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予想通り、ヨーロッパの健康は西高東低の結果がでました

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東欧は以前共産圏だったこともあり、ヨーロッパにおいては先進国が多い西側の方が健康のレベルは勝っているイメージがありませんか? WHOが出したThe European health report 2012ではそれを裏付けるの結果が報告されています。

平均余命は意外と低い

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平均余命は1980-2010念の間に5年伸びて76才とのとの事です。日本人の平均余命が82.59才と比べるとまだまだですね(日本人は威張っていいとおもいますよ)日本が超高齢化を迎えるのは問題ではありますが、人生を長く楽しめる期間が長くなったと思える社会作りがこれからの課題ですね。

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この高齢者の問題は当然ヨーロッパでも起きており、65才以上の方が2050年には人工比で25パーセントを超えると予想されています。

日本がお手本となるような社会システムをそれまでに作り上げていれば、ヨーロッパの社会システムは優れているという現時点の状況を逆転させ、「日本の社会制度は素晴らしい、日本に見習おう!」なんてことが起きるかもしれません。

東欧諸国の死亡率の問題点

ヨーロッパ全体では心血管系の死亡原因の50パーセントを占めています。がんによる死亡は20パーセントです。この死亡率を危険因子としては喫煙とアルコールがあげられています。

旧共産圏はソ連の影響か、アルコールの摂取量が多い傾向があり、また喫煙も現在の日本やアメリカと比較してあまり厳しく制限を受けていないのです。なんとアルコールが原因で死亡したと考えられる人がは6.5パーセントもいたのです。

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また喫煙においては15才以上の27パーセントが習慣化しているという先進国では考えられない状況が報告されています。

そのほかの死亡率

小児の死亡率は1000人あたり7.9人となっていてかなり改善されていますす。というのも以前1990年代は乳児の死亡率が非常に国によって差がありました。それが改善されたことによりこの死亡率の低下が引き起こされているようです。

単純計算で乳児死亡率は1990年からの10年間のデータと比較して54パーセント減っています。

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妊婦の死亡率が大幅に改善した

交通事故の死亡者が減った⋯飲酒事故が減った❗

自殺率はあまり変化していない

移民の問題

日本ではあまり考慮されていない、移民の問題が欧州では重要事項となっています。

問題点は単純です。

済的に貧しいために医療サービスが受けられないということが最大の原因です。

WHOの目標はWELL-BEING健康の定義を「病気ではない、ということではなく肉体的にも精神的にも社会的にも全てが満たされた状態としています。それが「WELL-BEING」です。非常に理想的で志の高い目標であると感心します。

しかし、人種問題・宗教問題・移民問題さらにEU加盟国における金融不安など、欧州が抱える問題は山積みです。ただ単に平均余命が伸びました!といっていても必ずやってくる高齢者の増加⋯これに関しては日本が大先輩なのですから、お手本となるような社会システムを作り上げることはできないでしょうか?

国政選挙が近づいていますが、このあたりが争点になってくれると医療関係者としてはどの政党を支持すれば良いのかわかりやすいのですが.残念ながらWHOのような志の高い政策を具体的に実行する力が今の政治家に感じられないのは私だけでしょうか?

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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