五本木クリニック院長ブログ

STAP細胞小保方さん論文問題、本来の意味を考えないと国家的損失になるぞ!


■論文のコピペよりSTAPが有るか、無いかが重要

今回、STAP細胞の論文で猛攻撃を受けている小保方さんですが、批判している人がどれだけ科学系の論文に対して知識を持っているのか疑問に思わずにはいられませんでした。超有名科学誌でも間違い論文、デタラメ論文が入り込んだ歴史があります。
小保方_-_Google_検索
http://damage0.blomaga.jp/より

割烹着を着ようが、部屋がピンクであろうが、実験本来の意味をよーく考えないと国家的損失になりかねません。

■論文が審査されるまでの過程って知っていますか?

今の時代、専門誌によっても違いはありますけど基本的に論文はネットで投稿します。論文自体PCで書き込んで作成しますので、コピペが出現してしまうのは当然です。特に英語に弱い日本人はオンライン上の論文で上手い言い回しを見つけた時、その文章をコピーするか、論文自体をダウンロードします。それらと自分の研究・実験で集めたデータを組み合わせて自分の論文に仕上げて行きます。写真なども大量に保存した自分の撮影した中から選別して論文に貼付けます。
自分の名前があまり有名でないときは、上司や名前の通っている人の名前を共同研究者として羅列します。デタラメiPSの森口さんはこの当たりを上手に利用していましたね。さらに、出来れば専門誌の編集者に上司から今度こんな論文を投稿するよ!と声を掛けておけば優先的に掲載される可能性もありますが、ここまで世界的に売れている研究者は日本人では少ないのが残念なことです。
投稿を見た編集者はざっくりと目を通して、面白そうであると各分野の専門家に論文の内容を精査してもらいます。この時もメールを使用して、タイトルとアブストラクトのみを送ります。詳しい内容を教えてしまうと、ライバル研究者に情報を与えてしまう為、このあたりはかなり慎重に行われます。その為、論文が掲載されるときまで十分に隅々まで目をこらして読んだ人は発表者本人とこの査読係(2−3人)しかいません。当然、見落としや単純なミスも起こりえるのです。この論文を審査してあげるよ、と返事をしてから通常は一週間以内に結果を編集者に報告します。幾つか疑問点が論文にある場合は宿題として追加実験を求められたり、他のデータを追記することを要求されます。
Screenshot_2014-03-18-13-43-19_png
1869年11月に創刊されたNatureです。存在意義は研究者間の情報交換ツールでしたので、様々な意見・報告が掲載されてきた歴史があります。

■論文が発表されてからが勝負です

このように専門誌に掲載されるのは幾つかの難関がありますが、載って安心ではありません。世界中の研究者が,それこそ目を皿のようにしてあら探しをします。面白い論文だったら自分でその実験を試してみます。論文と同じように実験しても再現性が無い場合が多発した時に、疑問が提出されます。今回のSTAP細胞も論文の怪しさよりも、他の研究機関でSTAP細胞が作り出せない、つまり再現性がないことの方が大問題なのです。

■間抜けなNASAがド派手に発表した「ヒ素を食べる生物」

2010年にNASAがDNAでリン酸の変わりにヒ素を利用して生命活動を行っている生物がいる可能性を派手に発表しました。論文としてScienceのオンライン版にも掲載されましたが、これは地球以外に生命がいる可能性の幅を大きくする大発見でした。GFAJ-1と名付けられた発見された微生物ですが、この実験には大間違いが隠れていました。NASAの研究者はDNAを分析するときに、抽出時に使用する溶液を除外しないで分析していましたので、その溶液にヒ素が混じっていたのです。小保方さんの実験が再現性がないということで公開実験をしたのも、研究者本人に悪気がなくてもミスは起こりえるということになります。

■ひょっとしてどこかでSTAP細胞の実験が成功しているかも?

熾烈な攻撃にさらされている小保方さんですが、論文のねつ造疑惑だけに注目を集めています。もしも、この論文が世界の何処かで再現され、つまり成功していた場合、その研究者は成功したよ!なんてことを公表したり、論文として投稿するわけ無いんです。先ず、最初にすることは特許を取ることです。特許が取得出来た時点で、初めて公開するに決まっています。実験で遺伝子をいじったネズミをノックアウトマウスと呼びますが、ノックアウトマウスの作り方でさえ私営企業は保有しているんですから。此の様な世界の非情な世界相手に、戦って栄誉を勝ち取ったのが、あのiPS細胞の山中教授なんです。
STAP細胞の実験本来の価値以外の評価にうつつを抜かしていると、ビタミン・アドレナリンからはじまっってステルス戦闘機など日本人の発見、発明が欧米に横取りされた二の舞になってしまいます。

↑ページTOPへ

関連記事

アンジェリーナ・ジョリーの乳房の次は前立腺切除!予防医学の未来予想イメージ

アンジェリーナ・ジョリーの乳房の次は前立腺切除!予防医学の未来予想

☆世界の流れは予防医学 私が子供の時は数十年後のがんという病気は克服しているでしょう、と予想されていました。でも、克服というレベルまでは未到達ですね。がんの治療は手術、放射線、抗がん剤が主なものですが、子宮頸がんワクチン […]

バナナは花粉症に効果がある!!??さらに美白効果って話をじっくり検証してみました その1 根拠となった論文の問題点イメージ

バナナは花粉症に効果がある!!??さらに美白効果って話をじっくり検証してみました その1 根拠となった論文の問題点

■バナナが花粉症に効果があるだけでなく、美白効果もあるなら、一石二鳥!! バナナはあの食べやすい形状と甘みによって「俺ってバナナ嫌いなんだよね」という人は滅多にいないのでは。以前、バナナダイエットなるものがありましたが( […]

梅毒が急増中!!感染拡大の原因を5つ考えてみた。

■過去の病気と患者さんも医師側も思っていた梅毒が大流行!! 歴史上に有名人物が「実はあの人って梅毒だったんだって」的な話をしたことがあると思います。私が医師になった当時に梅毒はすでに過去の感染症扱いで、カルテの片隅に「ワ […]

トコジラミなんて死語だと思っていたら、近年増加の傾向・・・原因はやっぱりあの国か?イメージ

トコジラミなんて死語だと思っていたら、近年増加の傾向・・・原因はやっぱりあの国か?

■南京虫って知っていますか かなりの年配の方は「南京虫」って聞いたら「ああ、あのシラミね」と即答できるかもしれません。南京虫は俗名で正式名称?はトコジラミという変てこな名前がついています。 本当はシラミの仲間ではなく「カ […]

悲報 あのEDの薬でガンに2倍なりやすい!?そんなこと今さら言われても 泣イメージ

悲報 あのEDの薬でガンに2倍なりやすい!?そんなこと今さら言われても 泣

■世界初のED治療薬でガンのリスクが高まるという報告  2014年4月からEDの治療で使用されていた薬がオッサン達を悩ます前立腺肥大に有効であることが確認されて保険診療で使用することが可能となりました。 この薬ではないの […]