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悪用禁止 受験本番前「あがり症」を一発で解消する薬があるんです❗

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いよいよ受験シーズン本番です。なにもインフルエンザが流行する季節に受験日を設定しなくても、と思ってもいまさら仕方ありません。私の大学受験は日本で初めて共通一次試験(今はセンター試験って呼ぶのかな?)+東京は雪で、大混乱だった記憶があります。模試とか日常の授業では優秀なのにテスト本番となると「あがって」しまって実力が発揮できない「あがり症」の人っていますよね。

実力があるんだけど本番になるとあがってしまう「あがり症」の対処法があります❗

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画像はStudent Reporters(http://www.jstudentboard.com/uncategorized/summer-a-new-stress/)より

オリンピッックなどのスポーツでも前評判は高くても、いざ本番となると極度の緊張によって、あがってしまって残念な結果しか残せない選手もいます、特に日本人は本番の緊張に打ち勝てない的な評価があります。いくら訓練を繰り返しても緊張することを防ぐことはできないですし、ある程度の緊張感が火事場の馬鹿力を発揮して期待以上の成果をあげます。

単に自律神経を調節して交感神経より副交感神経を優位にして、リラックスすれば素晴らしいパフォーマンスが実現する、というのは実は医学・科学的な実験によって多くが否定されています。

交感神経は緊張を高め、副交感神経はリラックスを促進するなんて感じに人間の体は単純にできていないんです

オリンピックの場合、ドーピングに引っかからない範囲で薬物あるいは薬物に類似する食品を使用して、良い結果を残す裏技が幾つかあります(詳細はやめておきますね)。スポーツだけでなく、人前で演説したり歌ったりする人もあがることは防ぎたいので、受験生と同じくドーピング検査がないプロミュージシャンやオペラ歌手が過度の緊張を予防するために27%が使用している薬物があることはあまり広く知られていません。

悪用禁止 βブロッカーはプロのパフォーマーも「あがらない」ように使用しています

高血圧を改善する薬でβブロッカーと呼ばれるものがあります。大きな会場で大人数の前で演奏・歌唱が上手くこなせるか、と不安が支配するプロのミュージシャン・オペラ歌手。何回経験してもこの本番前の緊張感から解放されることはないようで、なんと27%の人ば本番前にノルアドレナリンとアドレナリンの分泌を抑える高血圧改善薬のβブロッカーを使用しているのです「the scinence of winning & losing 」(po bronson and asyley merryman著 p168 出版社Twelve (2013/2/19) ) 。この本の元ネタはThe New York Timesの「Better Playing Through Chemistry」という記事です。

このβブロッカーは「人種差別を薬で解消することができる」可能性が示唆されている論文もあり、敵対する者に対する必要以上の緊張を緩める効果があるのです。受験本番による極度の緊張を防ぐために安易に「抗不安薬」や「精神安定剤」系を服用すると眠気とともに、頭もボーっとする作用が出現しますので、受験生には明らかに不向きです。

精神療法、ツボ押しなどの方法と比較して

おばあちゃんの知恵的には緊張しないように「人」という字を手のひらに書いて、それを飲み込む仕草をすると舞台に上がっても緊張しない、というのが割と有名だと思います。実際に知人の落語家は必ず高座に上がる前にやっていました。これは精神療法的に自律神経をコントロールする方法として優れていると考えらえますので、たぶん心拍数や発汗、あるいはパフォーマンスを二重盲検試験で判定しても優位な結果がでるでしょう(例えばあるグループは「人」と書かせて、もう一つのグループには「入」と書かせるとか。笑)。

鍼灸でいうところの「ツボ」を刺激することによってあがり症を抑える方法があります。「労宮」という手のひらにあるツボで、名前から察すると、心が苦労するとこのツボに反応が現れて、心の苦労が顔じゃなくて手に出ちゃうという理論なんでしょうか??自律神経が過緊張すると血管は収縮するために、血流が悪くなるので、手のひらのこの「労宮」を刺激するとどこかの気の流れが改善して⋯わたしは鍼灸の効果を全否定しているわけではありませんが、非科学的な説明をされる鍼灸師の方が結構いるので、その場合はオカルト方面の説明が必要になります。

この「労宮」を刺激することによる効果を求める方はオカルト系あっち側に行っちゃった派以外の鍼灸師の方にご相談ください。

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あがり症に効果があるツボはここらしいです「労宮」ツボ辞典より

いざ本番前に手のひらをグイグイ押してしまうと筆記用具が握れなくなる恐れがありますので、ご注意くださいませ。

あがり症改善薬βブロッカーについての注意

「先生、来週受験本番なんであがらないようにβブロッカー処方してください」なんて医療機関を受診したら、間違いなく追い返されます。この血圧の薬は処方薬であり、薬局で気軽に購入できるものではありません。例えば当院でも院内処方(もちろん高血圧症に対してです)しているセレクトールというβブロッカーは

禁 忌(次の患者には投与しないこと)
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.糖尿病性ケトアシドーシス、代謝性アシドーシスのある患者
[アシドーシスに基づく心収縮力の抑制が増強されることがある。]
3.高度の徐脈(著しい洞性徐脈)、房室ブロック(Ⅱ、Ⅲ度)、洞房ブロック、洞不全症候群のある患者[症状を悪化させることがある。]
4.心原性ショックの患者
[心機能の抑制により、原疾患を悪化させることがある。]
5.うっ血性心不全、肺高血圧による右心不全のある患者
[心拍出量の減少により、これらの症状を悪化させることがある。]
6.未治療の褐色細胞腫の患者
(「用法・用量に関連する使用上の注意」の項参照)
7.妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)

セレクトール添付文書

こんな感じで、絶対に使ってはイケナイ条件が記されています。さらに副作用として、しびれ・ふるえ・不眠・眠気などの精神神経系のものもありますので、確かに「あがり症」を抑える効果はありますが、受験対策に使用することは良い子の皆さんは控えましょうね❗

受験生諸君に告ぐ 貴重な時間にネット上をフラフラしてこのサイトに気づいた受験生は、勉強の成果を本番で十分に発揮することを意識する前に、パソコン・スマホから離れて勉強しなさい❗

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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