五本木クリニック院長ブログ

サウナって脳卒中の原因になりそうだけど・・・逆に予防になるらしい


■サウナって血液ドロドロで脳卒中の原因になりそうなんだけど

烏の行水的な入浴方法が身についてしまっている私ですが、先日ひょんなきっかけで日本温泉気候物理医学会なる学会に入会して以来、温泉三昧の日々を送っています(遊びじゃないよ、医学的研究の一環だよ!!)。常々気にはなっていたのですが、多くの温泉にサウナが併設されています。温泉はその成分等によって効果・効能が表記されています。それだけで十分に健康増進作用が期待できるのに、なんでわざわざ設備費がかかるサウナを併設しているのだろうと不思議に感じていました。

サウナが健康に良さそうな可能性があることは以前お伝えしました。

サウナは寿命をのばす効果がある!!回数と時間に注意も必要です。

ところがどっこいさらに

サウナで脳卒中のリスクが減る!!という医学論文が発表されました!!

サウナには申し訳ないのですが、なんとなーくサウナというと場末のスナック的なイメージを私はなぜか持っていたからです。というのも、サウナって今はそうでもないのでしょうけど、以前は繁華街で多くかけられイメージ的には焼肉をたらふく食べたパンチパーマ界隈のオッサンがビール腹を撫でながら、ウンウンと修行僧のようにサウナのひな壇で胡座をかいて水風呂に直行した後に再び生ビールをゴキュゴキュ風の光景がみられたもんです(いつの時代だよw)。

■サウナで脳卒中のリスクが減るという医学論文はこれだよ

ネット上においても雑誌においてもテレビにおいても、目新しい医学健康関連情報を伝える時に一次ソースを表記することは非常に稀です。私が目にしたAFPの記事も「サウナで脳卒中リスク低減か、頻繁に利用で 研究」と報じておきながら元となる米国神経学会の学会誌「Neurology」の論文のタイトルや論文の番号はもちろんのこと、リンクさえありません。

一般の読者の多くはここで脱落して元となった論文を探そうとはしないと思い、余計なお世話でしょうけど元ネタを捜索しました。これがこの記事の元ネタです→「Sauna bathing reduces the risk of stroke in Finnish men and women
A prospective cohort study」(Neurology. 2018 May 2)。このサウナは脳卒中のリスクを減らす論文の内容をざっくり紹介すると

・対象は平均年齢63才のフィンランドの男女1628人

・サウナを利用する回数を聞き取り調査した

・対象とした人を15年間フォローアップ

・155人が脳卒中になっていた

・脳卒中になった人とならなかった人を比較すると週に4ー7回サウナを使用していた人は脳卒中になるリスクが極端に減少していた

以上より

サウナは脳卒中の危険性を低下させる可能性あり!!

との結論が導き出されています。でもさー、サウナに入っていて脳卒中になった人の話って聞いたことありますよね〜、これってどうなんでしょう?

http://www.afpbb.com/articles/-/2746670?pid=6054575

本場のフィンランドでもこんなことありましたから・・・。

■サウナで倒れた有名人の方々のイメージが強いけど

今の若い人には馴染みがないかも知れませんが、私たちの世代のアイドルであった西城秀樹さんがサウナに入っていて脳梗塞になったことがあります。詳細はyomiDr.「歌手 西城秀樹さん 脳梗塞の再発(1)48歳で最初の異変」をどうぞ。さらに最近ではこんなこともありました。週刊現代「二所ノ関親方も倒れた「サウナと水風呂」ヒートショックの恐怖」。

これは両者ともに、どうみてもサウナに入ったことがきっかけだと思われます。

今回取り上げたサウナは脳卒中のリスクを減らす論文のキモとなっているのは、サウナによる血圧を下げる効果

脳卒中のリスク因子として、高血圧症・糖尿病・高脂血症の他に喫煙・飲酒があります。このリスク因子とサウナにおける脳卒中の関連はどうも激しい血圧の動きと推測されます(エビデンスは無いよ)。ということはフィンランドの場合

サウナに入ることで高血圧気味の人が血圧をうまい具合にコントロールできたから、脳卒中になることが予防できたとも考えられます

ってことは、高血圧を防げば脳卒中のリスクが軽減されるというゴクゴク当たり前の結果ってことなんでしょうね、多分。

■別に脳卒中予防のためにサウナに入らなくてもいいような気がしちゃうけど

脳卒中の危険因子である糖尿病も高脂血症も喫煙も動脈硬化と密接な関係があり、高血圧症の原因でもあります。

サウナの脳卒中軽減作用が高血圧の改善であったとすれば、温泉に浸かることでも血圧は下がりそうですし、家庭内でしっかり入浴することも高血圧の改善に役立ちそうなものです。まあ、その前に喫煙や深酒のどうみても健康に良く無い生活習慣の見直しが必要なことは当然ですけどね。西欧人の場合、日本のように湯船に浸かるのは一般的な入浴方法ではなく、シャワーのみって方も多いそうです。その代わりに利用しているのがサウナであると考えると、今回のサウナは脳卒中のリスクを減らす説を日本人に適応すると

湯船にゆっくり浸かる人は脳梗塞のリスクが低減する

ってことになるんじゃないでしょうか?日常はバタバタしていてゆっくり湯船に浸かる時間が確保できない人はぜひ週末は温泉に行きましょう、という結論を導くためにだらだらとブログを書いてしまいました(わあっ、日本温泉気候物理医学会、入会手続きはしたけど会費まだ払っていなかった。明日、振り込みます!!)

ええっ!!味噌汁を飲んでも血圧は上がらない!!??逆に血圧が下がる、って本当?


■NHK美と若さの新常識~カラダのヒミツで味噌汁は血圧を上げない!!ってやっていたけど・・・

最近、暇なときはなんとな〜くBSを観ることが多いのですが、先日NHKBSで「美と若さの新常識~カラダのヒミツ」ってのをやっていました。発酵食品が健康に良さそうとの話は常識と解釈されています(個別の発酵食品については言いたいことが山ほどありますけど)。美と若さの新常識では味噌汁は飲む美容液、なんてことも言っていましたが今回はこれはおいておきます。私がええっ〜!!ってなったのは

味噌汁は血圧を上げるどころか逆に血圧を下げる物質が含まれている

という話です。味噌汁=塩分たっぷり=高血圧の原因の一つ、という図式が頭に出来上がっている私としては本当に飛び上がりました!!日本食って体に良いのよね〜的な話に対して真っ向から歯向かう気持ちはありません(まあ、それもどんな食事と比較して健康的かが重要なんですけどね)。一般の診療風景として「血圧高めだから、お味噌汁は三度三度じゃなくて一回くらいにしようね」と指導している医師がほとんどだと思うのですが・・・

NHKBS 「味噌(みそ)から発見!美容パワー」味噌と血圧の驚きの関係!!

味噌汁は血圧を下げる!!という確かに新常識をNHKでは放送していたのです

このような標準医療に真っ向から半旗を振りかざしたNHKBS「美と若さの新常識~カラダのヒミツ」の味噌汁は血圧を上げないで、逆に下げる説をちょっと調べてみました。

■味噌由来の塩分なら血圧上昇が抑えられる!!説を検証

日本人に馴染深い味噌、それを溶いた味噌汁、地域によって様々な味噌があります。どこでも誰でも簡単に購入できる味噌の代表として「マルコメ」のサイトをのぞいて見ると・・・

「味噌は血圧を上げる」のウソ味噌の血圧上昇抑制効果

という非常に反抗的というか常識に逆らうページがあります(https://www.marukome.co.jp/rd/result03/)。ここには

本当に味噌は血圧を上げるのでしょうか?この疑問に答えを出すため、マルコメは、味噌の成分を分析しました。その結果、血圧を下げるペプチドが検出されることがわかり、新規の成分も含まれていることが示唆されました。

と書かれています。

つまり、味噌には血圧を下げる効果のあるペプチドが含まれているから、血圧は上げないよ!!

ってことのようです。じゃあ、そのペプチドってなんだろう、と当然考えますよね(ペプチドはアミノ酸がいくつかくっ付いたもので、アミノ酸が大量にくっ付いたのがタンパクとお考えください)。

マルコメのサイトから これは動物を対象として過激に味噌の水溶液と食塩水を比較しています。動物(ラット)で実験してもねえ、という方はこの人を対象とした研究をご覧ください。

この研究の結果はかなり衝撃的です!!

16gの味噌を用いたみそ汁を1日2杯ずつ、3カ月飲んでもらう「長期ヒト介入試験」を実施。その結果、一般的なだし入り味噌では血圧を上昇させることはありませんでした。つまり、「1日32gまでの味噌摂取は、血圧を上げることはない」という結論を導き出すことができたのです。

味噌によって甘口とか減煙とかの種類があるようですが、甘口味噌だと16グラム中に塩分は1グラム、減塩味噌だと18グラム中に塩分は1グラム、辛味噌だと8グラム中に塩分は1グラム含まれています(調味料に含まれる塩分 http://www.municipal-hospital.shimada.shizuoka.jp/_src/sc7104/5_salt_20170623.pdf)。

この味噌汁を一日2杯飲んでも血圧は上がらないよ、との研究は論文になっていますので詳細を知りたい方は「薬理と治療」44巻11号, 1601-1612 (2016)の「長期味噌摂取が血圧および代謝に与える影響―二重盲検ヒト比較介入試験」をご覧くださいませ。

これだけじゃ

味噌のどんな成分のペプチドが血圧を下げる効果を持っているかがわかりません!!

