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ジャンクフードを食べちゃうのはあなたが悪いんじゃなくて、脳の機能が低下しているからなんです??

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ジャンクフードっていかにも体にわるそう、と判っていても一口食べてしまうと、結局一袋食べて気持ちが悪くなったり、後悔した経験ってありませんか?特にテレビを見ながらやDVDを見ながらボリボリ食べてしまう傾向があります。

連休は台風が来るからDVDでも見ながらジャンクフードを食べちゃう貴方へ

ダイエット中にも関わらず「やっちまった」的後悔をすることがあります。

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これはダイエットしている人の意志が弱い為でもなく、ジャンクフード自体がおいしいからでもなく、単に脳の機能が低下していることによって起きてしまう、って他力本願的なというか人のせいにすることができる論文が発表されていました。

ちなみに私の知人の大手ジャンクフード卸のオッサンによれば「健康的なジャンクフードは売れない」というジンクスがあり「これって体に悪いんだけど、止められないんだよね」という商品がヒットするんだそうです。

ジャンクフードを求めてしまう原因は脳の機能低下

この論文は心身医学の専門誌に掲載されています。タイトルは「The effects of continuous theta burst stimulation to the left dorsolateral prefrontal cortex on executive function, food cravings, and snack food consumption.」(Psychosomatic medicine. 2014 Sep;76 (7) ;503-11. )

The_effects_of_continuous_theta_burst_stimulat_____Psychosom_Med__2014__-_PubMed_-_NCBI
http://www.ncbi.nlm.nih.govより

一般の方は全文を読むことができませんので、誤訳含みかもしれませんが、解説してみます。

追記 研究者の方から無料で論文を見ることを教えていただきましたので、全文をご覧になりたい方はこちらを参照くださいませ(西館さん、ご指摘ありがとうございます)。→Psychosomatic Medicine

ついついジャンクフード、高カロリー食を求めてしまうのは脳の機能低下によるということが判明しました。もともと背外側前頭前皮質は人間の欲望にブレーキをかける働きをしている部分ですので、背外側前頭前皮質の機能が低下すると、抑制が効かなくなってしまうのです。この背外側前頭前皮質に対して今回の研究者は一時的に機能を低下させて(theta-burst stimulationという磁気を使ったらしいんですが、スイマセン、詳細について理解できませんでした)、実験を行ないました。

特に女性はミルクチョコレートやポテトチップを背外側前頭前皮質の機能低下刺激後に欲しがるようになった

つまり、脳の機能低下がいわゆるジャンクフードを求める傾向を強めていて、特に女性は顕著にその傾向が現れたとの結果がでています。

ジャンクフードを求めてしまうのは、意志とか性格ではなく、脳の一部の機能低下がいけないのです、貴方が悪いわけではなく、貴方の脳が悪いんです⋯頭が悪いんです、ではありませんよ(最近、女性の人気を集めようと必至になっている私ですから、声を大にします 笑)。

じゃあ、ジャンクフードを欲しがらないようにするにはどうすればいいのよ❗

当然出て来る疑問は背外側前頭前皮質っていう難しい名前の脳の一部の機能低下をどうすれば改善出来るかと言うことですよね。元の論文より、この論文に目を付けたhttp://www.sciencedaily.com/中の記事のコメントの方がおもしろいです。

The results suggest that interventions aimed at enhancing or preserving DLPFC function may help to prevent obesity and related diseases. In conditions such as type 2 diabetes, where healthy dietary habits are essential for effective disease control, “Interventions focused on enhancing DLPFC activity, through aerobic exercise or other means, may result in increased dietary self-control and subsequently improve disease management,” Dr Hall and coauthors add.

「背外側前頭前皮質をコントロールすることは肥満や肥満に関連する病気を防ぐことに役立ちます。有酸素運動などを行なって食べ過ぎた場合はセルフコントロールを行ないことによって肥満を改善することができます」としか私には解釈出来ないんですけど、どうすれば背外側前頭前皮質の機能を低下させないですむのか、ってことが知りたいのに。

脳の健康状態を健全に保ち、食べ過ぎたら有酸素運動をして健康維持に勤めましょう❗って言われても具体的な方法論を述べないと、一般の人には全く役に立ちません。いくら優れた研究をしても人間の生活に役立つものでないとノーベル賞も取れませんので(関連エントリー 青色LEDとニキビ治療)。

この論文を読んで私が女性の支持者を獲得するには

あたながジャンクフードを好んで食べて、さらに食べ過ぎちゃうのは、あなたが悪いんじゃありません、背外側前頭前皮質が悪いんです

とあたかも人のせいにするしかありませんね。

でも、機能低下している脳はあなたのもんじゃないの、という問いは禁忌です。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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