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意外や意外、秋はアレルギーの季節⋯それも「ダニアレルギー」の❗肌トラブルはダニが原因かも?

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秋は、秋刀魚・さつまいも・栗といった美味しい食材が楽しみな季節ですが、アレルギーによる肌トラブルが増える季節でもあります。

肌トラブルの原因のひとつがダニです。なんと秋はダニアレルギーが増える季節なのです。ダニが繁殖するわけではありません。秋になるとダニが大量に死ぬのが問題なのです。

秋に肌の調子が悪くなる、その原因はダニのアレルギーかも?

サブタイトルがなんだか女性向けの情報サイト(時々disらせていただいていますけど)のようになってしまいましたが、秋になると「なんだか肌の調子が悪い」と来院する方が多いのです。「季節の変わり目になると肌の調子が悪くなって」と自己申告する方に対して「一回肌の調子が悪くなるとどのくらい続くんですか」と返すと「2ヶ月くらいは⋯」「じゃあ、年間を通して8ヶ月は肌の状態が悪いってことじゃないですか」なんて感じの意地悪な回答をしなくなった、丸くなったと評判の私です。

実は秋って肌のトラブルが多くなる季節、その原因がダニなケースが意外と多い!

アレルギー疾患として、春の花粉症がポピュラーになるとともに、夏の花粉症アレルギー、秋の花粉症アレルギーもぼちぼち知られるようにはなってきました。でも、秋になって肌がかゆい、肌がカサカサする、肌が赤くなるなどの症状の原因として「ダニアレルギー」を見逃してしまっている医師もいるようです。実はダニが一番多い季節は秋なのです❗

ダニの生態を考えると、当然季節的には秋がダニがウジョウジョ

ダニのアレルギーと言われると、ダニに刺されて(噛まれて)アレルギー症状が出て、その一つとして肌トラブルが引き起こると考える方が多いのでは。でも、アレルギーの原因の多くは、刺されたり噛まれたことによるものではなく、その死骸や糞をアレルゲンとして認識してしまうことによるのです。ヤケヒョウダニはアトピー性皮膚炎を患者さんのアレルゲンの80パーセントを占め、症状として肌トラブルを起こします。

ダニが原因となる主な病気

http://style.nikkei.com/article/DGXNASFK1100O_R11C13A2000000

ダニが生殖活動をするのに適しているは梅雨時から夏場にかけてですし、さらにこのヤケヒョウダニは湿度20から30度、湿度60から80%の高温多湿が大好きです。

ダニの寿命は3ー4ヶ月ですから、梅雨から夏に生まれたダニの死骸で秋はダニの死骸だらけ❗って環境になってしまっています。

このダニに死骸とフンがアレルギーの原因である「アレルゲン」になり、皮膚のバリア機能が低下したところか体内に侵入してきてしまいます。もちろん吸入した場合は喘息の原因にも、鼻炎の原因にもなりますし、以前お好み焼きの粉に含まれたダニによってアナフィラキシーショックが起きた症例も報告されています。 お好み焼きでダニアレルギー発症という不思議な現象の報告

お好み焼き以外にもホットケーキミックス・小麦粉でも、同様の報告があります(http://www.phadia.com/ja/general/3/)。

肌トラブルの負のスパイラルにご注意を

肌がかゆいとついつい掻いてしまいますよね、すると肌のバリアが破壊されることによって、アレルゲンが皮膚に侵入しやすくなりますので、さらに肌のかゆみは増悪して、また掻いちゃう。そんな、負のスパイラルが肌のトラブルをどんどん悪化させてしまうのです。夏の紫外線も肌を傷つけているので、肌のバリア機能が低下した状態でダニの死骸やフンがどっさりの秋を迎えている可能性もあります。

そんな時に特に秋に「これはひょっとして、化粧品かぶれかも?」「どうしても季節の変わり目は肌の調子が悪くなるから」なんて考えていると、空気の乾燥がひどくなる冬を迎えてしまうことになります。そのような状態を把握しないために「季節の変わり目には、どうしても肌が荒れちゃう」と解釈している方も多いのではないでしょうか?じゃあ、秋のアレルギーによる肌トラブルを避けるには、あるいは治すにはどうしたらいいのでしょうか?

一気にアレルゲン39種類を調べる方法があります

アレルギーを疑われて血液検査をしたことがある方も多いのでないでしょうか?保険診療の場合、特異抗原としてのアレルゲンの検査は一回につき13種類に限定されていました。それが現在では、一回の採決によって39種類のアレルゲンを調べることが可能となりました。それが「VEW39」という検査で、もちろん保険診療の対象となっています(保険点数は1430点ですので、3割負担だと4290円、判断料や診察料が加算されます)。

この方法だと以前のように13項目を3回検査する費用の負担、採血の負担、通院回数の負担が軽減されることになります。残念ながら検査項目は決められていて、個別で選択することができないのですが、少なくとも秋の肌のアレルギーが原因となっているアレルゲンを見つけることが可能です。

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http://www.falco.co.jp/rinsyo/detail/067400.html

肌のトラブルを悪化させる原因はかゆみによって、皮膚を掻いちゃうことによるバリア機能の破壊が大きいので、アレルゲンが多い時期は抗ヒスタミン薬の服用をお勧めいたします。今の抗ヒスタミン薬は眠気という特有の副作用は軽減されていますので、ぜひ近くの医療機関の受診をおすすめいたします。

最初から最後まで、女性のための健康サイト的な流れになってしまいましたが、オッサンも参考にしてくださいね。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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