NHKBS の「美と若さの新常識~カラダのヒミツ」番組内でそのペプチドについて語られていたのかもしれませんが、聞き逃しました(番組内ではたしか物質Xと呼ばれていました)。独自に調べたところ「ACE阻害ペプチド」というのが血圧を下げるペプチドのようです。

■味噌に含まれる血圧を下げる成分ACE阻害ペプチドとは

高血圧治療薬でACE阻害薬と呼ばれる薬があります。アンジオテンシンⅡと呼ばれる物質が血圧を上げることが知られていて、そのアンジオテンシンⅡはアンジオテンシン1がアンジオテンシン変換酵素(これをACEと呼びます)によって変化することによって作られるので、その過程を邪魔する働きを持った成分で構成された薬がACE阻害薬です。要するに

味噌にはアンジオテンシン変換酵素を邪魔する成分があるから、血圧が下がる

というのが味噌汁は血圧を上げるんじゃなくて、下げるんだよ説の裏付けのようです。でも、これって変じゃないですか?いくら血圧を下げる成分が含まれていても、間違いなく血圧を上げる成分である塩分が味噌には含まれているんですから。

■伝家の宝刀「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」を紐解けば・・・

今、情報通の間でブームになっている健康関連本があります。UCLA助教授として統計学を駆使して医療常識に疑問を投げかけている津川友介先生の著作「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」です。実は私は医療を行う際に「エビデンス、エビデンス!!」って言うのはあまり好みません。と言うのも「エビデンスがあるぞ!!」と言っても単に医学誌に掲載されたレベルからシステマティック・レビュー、RCTのメタアナリシスと呼ばれる非常に信頼度の高いものまで、ある意味ではエビデンスがあるよ、に含まれてしまうからです。レベルの低い医学研究だとどっから見ても科学的とは呼びにくいものまでありますから・・・例えば、これ!!

花粉を水に変えるマスク、その効果は医学論文で明らかに・・・なってないよ!!

化学的にも問題がありますし、検証方法が科学的とは言えないと考えます。

津川友介先生の著作にも味噌汁に関する記述が見られます。「みそ汁を薄めて飲んでもダメ」によれば塩分を控えようと思って味噌汁をお湯に薄めて飲む人がいるが、お湯で半分の濃さになったみそ汁であっても2倍飲んだら同じこと、体に入る塩分の量は変わらない、だからどれだけの塩分を摂取しているかが重要であるとの内容です(第3章体に悪いという科学的根拠がある食べ物 P129)。ここから導き出される考えとして

いくら血圧を下げる成分が味噌に含まれていても、塩分を摂取していることにかわりはない

ってことじゃないでしょうか?ストーブで室温を上げながら、同時にエアコンで部屋を冷やすことと同じような気がしないでもありません。

なんとな〜く体に良さそうな発酵食品、私は嫌いではありません。具がたっぷり入った味噌汁も大好物ではないですが、週に複数回は飲んでいます。血圧が高いから積極的にACE阻害ペプチドが含まれる味噌汁をガンガン飲もう!!なんてことは考えない方がよろしいかと思います。しかし、地上波のNHKの健康関連番組は「きょうの健康」以外は信頼度低いと考えBSを観出している私ですが、BSであってもこんな感じの「新常識」が大々的に放送されちゃうんですね。

おまけ:個人的には発酵食品を扱った健康関連話は大好きです。今回は味噌が血圧を下げる成分が含まれているとの非常に興味深い話をテレビで知ったわけです。今後も食品に関する研究はどんどん続けていただきたいと思いますが、興味本位の健康関連のテレビ番組で使われちゃうことが残念です。

「白米は体に悪い」記事、私ならこのように解釈するけど。


■東洋経済「最先端の医学では『白米は体に悪い』が常識だ」を解説します

2018年04月13日東洋経済オンラインに掲載されたUCLA助教授津川友介先生の日本人の食生活に警鐘を鳴らした興味深い記事が著者の期待したような受け止められ方がされていなくて、残念な気持ちがしています。

東洋経済 「最先端の医学では『白米は体に悪い』が常識だ」

先日こんなブログを書きました・・・

衝撃!!パスタは食べても太らない・・・それ本当に信じていいの???

このブログで私が言いたかったことは

どんなに権威のある医学誌であっても、どんなに信頼度が高いメディアであっても疑う余地はあり

でさらに

メディアは記事にするならば一次ソースを明記することが重要である

です。

津川先生が投稿した医療健康記事は根拠となった医学論文へのリンクが貼られている点で、誰でも簡単に一次ソースを確認できます。しかし、ネット上のこの記事に対するご意見は・・・

1:掲載された文章をちゃんと読まずに、タイトルだけに反応している

2:せっかく一次ソースが簡単に確認できるのに、根拠となった論文を読んでいない

3:東洋経済の記事はあくまで著作のダイジェスト版的なものであることを理解していない

などが非常に気になってしまいました。著者である津川友介先生には大変失礼なことかもしれませんが、私なりにこの今までの常識を打ち破る健康関連記事を解説させていただきます。

■「茶色い炭水化物」は健康に良い

4ページにある記事中の2ページ目にこのような記述があります。

茶色い炭水化物」は健康に良い影響を与えると報告されている。

これに対して「茶色い炭水化物ってなんだよ、白米も炊き込みご飯にすりゃいいのか」的なご意見がありました。数行前にしっかりと白い炭水化物と茶色い炭水化物のこの記事における定義がしっかり書かれているのに、見落としたのでしょうか?

精製された炭水化物のことを「白い炭水化物」、精製されてない炭水化物のことを「茶色い炭水化物」と呼ぶ。

続いて炭水化物の摂取量と死亡率について述べられています。

その根拠となった医学論文は「Whole Grain Intake and Mortality From All Causes, Cardiovascular Disease, and Cancer: A Meta-Analysis of Prospective Cohort Studies」(Circulation. 2016 Jun 14;133(24):2370-80.)です(記事では「メタアナリシス」と書かれているところをクリックすると表示されます)。

津川先生の主張の根拠となる一次ソースに簡単にアクセスできるのに「これはアブストラクトしか確認できないじゃないか」との批判を見かけました。

実は

この論文全文はちょっと調べれば誰でもアクセスできます

方法としてはタイトルをコピペして検索するなどの手法があります。

この論文から著者が伝えている医学情報は茶色い炭水化物を食べているグループはほとんど食べていないグループより死亡率が22パーセント低かった、ということです。

Circulation(http://circ.ahajournals.org/content/133/24/2370)でフルテキストが読めます。

この論文は米国人を対象した研究で心血管系の病気とがんに関しては、全粒粉を食べていた人の方が死亡率が低かったことを伝えています。

■茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がる

次は玄米が体にどのような影響を及ぼすかについて書かれています。

茶色い炭水化物の摂取により糖尿病のリスクが下がることも複数の研究結果によって明らかとなっている

これを多くの人が誤解しています。ここでは玄米=茶色い炭水化物、として取り扱っているのに「どっちも米じゃん」的なご意見が見受けられます。

この件に関して二つの論文にリンクが貼られています。

「Whole grain, bran, and germ intake and risk of type 2 diabetes: a prospective cohort study and systematic review」(PLoS Med.2007 Aug;4(8):e261)と「White rice, brown rice, and risk of type 2 diabetes in US men and women」(Arch Intern Med. 2010 Jun 14;170(11):961-9)です。

ちなみに前者も校舎もフルテキストを読むことができます(PLOSJAMA)。

これらからわかることは

茶色い炭水化物は糖尿病のリスクを下げる

だけでなく

白米をやめて玄米に変えると糖尿病のリスクが下がる

です。この件に関しても著者である津川先生は玄米と白米の違いを知っているのか的な批判もありました。両者はカロリーとしてあまり差がないことをご存知の方の疑問というか批判だと思います。この記事の元となった「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」にはイラスト付きで両者の違いがしっかりと説明されています。

■日本人も白米は食べれば食べるほど糖尿病になりやすい

私が見る限り一番批判されているのは

日本人においても白米の摂取量が多ければ多いほど糖尿病になる可能性が高くなることが明らかになった。論文では、男性では、白米を食べる量が(ごはん1杯160g換算で)1日2杯以下のグループと比べて、1日2〜3杯食べるグループでは5年以内に糖尿病になるリスクが24%高いことが明らかになった。

との記述です。「日本人は昔から白米を食べているのになんで長寿なんだ」「自分の親は毎日、白米を何杯も食べているけど90才でも元気」って感じの批判です。この論文を根拠として津川さんが述べているのは

白米と糖尿病の関連性であり、寿命に関して触れていません!!

この記述に関して大前提をすっ飛ばして批判している人が多いです。ここには

1日1時間以上の筋肉労働や激しいスポーツをする人に関しては、統計的に有意な関係が見られなかった。

とも書かれていますし

白米を食べる量が多い人ほど、糖尿病になってしまう確率が高くなっている傾向が確認できた、というくらいのざっくりとした理解にとどめるのが無難だろう。

とも書かれています。

私もブログ書く上で、自分の考えを第三者に伝えることの難しさをこの件で再確認しました。

■何事も疑って見ることは重要だけど・・・

今回の東洋経済の医療健康関連記事を真に受けないで、各自が疑って検証することは重要だと考えます。この記事は反証あるいは事実であるかを確認しやすいように引用文献が掲載されていますし、さらにクリックすれば元となる論文にアクセスすることが容易になっています。

英文の論文が一次ソースでもGoogle翻訳などを使用すれば、ざっくりであっても内容は掴めるのではないでしょうか?

余計なお世話かもしれませんが、「白米は体に悪い」説の正しい読み方をまだまだ解説したいです。でも長文になると最後まで読んでくれる人は少なくなり、ざっくり目を通しただけ、あるいはタイトルだけを読んでの批判を浴びやすい傾向がありますので、この辺でヤメておきます。

ちなみに自分の経験則から「最先端の医学では『白米は体に悪い』が常識だ」というタイトルは多分東洋経済の編集者が考えたものだと予想します。

東洋経済、めちゃくちゃPVあるようだから投稿者はご自分の健康を考えた場合、コメント欄に読むことは控えた方が良いです(※個人の感想ですw)。

利益相反(COI)について:私は津川友介さんとSNSでやり取りはしています。リアルでお会いしたことはありません。津川友介さんの著作物「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」がいくら売れようが私への金銭的な利益はゼロです。

衝撃!!パスタは食べても太らない・・・それ本当に信じていいの???


■パスタは食べても太らない論文が発表されたけど、疑問が何点かあります

先日、ニューズウィーク日本版に「パスタは食べても太らない」という記事が掲載されました。パスタ好きの私は単純にわぁーい!!と喜んだのですけど・・・元となった論文をざっくり見てみると、アレアレっ、これってちょっと変じゃないのといくつかの疑問点が出てきちゃいました。


https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/04/post-9882_1.php

ニューズウィーク日本版と言えども商業雑誌なんで、元の論文までチェックするのも大人げないかも知れませんけど、身についてしまったクセなんで。

ちょうど本日、
最も「信頼できる」メディアは?――1位テレビ、2位ネット、3位新聞という結果に
なんて記事も目にしたので、ネット情報、特に医療健康関連記事の信頼度は高くあるべきだと思います。

今回のニューズウィークの

パスタは食べても太らない説の根拠となっている理論がGI(グリセミック指数)、GI値です

このGI値はよくダイエット関連記事で目にしますよね。ある医学論文によればGI値って健康とはあんまり関係ないんじゃないの、との結論に至っているものさえあります(例えば「Effects of High vs Low Glycemic Index of Dietary Carbohydrate on Cardiovascular Disease Risk Factors and Insulin Sensitivity」(JAMA. 2014;312(23):2531-2541)。

GI値が高くても低くても血圧やコレステロール、そしてインスリン感受性には影響無かったそうです。

■果たしてパスタを食べても太らないし、さらにダイエットの手助けになるか?

