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男性更年期障害(LOH) 治療に使うテストステロン補充に批判的な意見が!

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近年、多くの研究者によって男性更年期障害への治療法としてホルモンの一種であるテストステロンの補充療法が支持されています。前立腺がんのリスクがない男性にとっては経験を積んだ医師によって注射を行うと、「あら、不思議」と思わず患者さんがおっしゃるくらい不定愁訴が治まります。

もちろんホルモン剤ですので、副作用に深い知見をもった医師によってこの補充療法は行われなければなりません。このテストステロン使用についてアメリカの内分泌学会が使用量の増加に対して危惧を表明しました。

男性のエイジングケアの決定版テストステロン補充療法が非難されている

テストステロン補充療法は投与量に注意が必要

米国では10年でテストステロンの使用量が4倍に!

比較したデータとしては英国では3割しか増加していないのに、アメリカでは4倍に増えていることに対して、安易に使い過ぎなんではないか、と言うことらしいです。通常はこのホルモン補充療法を行うときは事前にテストステロン、遊離テストステロンを測定しますし、前立腺がんのマーカーであるPSAや甲状腺機能のチェックも怠ってはいけません。

しかし、この調査によると血中テストステロンを測定しないで治療を開始している例が目立っていました。とんでも無いことです

テストステロン補充療法に誤った期待をする人がいる

男性更年期障害に著名な効果を発揮するホルモン補充療法ですが副作用として、次のことに気をつけなければなりません。

  • 前立腺がんがあると進行させる
  • 睾丸が萎縮するため精子に生産が減少する

気をつけないとならない点は上記のたった二つなんです。しかし、テストステロン=男のホルモン との過剰な期待によってEDの改善や筋肉増強剤として治療を希望する人がアメリカでは多いと思われますし、実際に当院の治療でもそのような希望をされる方がいますので、治療対象外と伝えております。

加齢によるテストステロンの変化

もちろん、テストステロンを補充することによって症状が改善して、LOHの一症状であるEDが改善することはあります。しかし、EDはED治療薬で治療するのが本筋ですので、そのあたりを混乱して治療希望者がアメリカで増えたことが予想されます。

テストステロンの補充を希望する場合は専門家に

じゃあ、LOHと呼ばれる男性の更年期障害はどの科を受診すれば良いの?という単純かつ素朴な質問がでてきます。それは泌尿器科です❗

女性が様々な病気の相談を婦人科の医師に相談するように、男性も泌尿器科に相談すれば良いのです。エイジングケアと大々的に広告っていうか標榜しているクリニックは泌尿器の専門家がいるところは実は少ないのです。これに注意をしないとトンデモないことが起きてしまいます。

あるエイジングケア専門クリニックでLOHを主な症状として通院していた患者さんの中からPSAが異常値になっていることに気がつかないで、テストステロン注射を延々数年間続けてしまった患者さんを当院では数例経験しております。

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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