんだけど⋯

クロロゲン酸はポリフェノールの一種で、タンニンとよく似た働きをします。
コーヒーにはカフェインより多く含まれています。
作用としてはポリフェノール一般にいえる抗酸化作用はありますが、
このクロロゲン酸は摂り過ぎると便秘するのです。
一般的なニセダイエットサプリは下剤が入っていることは逆の作用です。
コーヒー豆は焙煎してありますが、この熱を加えることによりこのクロロゲン酸は破壊されてしまうのです。
ですから生のコーヒー豆つまりグリーンコーヒー豆じゃないといけないとの説明でした。
ポリフェノールは植物に含まれている多価フェノールの総称ですので、4000種類以上あります。
ほとんどの植物がもっているもので、抗酸化作用があるのは間違いありませんので、
サプリにも多用されています。
そのポリフェノールの一つのクロロゲン酸に注目したのが
このグリーンコーヒービーンダイエットなのでした。

ポリフェノールは日本人はもともと多く取っていたぞ❗

お茶の水大学等の調査によると、もともと日本人が一番多くポリフェノールを摂っている食品はコーヒーでした。
また、緑茶にはポリフェノールの一種カテキンが多く含まれています。

カテキンの効果は「体脂肪が気になる方に」との表現がOKの特定保健用食品(特保)に指定されています。
この「グリーンコーヒービーン」ダイエット法は日本では流行らないですね。何が悲しゅうてわざわざ生のコーヒーに頼らなきゃいけないのよ、もともと日本人はたっぷり摂取しています、緑茶から。

この次は緑茶ダイエットかな?ブームは。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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