残念ながら

ニューズウィークの記事ではパスタは食べても太らない説の一次ソースは記載されていません

余計なお世話でしょうけど、そこでいくつか思いついたキーワードで検索してみるとこんな論文があり、間違いなく一次ソースとなったものです。

「Effect of pasta in the context of low-glycaemic index dietary patterns on body weight and markers of adiposity: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials in adults」(BMJ OPEN これどなたでもアクセス可能です)。この論文を元にしたニューズウィークの記事は

パスタと体重の間に「食べると太る」という相関関係があるかどうかを確かめるため、研究チームは延べ2500名近い被験者を対象に32回の比較試験を行った。

そして

被験者の体重やBMI(ボディマス指数)、体脂肪、胴囲を計測したところ、パスタを食べても体重や体脂肪率の増加にはつながらなかった。それどころか、3カ月の実験期間中に、被験者の体重は平均で0.5キロ減少した

と報じています。

まあ、太りはしなかったとしてもダイエット効果が0.5キロじゃねえ

とのご感想もあるかと。

ニューズウィーク日本版の本家本元(http://www.newsweek.com/pasta-weight-loss-869178)は

パスタを食べると体重が落とせる!!

って感じのさらに過激な動画が挿入されています。

■論文の最後に気になる言葉が・・・

私が気になったのは一次ソースである医学論文の最後の方に書かれた「Competing interests」です。Competing interestsは利益相反という意味で今ではどのような論文であっても(まともな物に限られるかな?)表記する必要があります。私が参加するレベルの気軽な勉強会であっても、パワポでこの研究はどこかの企業等のバックアップを受けたものじゃないです、って述べることが多いです。

万が一利益相反(Conflicts of Interest 略してCOI)を隠して後でバレたら大事になってしまいます。

さて今回のパスタは食べても太らない説の論文のCOIはこんなことになっています!!

まだまだ続きますので、全文は元ネタでご確認ください。めちゃくちゃ複雑な利益相反の中に有名企業の名前を見つけることもできますよ。こうなっちゃうとこの一次ソースとなった論文自体も痛くない腹を探られてしまうのです(探っているのは私だけどね)。

■権威ある医学誌に掲載されたからといって、全面的に支持しちゃダメ

医療健康関連記事は特に内容の正確さが求められています。今回、メディアの信頼度がテレビ、ネット、新聞の順になっているというタイムリーな記事とちょっと前に見つけた権威ある信頼度が高いと考えられるニューズウィークのパスタは食べても太らない記事を俎上に載せて見ました。

さらに

できる限り一次ソースを確認することの大切さ

そしてクオリティが高いとされている医学誌であっても、最後の最後まで読まないと、ある一定方向の結論が最初から設定されている可能性もあることを多くの人に知ってもらいたいと思います。一般の方にとって非常にメンドくさいことになりますから、そこで不肖の身ながら私がそのお役にちょっと立てればなんて考えてブログを書いているわけなんです。

なお、この「パスタは食べても太らない」論文の結果が間違っているよ、と私は伝えたいのでは無いことをご理解ください(実は詳細はまだ読解中)。

賛否両論の糖質制限ダイエット論争に幕はちょっと早すぎるような・・・。


■糖質制限ダイエットに賛否両論ありますがメディアの取り上げ方も問題があるんじゃない?

ここ数週に渡って

週刊新潮が衝撃の新証拠と題して糖質制限食を猛烈に批判しています

それを受けて糖質制限食を推進する側も反論。

糖質制限食批判陣営 糖質制限で「老ける」「寿命が縮まる」… 東北大が研究

糖質制限食推進陣営 「炭水化物が命を縮める」 衝撃論文の中身とは

これらの記事を読んで

私は両者のご意見に疑問を持ってしまいました

BuzzFeed Japanの朽木誠一郎さんの著作「健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方」では健康問題に対するメディアに警鐘を鳴らしています。

糖質制限は果たして健康に良いのか悪いのか?

あるいは

糖質制限食は寿命を伸ばすのが縮めるのか?

そんな話題に翻弄されている方も多いと思われます。お前はどっち陣営なんだよ、と言われてしまうかもしれませんが、現時点で医療関係者では無くても得られる情報を根拠として糖質制限食論争を考えてみます。

■糖質制限食批判派の方、マウスの実験がそのまま人間に対応するわけじゃないと思うんですけど・・・

週刊新潮が糖質制限食を批判しだしたきっかけはこれです。

ご飯、うどん・・・ 炭水化物減らすダイエット 60代後半で老化顕著に 糖質制限ご用心

東北大学大学院農学研究科の都築毅准教授のチームがマウスに糖質制限食を与え続けると老化が早まり平均寿命まで生きられなかったことを研究結果として得ました。これを元に糖質制限食批判が開始された模様です。しかし、マウスの実験がそのまま人にあてはまるのでしょうか?と素朴な疑問を持ちませんでしたか?日本農業新聞には

同グループは「長期の糖質制限はマウスの皮膚や見た目の老化を促進し、寿命を短くする」と結論付けた。

と書かれています。つまり、

現時点ではマウスにとって糖質制限食は老化を早め寿命を短くする、ってことがわかっただけ

なんじゃないでしょうか。もちろんこの研究に関して動物実験レベルの反論も今後多く出てくることが予想されます。

週刊新潮の糖質制限食批判記事の信頼度をさらに落としているのは、某医師のあくまで個人的な体験談です。

女医が告白、糖質制限で「脳梗塞」一歩手前 死亡率は1・3倍に

糖質制限食で見た目の老化が進行したと述べている医師はさらに、一過性脳虚血発作を起こしたことも糖質制限食に原因があると語っています。

これってどうみても※個人の感想ですレベルじゃん

医師であるならばそのような結果に至った医学的な知見を語るべきですね(語っていても取り上げられなかったのならゴメンなさい)。

■糖質制限食の勝ち!!の元となった論文はちょっとヘンなんだけどね

糖質制限食論争は結論が出たよ的なご意見が書かれてるのが毎日新聞の医療プレミア。ここで糖質制限食の大家である江部康二医師が根拠としている論文はこれですね。

Associations of fats and carbohydrate intake with cardiovascular disease and mortality in 18 countries from five continents (PURE): a prospective cohort study.

この研究論文の元となったデータはProspective Urban Rural Epidemiology(略してPURE)です。このPUREはカナダの研究者が18カ国の食事状況を調べて寿命に対する影響、心血管系の病気への影響を調べることを目的として膨大なデータを収集したものです。この研究は前向きのコホート研究と呼ばれる手法であり信頼度は高いと一般的には考えられています。

さらにランセットという非常にクオリティの高い医学誌に掲載されたものですから、普通の方でも医療関係者でも「おおー、ランセットで糖質制限食論争に結論がついたか」的な考えて当然です。

しかし、よくよく調べてみると対象国として・・・

カナダやスウェーデンなどの経済的に豊かな国が含まれる一方でバングラデッシュやジンバブエなどの低所得国も研究対象となっています

江部医師は

1)炭水化物摂取量の多さは、全死亡リスクの上昇と関連している
2)総脂質も各種脂質も摂取量の多さが全死亡リスクの低下と関連している
3)総脂質、各種脂質の摂取量は、心血管疾患、心筋梗塞(こうそく)、心血管疾患死と関連していない
4)(乳製品や動物性食品に多く含まれる)飽和脂肪酸の摂取量は脳卒中の発症リスクと逆相関している

とまとめられております。これはこれでおっしゃる通りではありますけど・・・そこで疑問

1:低所得国ではどうしても主たる栄養を炭水化物から得ている可能性は検討されているでしょうか?

2:低所得国での感染症問題、飢餓問題、栄養失調問題の影響は考慮されているでしょうか?

3:脂質においてトランス脂肪酸の取り扱いが述べられていませんが?

などの素朴が疑問が湧き出てきます。このランセットの論文の結論が間違っているということではなく、論文で使用されているデータの質に問題がありそうです。

■結論:糖質制限食論争はまだ幕じゃないよ

メディアは売れれば良い、話題になれば良いと考える傾向は確実に存在します(詳細は「健康を食い物にするメディアたち ネット時代の医療情報との付き合い方」をどうーぞ)。統計学は最強の学問である、との考え方を私は支持するものですが、元となるデータの収集方法を間違ってしまうと、ヘンテコな結果につながってきます。

糖質制限食関連のブログを書くと、各方面から攻撃されることを今まで経験しておりますので、今回は賛否両論とも批判&疑問を述べてみました(こりゃ下手すりゃ両陣営から攻撃かあ、ヤッベー)。

医療はとかく統計学で論じられる学問なので個人的には名著「『原因と結果』の経済学」を書かれた津川友介医師の4月13日に出版される「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」で糖質制限食に関して書かれているといいなあ、と期待しております。

お母さんは身を削って出産していたんだ!!出産と歯が抜けちゃうことは関係あるらしい。


■お母さんはねえ、あなたを産んだから歯が抜けちゃったのよ

今の若いお母さんはどうだか知らないですが、私のようなオッサン世代は母親に

あなたを産んだからカルシウムを取られちゃって歯が弱いのよ

的な話を聞かされませんでしたか?私の母も若い時から一部義歯を使用していて出産により歯が抜けちゃった、と話された記憶があります。医師になってから母親の話を思い返して「そりゃ、妊婦さんの時に甘いものを食べて、ちゃーんと歯磨きしなかったからだろうよ」なんて考える嫌な息子になってしまったのですが・・・

お母さん、ごめんなさい!!出産と歯が抜けちゃうことは関係があるようです

というのも最近こんな論文が登場しました。

「Gain a child, lose a tooth? Using natural experiments to distinguish between fact and fiction」(J Epidemiol Community Health. 2018 Mar 13)、子供産むと歯を失う、海外でも多くの子供を産んだお母さんは歯がなくなりやすい、との言い伝えがあるようでそれを調べた研究です。結論として

子供を多く産んだ母親の場合、歯がなくなってしまう数が多かった

ということになっています。だから私は妊娠中、子育て中にしっかり歯を磨かなかったことで入れ歯生活を送らなければならないことになったと思っていたので、母親にブログを介して謝ったわけです。

海外でもこの論文は話題になっています(Dental Tribune より)。

でもちょっと待てよ、この論文変じゃないか?

