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受験生はぜひ試してみてね、風邪を引かないポイントはこれでOK❗だと思いますけど⋯。

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今シーズン2017年から2018年の冬、医療現場は大混乱です。というのもインフルエンザワクチンの配給が滞っているからです。

普段はインフルエンザワクチンなんて接種しないでも大丈夫、なんて言っていた人も家族に受験生がいるとなると「今年は家族全員ワクチン打つぞ❗」と珍しくお父さんが宣言したりします。でもワクチン自体が不足しているんです(涙)。理由としてワクチン製造過程で、あるインフルエンザウイルスの種菌(種ウイルス)が上手く増殖しなかったからです。

インフルエンザワクチン不足の今シーズンはこれで対策を

昨年、受験生を抱えていた私は当然インフルエンザワクチンは家族全員接種。それ以外にインフルエンザ以外の風邪対策方法としてスマホを除菌シートこまめ目に拭こう❗を実践しました。

この習慣を取り入れたことにより、毎年冬になると1か月に複数回高熱を出していた当家の受験生が風邪ひとつひかないで無事受験を終えました。データ解析に耐えうる研究対象人数には遥かに及ばないn=1という情けないものですが、この方法は考えれば考えるほど優れた、インフルエンザを含むいわゆる風邪対策方法として、ぜひみなさまに取り入れていただけたらと考えています。

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東京都感染症情報センター「インフルエンザの流行状況」http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/flu/flu/

今シーズンのインフルエンザの流行状況は赤い線です。例年通りとなると、お正月前後から大流行の可能性が出てきます。

風邪の予防方法としてうがいはNG、マスクもたぶんNG

風邪の予防方法として当たり前のように言われていた「うがい」、これって効果としてかなり疑問が呈されています。さらにうがいと言えばイソジンが頭に浮かびますが、イソジン嗽は逆効果って話まで出ています。

イソジンの効果はウソ?うがいをしても風邪の予防にならないよ❗

イソジンの効果はウソ?うがいをしても風邪の予防にならないよ❗

「ポビドンヨード」うがいが新型コロナ治療に効果期待できると大阪府が発表して話題になっています。ポピドンヨードはなじみのない言葉かもしれませんがイソジンという名称ならご存じの方も多いハズ。イソジンの成分であるポビドンヨードについての解説です。少なくともイソジンうがいは風邪の予防にはなりません。

一般の方向けに政府が広報活動として冬はインフルエンザ予防対策を激しくおこなっていますが、多分ほとんどの人はこのサイトのページをご覧になったことは無いのでは。

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首相官邸「(季節性)インフルエンザ対策

首相官邸のサイトなんて見る人ほとんどいないんじゃないかなあ、ここにも「うがい」はインフルエンザ予防に効果あることのエビデンスはないと書かれていますね。

もちろん公衆衛生上のエチケットとして飛沫感染を防ぐ意味で、感染者がマスクをすることは推奨されています。しかし、マスクでインフルエンザや風邪を予防できるかは、かなり疑問です

目の前に風邪を引いたオッサンがいて、くしゃみや咳をしたその飛沫を目の前に立っていた人が吸い込むことってめったにないと思います(医師だと診察時に喉を診察する時に患者さんのくしゃみや咳をまともに顔に浴びせられることはありますけど)。マスクをして飛沫からの感染を防いだとしても、マスクの表面を手で触ってしまうと、手にウイルスが付着しますから、その手で口周りをいじると接触感染となり感染予防になりません。

手についたウイルスが口に入って感染する、これが感染経路の基本

押しボタンがあった携帯電話の場合、下手すりゃトイレの便座より汚いとの研究結果がでています。

スマホはバイキンがいっぱいです、トイレの便座より汚いとの説あり

スマホはバイキンがいっぱいです、トイレの便座より汚いとの説あり

手洗いは風邪・インフル対策でもっとも効果の高い予防策です。でも、いくら手洗いをしても手で触るものが汚かったら意味がありません。ドアノブやキーボード・マウス・スマホは常にキレイにしておくことが肝心です。特にスマホはトイレの便座よりも汚いといわれています。その根拠となる論文を紹介します。

凹凸がある場所ってウイルスにしろ細菌にしろ棲息しやすいですからね。

スマホの場合、ゴテゴテしたカバーを付けていない限り表面はツルツル、でもよくよく見れば手あかが着きまくりじゃないでしょうか。

公共交通機関の椅子やドアや取っ手に風邪を引いた人の飛沫が付着していたら、それを手でさわってしまった後でスマホをいじれば当然画面や裏面にウイルスが付着します。スマホをいじりまわしている人の多くに、特に女性に見受けられるしぐさとして時々口周辺に手を当てる、あるいは指先を咥えるがあると思います。

この感染経路に着目した私はスマホは風邪のウイルスがうようよ棲息しているリスキーな感染源との仮説を立てました

交通機関を利用したら必ず除菌シートでスマホを拭く、たったこれだけの習慣で当家の受験生は無事に受験シーズンを乗り越えました。医学データとしては症例報告レベルであり、データ解析に耐えうるもの対象数でもありませんし、ダブルブラインドで調べたものでもないですが、理屈で言えばこれかなり効果あると考えております。

おまけ:喫煙者ほどインフルエンザ等に感染しやすいのも、同じメカニズムです。接触感染と同じ理由です。喫煙する前に手を洗う人って皆無と思いますから。

受験生以外もスマホを拭く習慣、ぜひお試しくださいませ

除菌シートで全ての細菌やウイルスからの感染を取り除けるかというと、除菌という用語自体が医学用語ではなく、医学上は清潔か不潔かの2つにくっきり分けます。細菌やウイルスの汚染を完璧に無くした状態の機材を手術では使用しますが、方法としてはガス滅菌、あるいは高圧蒸気滅菌(オートクレーブ)をしなければなりません。風邪を引いたオッサンをガス滅菌したり、オートクレーブしちゃうとオッサン自体も滅菌されますからダメ。スマホを滅菌といわれる状態にもちこむと間違いなく壊れます。となると、消毒薬が含まれた除菌シートでスマホを拭く、でそれなりの効果は期待できるんじゃないでしょうか?

今年はまだ嘔吐と下痢を主症状とするノロウイルス感染症は当院の診療圏では流行していない様子です。このノロウイルスの感染経路もウイルスが口から入り込むですから、スマホを拭くという予防方法が多分それなりの効果発揮するはずです。

しかし、風邪のシーズンであり、さらには降雪の可能性もある冬に受験日を設定している日本、これっていつまで続くんでしょうかねえ。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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