■学歴が高いと子供を産んでも歯が抜ける数が減る!!??

最近は予防歯科という分野が普及することにより、虫歯になる人も減ってきているようですし、歯周病予防も多くの人に必要性が知られてきたためにここ20年程で歯が抜けている(欠損歯)本数自体が減少しています。

厚生労働省 平成28年歯科疾患実態調査結果の概要

今回取り上げた出産と欠損歯の論文の概要はこんな感じです。

・イスラエルとヨーロッパの14カ国の50才以上の男女34843人が対象

・平均年齢は67才、平均して10本の欠損歯があった

・3人出産した女性の場合、2人出産した女性より平均すると4.27本歯の数が少なかった

以上より

出産数が多いほど、欠損歯が増える

との結論が導き出されました。ちなみに男性の場合は子供の数と欠損歯の数に関連性はありませんでした。さらにちょっときになる結果も出ています。

高学歴の女性ほど欠損歯は少なかった

とのことです。

ここでこんなことを考えてしまいました。高学歴ほど収入が高く、家事に余裕があるから歯磨きタイムもしっかり確保でき、歯周病予防もでき、ちょっとでも歯の調子が悪ければ歯医者さんを受診できる。だから結果として子供を多く産んでいても欠損歯が少なかった。

私が生まれた当時は日本はまだまだ貧乏でした。国民皆保険は完備されていましたが、歯周病や予防歯科という考え方を採用するほど余裕はなかったと思われます。

今時、妊娠中あるいは子育てで歯を磨く時間も確保できないほど多忙な人は稀でしょうし、オーラルケア関連のテレビCMもバンバン流されています。ドラッグストアに行けば、歯周病予防・虫歯予防関連グッヅが一画を占めています。

今回対象となった人々の平均年齢は67才、彼ら彼女らが妊娠中あるいは子育て中であったと勝手に予想する

30年から40年前はオーラルケアの重大性はイスラエルでもヨーロッパでもあまり注目されていなかったんじゃないかなあ

ブログ前半で母親にごめんなさいと謝罪してしまいまいしが、私は二人兄弟なんで今回の研究でわかった3人以上出産すると欠損歯が増える説は私の母には当てはまりません。ってことはやっぱり時代の差のような気がします。

■欠損歯と出産の関連性、オッサンはなんで関係ないんだ?

出産数が増えると女性の場合、歯が抜けてしまう、あるいは抜歯した数が増える傾向があるとの研究結果は尊重しましょう。となると、男性の場合はなぜ出産数と欠損歯の数に関連性がないのでしょうか?男性の欠損歯が子供の数と相関関係にないならば・・・

イスラエルやヨーロッパでも奥さんが子育てで忙しいのにオッサン達は余裕で歯磨きタイムを確保していた疑惑

が生じます。

妊娠・出産は女性にとって大変な時間なんですから、オッサン達は奥さんのお手伝いをしっかり行なって、奥さんが歯磨きタイムや歯周病ケアの時間を確保できるように努めるべし!!ってことなんじゃないの?

膀胱炎になりやすい方へ、ウォッシュレット(シャワートイレ)の使い方を間違えていませんか?


■ウォッシュレット(シャワートイレ)と膀胱炎の深い関連性

先日、某サイトの健康関連記事にヘンテコなものが多いのでブログに書いたところ、他の方々の指摘もあり現在は健康関連記事は閉鎖されている模様です。

マイナビウーマン、本当に【医師が解説】して【医師監修】しているのでしょうか?

ブログ中でウォッシュレット(シャワートイレ・温水洗浄便座が一般名)と膀胱炎の関連性についてツッコミました。

ウォッシュレットの使い方を間違っている人が多く、膀胱炎を繰り返すことがあります

私の考えの元となった医学論文をやっと見つけましたので、その論文を元にウォッシュレットの正しい使用方法を説明していきます。

■オシッコした後にウォッシュレットを使うと膀胱炎になる!!

「膀胱炎って繰り返すのよね〜」「膀胱炎ってクセになるのよね〜」って患者さんはおっしゃいます。原因菌を特定して薬剤感受性を調べて適切な抗菌剤を使用すれば繰り返したりクセになることはまず無いのです。でも、やっぱり繰り返してクセになる患者さんもいますので

ひょっとしてオシッコした時にウォッシュレット使っていませんか?

と尋ねると「えっ、使ってるよ」と返されることがあります。

排尿後のウォッシュレット(シャワートイレ・温水洗浄便座)の使用はダメです!!

こんな論文があります。「再発性膀胱炎と温水洗浄便座の使用法との関連についての検討」(泌尿器外科22巻 9号)というタイトルで公平昭男先生(私の大学の先輩)が発表したものです。結果的にウォッシュレットを排尿後に使用していると、膀胱炎を繰り返すとの結論になっています。

膀胱炎を繰り返す人はウォッシュレットを使用していることが事前にわかっています。

ウォッシュレットの不適切な使用が再発性膀胱炎の原因の一つではないかと考え、排尿後にウォッシュレットで尿道口を洗浄しているか、いないかをアンケート調査しました(n=81 公平先生は開業医でこのくらいの症例検討するとは相変わらず真面目)。

非適正使用の定義は排便後にトイレットペーパーを使わないでウォッシュレットを使用し、さらに排尿後にもウォッシュレットを使用していること。

適正使用は排便後にトイレットペーパーを使って後でウォッシュレットでお尻を綺麗にして、さらに排尿後はウォッシュレットは使用しないことと定義しています。

先に結論を言うと

ウォッシュレットを正しく使用しないと4倍も膀胱炎を再発する

のです。

この研究論文からわかることは

排便後はトイレットペーパーで拭いて、その後にウォッシュレットを使用すること

そして

排尿後に尿道口にウォッシュレットは使用しないこと

によって膀胱炎にならない可能性が大きいということです。

■ウォッシュレットの取扱説明書に「排尿後に使用するな」とは書かれていない問題

ウォッシュレットに代表されるシャワートイレ・温水洗浄便座の使用説明書というか取扱説明書をみなさんじっくり読んだことありますか?私の手元にあるものでは「排尿後には使用しないように」とは一切書かれていません。

おしり洗浄は排便後の付着した汚れを洗い流す、ビデ洗浄は生理時などに局部周辺に付着した汚れを洗い流すとは書かれています。でも

排尿後におしり洗浄は使用しないでください、とは書かれていません

世界的に見て綺麗好きな国民性と言われている日本人が開発して、今では海外でも普及しているウォッシュレット。できれば「排尿後には使用しないで下さい」との文言を加えていただけると、泌尿器科医としては非常に助かります。

膀胱炎で内科や婦人科を受診する人も多いので、内科医や婦人科医の方も膀胱炎を繰り返す患者さんにぜひウォッシュレット等のシャワートイレ・温水洗浄便座の適正使用を一言アドバイスしていただけるとうれしいです。

■ウォッシュレットのノズルの汚れは膀胱炎の原因になるか?

私がこりゃ変な記事だよ、と指摘したマイナビウーマンの膀胱炎関連記事中で「シャワーノズルが不衛生な場合、ぼうこう内に細菌が侵入する可能性も高くなります」と書かれていました(どうでもいいけどなんで膀胱が平仮名なんだろう?)。この件に関して論文は残念ながら見つけられませんでした。でも、専門家の意見はネット上にありましたよ。

トイレの「温水洗浄便座」のノズルは汚い?専門家が見解

北里大学医療衛生学部 公衆衛生学研究室の伊与亨氏によると

ノズルの衛生面は、温水洗浄便座の吐水の水質に大きな影響は与えません。仮にノズル表面をエタノールや塩素水で洗浄したとしても、吐水の水質には大きな影響を与えません

とのことですから、マイナビウーマンの記事は正しくないと考えてもいいのでは。さらに疑い深い人は洗浄に使用する温水がバイ菌で汚染されていたら膀胱炎になるじゃん、と思うでしょうけど

加温によって水道水に含まれる環境系の細菌が増えることはありますが、それは風呂のお湯程度のものであり、病原性はありません

ので安心してウォッシュレットを使用して良いようです(適正使用に注意をしてね)。

■ウォッシュレットを使い過ぎたらこんなことになっちゃった症例

とかく綺麗好きとされている日本人、ウォッシュレット等を使いすぎるとこれまた泌尿器以外の病気の原因にもなってしまいます。ウォッシュレット症候群と呼ばれていて

・排便を促すためにウォッシュレットを浣腸代わりに使用する

・ウォッシュレットを使い過ぎて皮膚を守る常在菌まで洗い流してしまう

・勢いよくウォッシュレットを使用して逆に痔になってしまう

などがありますのでご注意ください。中には「温水洗浄便座のノズルにより直腸脱穿孔から小腸脱出をきたした1例」(日本大腸肛門病学会雑誌)なんて派手な症例も報告されています。

マイナビウーマン、本当に【医師が解説】して【医師監修】しているのでしょうか?


■マイナビウーマンさま、働く女性の恋愛と幸せな人生のガイドならまともな医療系記事をお願いします

数日前から「マイナビウーマン」という女性向けサイトが注目を集めています。医師がネットで何か医療関係の記事を探す時に上位に表示されるようなサイトではなので、私とは無縁のサイトでしたが・・・昨日深夜にこのようなツイートがありました。

以前からネット上の健康関連情報に関して警鐘を鳴らして来たSEOの神様と呼ばれている辻正浩氏のものです。医師である私がネット検索しても上位表示されることのないマイナビウーマンですが、一般の方が好んで検索するようなキーワードに特化しているのかもしれません(SEOに関しては素人なんで詳しいことは不明です)。

辻さんのツイートに「記事の品質は判断できませんが、今回のような低品質記事が多いなら大問題」と書かれているので、品質をチェックして見たところ・・・

マイナビウーマンってちゃんと医師が解説して医師監修しているの!!??という状態

でした。マイナビウーマンの医療系記事のどんなところが間違っているのか、余計なお世話でしょうけど解説してみます。一昨年のWELQ問題、さらに昨年のヘルスケア大学問題に続き桑満またかよ的なご意見もあると思います。しかし、あれほど社会問題化したWELQから全く学ぶ気持ちがないとしか思えないマイナビウーマン、ぜひ御一考いただけると幸いに存じます。

■「ぼうこう炎」を予防・対処する方法5つは明らかに間違い、本当に医師が書いたのか?

女性に多い泌尿器の病気として「膀胱炎」があります。細菌やウイルスが原因となる尿路感染症の一つであり、癖になってしまう、恥ずかしい病気と一部の女性には受け止められている病気です。マイナビウーマンでこんな記事があります。

https://woman.mynavi.jp/article/160816-8/より

この記事中で膀胱炎を予防する方法として「5.シャワートイレを使用しすぎない」という見出しとともに

シャワーノズルが不衛生な場合、ぼうこう内に細菌が侵入する可能性も高くなります。また、ひんぱんに使用すると尿の洗浄力を低下させてしまう恐れもあるので、必要以上に使用することは避けましょう。

と書かれています。

尿の洗浄力ってのも不思議な言葉ですけど、

そもそもシャワートイレの取扱説明書は、排尿後に使用する方法なんか書かれていません!!

ウォッシュレットに代表されるシャワー式の温水洗浄便座に排尿時のボタンが備えついていない理由として

シャワートイレの洗浄機能の正しい使用方法はお尻(うんち)とビデだけです!!

このマイナビウーマンの膀胱炎に関する記事中で排尿後にシャワートイレ使用したら膀胱炎になると書かれてはいないとしても、TOTOやINAXが見たら怒りますよ。

そもそもシャワートイレは大便をした時と膣を洗浄する機能を備えたものであり、オシッコをした後に使用するようには設計されていませんし、シャワーノズルが不衛生にならないように工夫されています(例えば排尿中、排便中はノズルは引っ込んでいますよね)。

もちろんシャワートイレを頻用することによる考えられる膀胱炎はしばしば見受けられるものですが、その原因菌の多くはノズル由来ではなく、外尿道口付近に存在する大腸菌等が膀胱内に押し込められたり、常在菌までを洗浄してしまうことが原因と考えるのが一般的です、よっぽど掃除していない場合を除く。

ウォッシュレット関連ブログ・・・女子は排尿後、ウォッシュレット使用は☓です。

実はシャワートイレと膀胱炎の関連性は無いとの医学論文があります・・・「Bidet toilet use and incidence of hemorrhoids or urogenital infections: A one-year follow-up web survey」(Prev Med Rep. 2017 Jun; 6: 121–125)、しかしこの医学論文ではビデの使用とお尻への使用について述べられたものであり、排尿時の使用については触れられていません(しつこいけど、オシッコした後に押すボタン無いもんね)。

■ウイルス性イボの感染経路と予防法、これちょっとヘンです

マイナビウーマンのヘルスケアという項目の中の不調という小項目中に「これってうつるの? 指のイボの原因と治療法【医師が解説】」という記事があります(https://woman.mynavi.jp/article/170530-14/)。

これは医師監修ではなく、医師が解説と書かれています。このウイルス性イボの記事は

ウイルスと細菌の区別がついているのか?との素朴な疑問があります

さらに

ガングリオンをイボと考えているのでしょうか?

ガングリオンをイボの仲間としていますけど、普通まともな医療系記事であったらありえないようなことが複数書かれています。

まずはウイルスと細菌について最初の方に

指にできるイボのほとんどは、ウイルス性のイボ。尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と言い、目に見えないような小さな傷口からHPV(ヒト乳頭腫ウイルス)という菌が入り発症します

と書いてあります。

これは病気に関する記事としては大きな間違いを一般人に与えてしまうと考えます。だって

HPV(ヒト乳頭腫ウイルス)はウイルスであって、菌じゃない!!

子宮頚がんを予防するHPVワクチンに関する論争が激しい折に、HPVを菌って書いてしまっていたら混乱を招きますし、医療関係者であったらウイルスと菌は違うものであることを明記するべきだと思います。

少し触れただけで感染するようなものではありませんが、接触により他人に感染する恐れもあります。似た形状のイボが複数できてしまった場合は、菌が増殖している可能性が非常に高いと言えます。すぐに病院で診察を受けるようにしてください。

あのねえ

だから尋常性疣贅の原因のHPVは菌じゃないって!!

さらに

ガングリオンをイボの仲間に入れてしまう医師って本当に存在するのでしょうか?

ガングリオンについては日本整形外科学会のサイトを見てください。ガングリオンをイボと表現している医師を私は今まで一度もお目にかかったことはありません。

さらに

「血管拡張性肉芽腫」という、うつらないタイプのイボが指にできることもあります。これは1個だけ単発でできるのが特徴で、ほかの場所にうつることはありません。できてしまう原因は解明されていないのですが、ほとんどのものが良性です

との記述があります。

血管拡張性肉芽腫の原因は怪我が原因で反応性に血管が増殖したもの

と医師の多くは考えているはずですし、ほとんどのものが良性なら悪性もあるってこと?

血管拡張性肉芽腫は良性腫瘍です

例えば順天堂大学医学部付属順天堂医院の形成外科のサイトでも間葉系由来の良性腫瘍として血管拡張性肉芽腫は分類されています。

■健康情報サイトには気を使っていただきたい

マイナビウーマンは健康や医療に特化したサイトではないようです。初めてこのサイトを訪問したため、使用法がよくわかっていません。

ひょっとして命に関わるがんや脳血管系の病気について書かれたページがあるのかもしれません

医師が検索したときに上位表示されることがないと思われるマイナビウーマンの病気に対する記事ですけど、一般の方が自分の病気や家族知り合いの病気について調べていて上位表示され、その記事を鵜呑みにしてしまったらトンデモナイ事態が発生するかもしれません。ヘンテコな医療系の情報が上位表示されないように検索エンジンもアルゴリズムを更新してるとの話を耳にします。

検索エンジンの仕組みを利用して、大量の医療系記事を掲載し検索結果で上位表示されるようにしたWELQやヘルスケア大学の件は当然マイナビウーマンの関係者は知っているはずです。医師が解説して医療とは無関係のライターさんが書いた医療記事、病気のことは全く勉強していないような素人ライターさんが書いた記事を医師にチェック依頼して、医師監修と表記する手法は控えるべきなのではないでしょうか?

ちなみに言い訳がましいですけど、私のブログも間違いを書いたり言葉足らずのこともあるとは思います。しかしながら私はブログを書くことで生計を立てているブロガーでもありませんし、ブログを読んでもらうことで広告収入を得ている訳でもありません。さらにブログは一医師の意見として書いているつもりですから、あくまで読み物であって病気を治そうとしている方向けに書いているものでもありません。

前の方に書いた膀胱炎関連の記事は今現在は

と表示されているようです。どれだけの医療系記事があるかはわかりませんけど、明らかに間違ったことが書かれているページが大量にあるかもしれませんね。

■医師も一般の人がどんなソースを利用しているか気にしよう!!

複数の大学病院の医師が集まった会で医師のネットリテラシーに関して講演をしたことがあります。その時いくつかの質問を会場にいる医師に尋ねたところWELQ問題を知らなかった人が多数いました。さらにSNSを利用している医師も予想外に少数でした。医師もこれからは専門誌だけでなく、患者さんはどのようにして医療系の情報を得ているのかを知るためにもネットリテラシーを意識した方が良いのではないでしょうか?

オッサンぬか喜び、飲酒で糖尿病を予防しよう!!??


■糖尿病だと間違いなく飲酒を制限されるよね?

糖尿病と診断されて治療している人は300万人以上いると日本では言われています。まず糖尿病あるいは糖尿病予備軍と言われた場合、生活習慣の見直しを行うことが重要です。飲酒をしている人は間違いなく主治医から飲酒量の制限を指導されるでしょうし、飲み過ぎの場合は禁酒するように言われるはずです。でもねえ

飲酒すると糖尿病になりにくい!!

という医学的な論文が存在します。

酒好きで健康診断で糖尿病と言われたオッサンは大喜び!!的な朗報なのでは?

一方で人生経験を積み重ねたオッサンは、そんなうまい話がそんじょそこら転がっているワケがない事も十分承知のはず。飲酒をすれば糖尿病になりにくいという研究結果とそれを糖尿病と診断されたオッサン(もちろん女性もね!!)はどのように解釈すれば良いのか、ちょっと考えてみましょう!!

■確かに医学論文では飲酒は糖尿病の予防になるかも的結論になっているけど・・・

木曜日は休診日なんで、昨夜酔っ払いながらネットを彷徨っていたらこんな医学論文を見つけました。「Alcohol drinking patterns and risk of diabetes: a cohort study of 70,551 men and women from the general Danish population」(Diabetologia. 2017 Oct;60(10):1941-1950)、これはアルコールと糖尿病の関連性を調べたもので

週3-4回飲酒する人は糖尿病になりにくいという結果になっています

まあ、そんな自分に都合の良いことがそうそうあるワケないと長い人生を経験してきた私を含むオッサンは考えるはずなんで、このアルコールを飲むと糖尿病になりにくい説をもう少し解析してみますね。

■謎の言葉、男性は14ドリンク、女性は9ドリンク

前述の論文には男性は14ドリンク、女性は9ドリンクと謎の言葉が書かれています。論文をざっくり解説すると

・デンマーク人の男女70551人を対象として、飲酒と糖尿病の関連を調べた

・週あたりのアルコール摂取量を調査

・約5年間の追跡調査で男性859人、女性887人が糖尿病になった

・糖尿病にならなかった男性は週14ドリンク、女性は9ドリンクであった

・飲酒の習慣がある人は飲酒しない人より糖尿病になりにくかった

ってことになります。飲酒しない人より飲酒する人の方が糖尿病になりにくい、ってちょっと考えにくいのですけど、前述のグラフがU字になっているので、それを素直に解釈すれば飲酒しないより飲酒した方が糖尿病になりにくかったとの結論と解釈sて間違いなさそうです。

そこで気になるのが男性は14ドリンク、女性は9ドリンク、という謎の言葉

このドリンクというのは飲酒量をアルコールに換算するときによく使われる用語で

1ドリンクがアルコール10グラムと定義されています

例えばビール(私はビールを飲みながらこの都合の良い論文見つけた)はアルコール度数は5パーセント、純アルコールに換算するにはそれに0.8を掛けることになっているのでビール500mlだと 500×0・05×0.8=20 純アルコール20グラムで2ドリンクということになります。私がこの論文を見つけた段階で500ml缶が3本空になっていたので、6ドリンクってこと・・・これでは糖尿病になっちゃうじゃん、もっと飲まなきゃ!!??あっ、そーだそうだ、週に14ドリンクだと糖尿病になりにくいのでした。ってことは

休肝日を週に2日設定して、ビール500ml×3本×5日間で計算すると30ドリンク!!

前掲のU字グラフから考えると、糖尿病のなってしまうリスクが急上昇してしまうことになります(泣)。

■さらなる落とし穴があるんだよ!!飲食関連医学情報はくれぐれも注意が必要

まずこの医学論文が言っていることは

ほどほどの飲酒は糖尿病になるリスクを下げる

ということであって

糖尿病の人が飲酒をすれば糖尿病が治る、ということではない!!

ってことなのです。これ実はかなり重要なことであって、この論文をたまたま見つけた人が糖尿病の人は飲酒をすれば糖尿病が治る!!なんてことを言い出しかねない可能性が否定できないからなんです。そんなヘンテコなこと言い出す人いるワケないじゃん、ってこの論文をしっかり読んだ人は思うのですけど、実際にそんな例は多数なんです。例えば健康に良いとされている食べ物があって(これは病気の予防ってことですね)、その食べ物を食べるとがんが治る的なタイトルの健康本を書店でよーく見かけませんか?予防する食べ物と病気を治す食べ物は別物であり

がんを治すことをまともな医学論文で明確に証明された食べ物は存在しません!!

でも実際にはこんなに多数の本が出版されています。

Amazonで「がん 食事」で検索した結果です。これらの本はある食事方法あるいは食品を食べるとがんが治るかのようなタイトルがつけられています。繰り返します、ある病気にならないための食事方法(多くは偏った食材中心の食事)あるいは食べ物があったとしても、それらによって病気、特にがんが治ることはありません!!

ニキビ跡にお悩みの方へ、フラクショナルレーザーって知っていますか?


■ニキビ治療薬は多数ありますけど、ニキビ跡を治す薬はありません

保険診療で使われるニキビ治療薬がここ数年でバンバン発売されて、やっと日本も世界基準に達したと思われるニキビ治療です。一方で

ニキビ跡、特に凸凹に効果のある飲み薬・塗り薬ってありそうでないのが現状

ってことを、多くのニキビ肌に悩まされたことを経験している方はご存知かな?効果があるかもしれいないレベルでニキビ跡の治療と称して処方をしてる医師がいるかもしれませんが(数名確認済み)、健康保険を使ってでニキビ跡を治療することは健康保険の適用外ですし、効果があることが明らかになっている薬は無いはずです。

ニキビ跡、特に凹んだニキビ跡に悩まされている方が治療を希望するとなると、受診するのは美容皮膚科ってことになりますね。美容皮膚科は基本的にというかどう考えても健康保険治療の対象とはなりえませんので、医療機関選びは慎重に検討する必要がありますね(保険が効かない自由診療なので、治療費は高額)。

当院はかなり以前からニキビ跡の治療に力を入れていて

知る人ぞ知るニキビ跡治療なら五本木クリニックとさえ言われている

ような気がしないでもないようです(※個人の感想ですw)。

ニキビ跡治療として当院で一番活躍しているレーザーなのです

レーザー治療といっても本当に多くの種類のレーザー機器があります。その中で

多くの美容皮膚科でニキビ跡治療に使われているレーザーはフラクショナルレーザー

と呼ばれる方式のレーザーであり、当院では以前はフラクセルと言うレーザー治療機をしようしていました。このフラクセルの場合、痛みが強いと言うマイナス面があったために現在では痛みが軽減した

アクションIIと言う名のフラクショナルレーザーをニキビ跡治療に使用しています

フラクショナルレーザーと言うのは、肌に細かい穴をあけて創傷治癒という人間にもともと備わった反応を利用して、凹んでいた皮膚を解消してツルツルの美肌を目指すことが可能と考えられているレーザー治療器です。

■ニキビ跡を治療するフラクショナルレーザーの仕組み

ニキビ跡で凸凹になってしまった皮膚をツルツルの肌に改善する方法として以前はメチャ強い薬剤を使用したリスキーなピーリングが選択されていた時代がありました。ハイリスクハイリターンの治療方法なんで顔をお仕事としている方(当時はほとんどがハリウッド女優)向けなのに、日本の某美容整形クリニック(その当時は美容皮膚科という標榜科目はなかった、美容整形は現在でも正しい標榜科目ではない)が行なっていて多くの悲惨な症例が出まくったとの話もあります。

その後、レーザー治療器が日本にボチボチ入りだした頃は炭酸ガスレーザーを使ってニキビ跡で凸凹になった肌全体をレーザー照射するのをウリとした美容系クリニックが登場しました・・・これもかなり悲惨な症例を多数生み出したとの話あり。

その後に登場したのがフラクショナル方式を採用した「フラクセル」という商品名のレーザー治療器です。当院でも安全性が確認されたフラクセルを本当に清水の舞台から飛び降りる的に導入して、ニキビ跡治療なら五本木クリニック、と言われるようになったのです(フラクセルは当時数千万円しました)。そのフラクセルですが残念なことに大きな欠点がありました。

その結果として

これがフラクショナルレーザーの治療理論です。

フラクセルってメチャクチャ痛いので麻酔しないとニキビ跡治療が不可能

麻酔時間が無駄な時間と感じる方も多く、麻酔をしても痛みを感じてしまう患者さんを治療するのは担当医師も辛いものでした。そこで

痛みを感じることなくニキビ跡治療を可能にしたのがアクションIIというフラクショナルレーザーです

本当に麻酔なしで痛くなく治療できるの?と思った方は動画をどーぞ。

痛みに関して

絶対痛くなんだな!!と言われると・・・※個人的感想です、かも(笑)

ってことになります。でも、スタッフ一同および患者さんの今までの感想に寄れば現時点で麻酔を必要とした人はゼロです(n=42くらいかな?)。

■ニキビ跡の凸凹治療に欠かせないフラクショナルレーザー「アクションII」の特徴

ニキビ跡の凸凹を改善する薬がないので、治療方法として当院が一押しのものがフラクショナルレーザー「アクションII」です。このレーザー治療器の特長を箇条書きすると

・フラクショナルレーザーはレーザーを点状に照射する治療方法

・皮膚の表面に点状の穴をあけると、穴を埋めるように新しい細胞が生まれだす

・その仕組みを利用して肌を入れ替える

・一度に全ての肌を入れ替えると肌の負担が増加するために点状にして分割して肌の入れ替えを目指す

・フラクショナルレーザー「アクションII」は以前のニキビ跡の凸凹治療より副作用やダウンタイムが軽くなる

・以前のフラクショナル式レーザーと違って麻酔が不要

ということです。

ニキビ跡にお悩みの方はぜひご検討くださいませ→「にきび跡」の最終手段治療

「ブログを読んだよ」と伝えていただければ料金をある程度割引させていただきます(少々の条件あり)。

高血圧の人がトクホを飲んで、サプリを飲んでも血圧が下がらない理由はコレ!!


■高血圧の方へ・・・たった一つのことが努力を無にしてしまうんだよ

血圧の薬って一度飲み始めると止めることが出来ない、なんてことをおっしゃる方が多いです。高血圧と診断されても、その為か

降圧剤だけは飲みたくない

という患者さんを多くの医師は経験していると思います。血圧が高めの方向けの特定保健用食品(トクホ)や血圧を下げるサプリ、あるいはこんな食材を食べると血圧が下がる的な情報が新聞広告・ネット情報には満載です。でもね〜、いくら食べ物・飲み物で血圧を下げようとしても、血圧ってたった一つのことに注意しないと全く無駄になってしまう可能性が高いのです。

血圧を下げたければ、とにかく塩分を減らせ!!

が高血圧症対策の基本中の基本であり

どんなに飲み物・食べ物に気を使っても塩分を多くとったら血圧を下げることは無理!!

ってことがわかりだしました。塩分を控えない限り

トクホを飲もうがサプリを服用しようが血圧を下げると言われている食事をしようが無駄なこと

ってことになるんです。

■塩分を取りすぎると血圧を下げる食材は意味がない・・・エビデンスありますぜ!!

高血圧と診断されてもすぐに薬を服用する必要はありませんし、すぐに降圧剤の服用をすすめる医師はちょっと問題があります。高血圧対策は昔から言われているようにとにかく塩分摂取量に気をつけるべきなんです。しかし、高血圧と確定診断されても、なぜか血圧を下げる薬である降圧剤を飲むことに抵抗しがちな方が多い為に、トクホの「血圧が高めの方に」というキャチフレーズに魅力を感じてしまい、「血圧を下げたけりゃ◯◯を食べなさい」って感じの一般図書を買い込んでしまう傾向があります。

でもねー「Relation of Dietary Sodium (Salt) to Blood Pressure and Its Possible Modulation by Other Dietary Factors: The INTERMAP Study」(Hypertension.published March 5, 2018)で

どんな食べ物(正確には栄養素)を食べようが、塩分を控えないと血圧は下がらない

ことがわかりだしたんです。様々な健康法を試して継続しても、禁煙しないとその努力が無駄になってしまうことと同じなんですね。

■日本・中国・英国・米国の調査でわかった血圧と塩分の関係

今回の医学論文は日本・中国・英国・米国の成人4680人を対象にして行われた研究です。四カ国参加にしては人数が少ないという意見は無視、というのもかなり詳細に調査が行われているので何十万人を対象にするのは厳しいです。だって24時間尿を溜めることを2回行い、血圧測定も1日に2回を4日間、さらにビタミン・ミネラル・アミノ酸・タンパク質・脂質などの80種類の栄養素までも全ての人を対象にして調査しているからね。その結果として

塩分(正確にはナトリウム)と血圧の関係には他の栄養素の摂取によって変化しなかった

ということになったのです。いくら血圧を下げると言われている栄養素を含むトクホやサプリや食材を食べたり飲んだりしても塩分を控えないと血圧に関しては全く意味が無い、ってことになりますね。

「俺って塩分摂りすぎだから、トクホのごま茶飲んでリカバリー」って考えているオッサン諸君、健康のために運動を続けていて食事に気をつけていても禁煙しないと意味ないのと同じこと、と解釈してね。

■塩分の摂りすぎは高血圧だけじゃなくて、がんとも強い関係がある

ほとんどの国が塩分を摂りすぎであることがわかっています。

http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2174.htmlより

塩分の摂りすぎは循環器系の病気やがんのリスクであることはほとんど間違いないです。

厚生労働省塩分・塩蔵食品と、がん・循環器疾患の関連について

日本においてはこんなこともわかっています。

平成24年 国民健康・栄養調査結果について

ざっくりですが、関東以北の県はしっかりと野菜を食べていても塩分が過剰気味。その結果

厚生労働省疾病と食事、地域の関係をみる

となって血圧を下げると言われているカリウムがたっぷりの野菜をしっかり食べても、塩分が多いと高血圧症の人の割合は増えてしまっています。

つまり、どんなに食事に気を使ってても塩分が多いと高血圧になってしまうって、今回の論文と同じ結果は以前から知られていたのです(そのような見方でデータを分析した人がいたかは不明)。

■結論:食事で高血圧症を改善しようと考えている方へ

「血圧を下げる方法の一覧」とか「管理栄養士が教える血圧を下げる食べ物」的な記事が多数ネット上にはあります。また書店を覗くと「薬に頼らず血圧を下げる」「高血圧を自力で改善」なんて感じのタイトルの本がズラーっと並んでいます。トクホ関連だと高血圧を治療するとは書けないので「血圧が高めの方に」って表現を使用した飲み物を多数見つけることができます。ネット記事にしろ、本にしろ、トクホにしろ、サプリにしろ、結局のところ

塩分を控えめにするのが高血圧対策としては一番である

と考えて間違いないようです。

今年に入ってからなぜか温泉に懲りだした私。激しく東京周辺の温泉に行った帰りに必ず通るのが海沿いの道、そしてなぜか好きになった食材がイカの塩辛。週に1瓶は軽ーくイカの塩辛を食しております・・・塩分&発酵食って癖になっちゃうんだよね〜。「塩分は控えましょう」なんてどの口が言う的な私です。

高血圧の方、週刊朝日の「血圧は下げるな、危険!?」を信じるのはかなり危険!!??


■週刊朝日の健康関連記事の問題点はこれ!!

週刊誌、特に読者層が中高年と思われるものは健康関連記事が毎週のように掲載されています。医療業界の闇にメスを入れた硬派記事もたまにはあるのですが、ほとんどは今までの健康や医療の常識を覆すような珍説を記事にすることが多いんじゃないかな?

週刊誌といえでも商売であるために、それなりの売り上げは必要だろうから

標準医療に反するような医療情報を見出しにでかでかと掲げれば目立ちますもんね

特に今その病気で治療中の人にとっては「俺の病気って治す必要なかったの」「なーんだ、毎月通院する必要ないじゃん」とタイトルだけを信じて実行しちゃうとトンデモない目にあう可能性があります。センセーショナルな見出しに釣られてその週刊誌を読んで、実際に医療現場で活躍する現役医師の突飛なご意見も素直に信じてしまうことも多いでしょう。

今回、この健康関連記事どうよ???を連発している週刊朝日の健康に関する特異的な高血圧対処法を標準医療を行っている医師はどのように解釈するのか、ちょっと検証してみますね。

https://dot.asahi.com/wa/2018030700008.html?page=3より

最近の週刊朝日及びアエラのヘンテコな記事関連ブログ

週刊朝日の医学記事は一線を越えてしまったようで・・・高濃度ビタミンC点滴療法でがん治療??!!

やっちゃった、アエラ。「絶対に電子レンジを使わない」食の専門家はトンデモさんだよ!!!

ほかにもあった記憶があるけど代表例です。

■おまえは高血圧の専門家じゃないだろう・・・それが違うんだなあ

私が健康一般に関するブログを書くと「おまえ、その領域の専門家じゃないじゃん」的なご批判を頂きます。今回取り上げる高血圧症ですが「おまえ、泌尿器が守備範囲だろう、血圧に関して述べるな!!」とのお叱りを受ける前にまず一言。

生活習慣病としての高血圧症のほとんどは原因不明が明確ではないことによって血圧が高くなる本態性高血圧症です。ところがねえ、原因のはっきりしている高血圧症のなかで副腎に腫瘍ができたことが原因で

高血圧になる原発性アルドステロン症という病気があってこれは泌尿器科医が手術をして治療します

腎動脈の狭窄によって高血圧になってしまう場合もあり腎性高血圧症と呼ばれています。

また血圧上昇のメカニズム一つであるレニン-アンジオテンシン・アルドステロン系は腎臓と副腎における話なんで・・・ようは泌尿器科医はそれなりに高血圧のことは知ってるの、ってことを前提としていただけると非常にうれしいです。前置きが長くなりましたが週刊朝日の高血圧関連記事についての検証を始めますね。

■血圧は下げるな、危険!?はお客様の個人的感想ですレベル

以前もお話ししたように私の生活圏で週刊朝日をゲットするのはかなり難易度が高いです(まあ、しっかり探していないという面も否定はしないけど)。そこでネットで見ることが出来るAERA dot.を引用させていただきます。

タイトルは「血圧は下げるな、危険!? 医師『高血圧は作られた病気』」です。この記事に登場する医師はこんなことを言っています。

自身の場合でも上の血圧で見ると、起床時は110くらい、車に乗って職場に着くと130になっている。さあ、これから仕事をしようという心構えもあって上昇するのだ。仕事を終えた直後は、緊張感が持続して160に。駅の階段を上っているときなどは、200近くになるという。

このように

自分は血圧が高くても大丈夫だから、あなたも血圧が高くても大丈夫

との発言はサプリなどの広告で使用される「※お客様個人の感想です」レベルを超えるものではなく、人様とくに患者さんにこのような特異な考え方を伝授するべきではないと思います。階段をかけのぼっただけで心拍ではなく血圧が200を超えるなんて、なにがしかの疾患を抱えている可能性さえ出てきてしまいます。ある人がヘンテコな健康法を試したらたまたま病気が治った、このようなことは

生存者バイアスと呼ばれ標準医療とはかけ離れたものになってしまいます

医師が臨床データによらず患者さんを治療するのってかなりリスキーです。階段を駆け上った時の血圧はあくまで参考値であり、正しくご自分の血圧を知るためには家庭内で起床時と寝る前の血圧測定を継続して記録することが血圧管理の基本中の基本。

安易に血圧が高いといって降圧剤を服用することは確かに脳梗塞を引き起こす原因にはなります。記事中に降圧剤を服用すると

めまいやふらつきを起こすなど副作用も少なくない。転倒による事故や風呂場での水死につながる事例もあるが、最も懸念されるのは脳梗塞になるリスクが高まることだ。

とあります。これは間違いではありません、でも間違い。脳梗塞のリスクとして睡眠中に血圧が下がり過ぎる事が原因と考えられる場合があるからこそ、早朝の血圧と寝る前の血圧の変動を把握することが重要なんです。さらに

福島県郡山市で降圧剤治療を受けている約4万1千人を対象に6年間、追跡調査した。その結果、180/110以上の人で脳梗塞による死亡率が、降圧剤を使わない人より約5倍も高くなったという。

と書かれていますが、このような重要な事実を述べる場合は参考とした文献を明示しなければ信頼度が低くなってしまいます。この話が医学論文になっているのかは、今回はちょっと面倒なんで端折ります。

大阪がん循環器病予防センター

標準治療で知られている事実は血圧が高いほど脳梗塞のリスクが高くなること

その大きな原因は血管が硬くなる動脈硬化であり、その動脈硬化は高血圧によって病状が進みます。

ちなみに高血圧と診断されても降圧剤は必要ないと述べている医師として180/100まで治療はいらないと主張される浜六郎医師、160/100までは治療が必要ないと主張される石原結實医師、両者ともにある界隈では非常に有名な医師であることを記しておきます(参考文献:血圧と降圧剤を考える(上)血圧は薬で無理に下げない方がよい! これを掲げているサイトはサプリの会社です。ああ、やっぱりね)。

さらに階段を駆け上った時に血圧が200になると語っている医師も著作物を出していますが、ああやっぱりね的なものです。

標準治療に反する奇異な医学的新説を述べると話題になります

ジャーナリストの取材の基本は「裏を取る」ことだと思います。この記事を書いた記者さんは果たして裏を取ったんでしょうか?

ヤブ医者の見分け方・・・ゴム手袋に注目してみよう!!


■いまだに使用禁止の手袋を使っている医師がいるんだよね

医療用の手袋の中には手袋の装着がしやすいようにパウダー(粉)がもともと付いているものがあります。これをパウダー付き手袋と呼んでいますが

この医療用手袋が原因となって病気になる場合があります

手袋の原料に使われていたラテックスがアレルギーの原因になることが知られて、医療現場で使用される手袋の多くはラテックスフリーとなっています。テレビ等でご覧になったことも多いかと思われますが、手術用の手袋ってピッチピチなんで、手袋を装着するのが難儀で・・・じゃあ、滑りをよくしましょうとパウダーがもともと付いているパウダー付きの手袋が一般的に使用されていました。しかし、この

パウダー付き手袋は米食品医薬品局(FDA)が2016年に使用禁止としています

旧態依然としたパウダー付き手袋を主治医が使用していたら「この先生って勉強不足」「最新の医療情報を知らないんだあ」的なリトマス試験紙の役目を果たすかもしれません。このパウダー付き手袋およびパウダーフリー手袋に関して解説してみますね。

https://www.hartmann.info/en-DX/our-products/Operating-Theater/Surgical-Gloves/Latexfree-and-powderfree-surgical-glovesより

今後はこのようなラテックスフリー+パウダーフリーの手袋を使わないといけません。

■パウダー付き手袋が原因となって腹膜炎になった!!??

医療用手袋の装着時の滑りをよくするために使用されているパウダーはコーンスターチが原料です。このコーンスターチが曲者で日本の症例報告として日本消化器外科学会雑誌に「長期経過を観察しえた虫垂炎術後スターチ腹膜炎の1例」という論文が投稿されています。FDAが禁止する以前の2011年に発表された論文です。内容としては

・虫垂炎の手術後に腹膜炎を発症した16歳の女性がいた

・腹膜炎の原因は感染症ではなかった

・手術時に使用された手袋のパウダーに対して皮内反応がプラス

・スターチ腹膜炎と診断してステロイドの投与によって無事回復

・しかし、患者さんは長期に渡って腹痛や腸の通過障害に悩まされた

つまり

手術時にパウダーの付いた手袋が原因で腹膜炎が発症していたのです

ラテックスが原料の手袋は医師自身がかぶれちゃう、などの例が多かったので現在では多くの医療機関ではラテックスフリーの手袋を採用しています。

たまたま当院では複数人の医師が手袋に付いているパウダーに対してアレルギー反応を起こしてしまうので、この症例報告以前より手術時はラテックスフリーでありパウダーフリーの手袋を使うようにしていました。ですから、FDAがパウダー付き手袋の使用禁止を表明するときは「いまさら」なんて感じで受け止めていたのです(まあ、このような態度は褒められませんね、偉そうで)。

■米国ではしっかり禁止、日本では配給の切り替え希望?

病気の治療で手術を受けて、その手術が原因というより手術時に使用された手袋に付いていたパウダーが原因でさらなる病気になってしまう、そんな理不尽なことが起こらないようにFDAは2016年12月19日に「 Powdered Surgeon's Gloves, Powdered Patient Examination Gloves, and Absorbable Powder for Lubricating a Surgeon's Glove」とういう声明を出したのです。

一方日本ではFDAの声明を受けて厚生労働省が「パウダーが付いていない医療用手袋への供給切替えを促します」との声明を出しています。これを読んでいない、あるいは知らない医師って日本では結構多数存在しているんじゃないかなあ(あくまで個人の感想だけど)。禁止じゃなくて切り替えを促します・・・業者さんに忖度しているのかねえ。

このようなメールも毎日のように届きます。

医療機関には毎日のように薬の副作用情報や厚生労働省の通達とか通知とかが舞い込んできます。それをぜーんぶ読んでいない医師も多数と予想します(あくまで個人の感想です)。重要なことに関しては医師会が再度会員に紙ベースで広報しますが、最近は医師会に入会していない開業医も目立ちますので、常日頃から医療系の情報に対してアンテナを張り巡らしていないと、

ヤブ医者への道をまっしぐらってことになりかねません

と思いつつ自分の周囲を見回してみると・・・。

■げっ、当院にもパウダー付きでラテックス原料の手袋発見!!

正直に告白します。スターチ腹膜炎に付いては既知でした。FDAおよび厚生労働省がパウダー付き手袋は使わないようにしましょう、と言っていることも知っていました。しかーし、当院で掃除とか感染の危険がある廃棄物等を扱うときに使用している手袋、これパウダー付きでありラテックスめちゃ使用しているものだったです。

ラテックスはアレルギーの原因になりますし、パウダー付き手袋は手術時に合併症の危険がありますので、当院スタッフには以前から購入を控えるように指導していました。なんでここにラテックスが原料でパウダー付きの手袋があるのかを尋ねたところ

「あっ、それ院長だけです、使ってんの」と軽ーくあしらわれてしまいました(涙)

もちろん手術時に使用はしていませんし、その手袋で患者さんに触れることもしていなかったのは不幸中の幸いです。

実は私は原因不明の手のアレルギーに開業以来悩まされていましたが、早速明日にでもラテックスおよびスターチのアレルギー検査をすることにします。まさに灯台下暗し。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)という美容皮膚科治療の効果は?


■以前から他分野で使用されていたPRP療法(自己多血小板血漿療法)を知っていますか

自分自身の血液を利用して行う再生医療の一つであるPRP療法(自己多血小板血漿療法)、あまり聞き慣れないのではないでしょうか?

血液の一成分である血小板を利用して行われる再生医療であり美容皮膚科以外の分野、たとえば歯科や整形外科でも行われている治療方法です。なぜ血小板かというと、血小板は簡単にわかりやすくザックリと説明すると細胞を再生させる成分である成長因子がタップリ含まれているからです。

この成長因子の効果によって美容皮膚科では肌の若返りや薄毛治療に使われています

皮膚科や形成外科の分野では難治性潰瘍(皮膚の一部が無くなってそれがなかなか元に戻らない)、整形外科では腱鞘炎や関節炎の治療に使われていて、歯科領域でかなり以前から使用されている治療方法です。プロスポーツ選手もけがの治療効果を早めるためにPRP療法(自己多血小板血漿療法)を受けていることは、以前報道されてPRP療法ってなんだ?と思われた方も多いのではないでしょうか。

■美容分野でPRP療法(自己多血小板血漿療法)の効果が期待できる症状

PRP療法(自己多血小板血漿療法)を行うクリニックはその旨を厚生労働省に届け出る必要が再生医療等の安全性の確保等に関する法律施行規則によって届けることが義務付けられています。もちろん当院もその届け出は済んでいます(めちゃくちゃ厚い書類を提出したっけなあ・・・)。

医療機関によってPRP療法(自己多血小板血漿療法)によって治療する目的に多少の違いはあるようですが、斗運としては

・目の周りの小じわ

・目元のクマ

・目の上の窪み

・ニキビ跡

の治療に対して積極的に使用していますし、治療実績もそれなりにあげてきました。

実際にどのような治療になるのか、動画を家内制手工業で作りましたのでご覧ください。

PRP療法(自己多血小板血漿療法)の利点はヒアルロン酸やボトックスのような異物を自分の体に入れたくない、とお考えの方にはうってつけの美肌治療法だと思います。この採血した血液をPRPに安全に加工するために施設の基準が厳格に定められています。さらにPRPに異物が混入しないために慎重な手技が必要とされています。

出来上がったPRPを極細の注射針で治療したい箇所に複数回注入します・・・麻酔を使用してからPRPを注入しますので、痛みを心配する必要はないと考えます。

■PRP療法(自己多血小板血漿療法)の注意点

PRP療法(自己多血小板血漿療法)はいい点ばかりではありません。

・自身の血液を採血して、加工してそれから注入するので治療時間が計1時間程度必要

・効果が出るには二週間から二か月程度必要

・効果は永遠に続くわけではなく、半年から一年程度

という欠点があります。あと効果に対して個人差が出てしまうことも欠点の一つとして挙げておきます。

大問題が一つあります。PRP療法(自己多血小板血漿療法)の理論をあまりご存じでない医師が効果を高めるためにFGF(繊維芽細胞増殖因子)と混ぜて注入しちゃているクリニックがあることです。これを受けてしまうとしこりが発生するという副作用があり、その場合の治療には難儀しますからね。

■PRP療法(自己多血小板血漿療法)を受けた人のお話し

PRP療法(自己多血小板血漿療法)の効果と注意点と欠点、そして治療の流れをご紹介してきました。これだけじゃあ全然様子がわからないよ、とのご意見もあるでしょうから実際にPRP療法(自己多血小板血漿療法)を受けた方の様子をお伝えしますね。

症例1  40歳女性
目の下のちりめんジワや年齢を重ねる毎に目元のハリ感が無くなり、疲れているような印象が嫌でした。PRPをして頂くと、パっとしたハリ感や疲れた印象が軽減されて、鏡を見るのが楽しくなりました!自分の血液からとる血小板と聞いて安心して受けられました。

割とあっさりした感想です。目の周囲って第三者にあたえる印象が強いので、疲れている印象を解消したかったとの要望にはお答えできたようで良かったです。

症例2・・・あれあれ、手元に感想文が症例一つしかないぞ。そこで今回ブログをお読みなった方は簡単な感想をレポートしてくれるだけでおまけを考えています。効果が出てくるためにはある程度の時間が必要なんで、もしかしてPRP療法(自己多血小板血漿療法)を当院で受けても「ぜんぜん効果ないじゃん」なんて方もいらっしゃる可能性があります。当院の美容皮膚科技術のアップの為にもぜひご協力ください。。ご協力いただける方はこちらまで・・・・メールでのご相談

院長ブログ読んだよ!!とお書き添えくださいませ。

しわを改善する美容医療の基本,ボトックス治療を怖いと思っている方へ


■ボトックスって毒なんでしょ、だからシワ治療は怖い?

ボトックス(BOTOX)注射という美容医療の基本中の基本ともいえる治療方法があります。ボトックスは商品名ですが、一般的にボトックス治療と呼ばれることが多いので今回は商品名を使用していきます。ボツリヌス菌という猛毒を作り出す細菌がいます。このボツリヌス菌の猛毒にやられてしまうと、呼吸に関する筋肉がマヒして死に至ることさえあります。

ボツリヌス菌が産出するボツリヌス毒素(ボツリヌストキシン)を医療的に有効に利用しようとの考えから生まれたのがボトックスです

ボトックスはA型ボツリヌス毒素を主成分としてはいますが、その毒を生成して使用していますし量も呼吸をとめてしまうようなものではありませんので、毒だから毒素が原料だから怖がる必要はありません。

美容医療で使用されているボトックスはアラガンという会社の製品であり、保健医療で使用されているボトックスはグラクソという会社が販売しています。

グラクソのボトックスが使用できる疾患は眼瞼痙攣・片側顔面痙攣・痙性斜頸・上肢痙縮・下肢痙縮そして原発性腋窩多汗症であり、美容目的の使用は保険適応ではないだけではなく、グラクソが販売しているボトックスを使用するのもルール違反です。

■ボトックスでしわを改善する具体的な方法

いろいろと小うるさいことを書きましたが、美容医療で使用できるボトックスはアラガン社のものだけである点にご注意ください。以前、チャイニーズボトックスと呼ばれる純度不明精製度不明効果不明のメチャあやしいボトックス類似商品が一部の美容クリニックで使用されていたことがありますが、さすがに今は無いんじゃないかなあ(まともな神経の医師だったら絶対に使いません)。

ボトックス類似商品としてはドイツ製のゼオミン、韓国製のニューロノックス、 英国製のディスポートなど多数あります。日本で

健康保険で使用できるボトックスと美容医療で使用しているボトックスは成分も効果もまるっきり同じものです

どんな感じでボトックスは美容医療でしわ治療に使用されているのか動画で説明しますね。

言葉で説明するより、動画の方がわかりやすいと思い最近動画作成をコツコツと行っています(私じゃなくて美容担当の松下医師だけど)。

■ボトックス治治療で当院がこだわっていること

ボトックス治療をする医師は顔面の筋肉と神経について深い理解が必要です。知識だけあっても、実技が伴わないとボトックス治療で悲惨なことになってしまいます。

アラガン社等は美容系じゃない医師にもボトックス治療ができるように定期的に講習会を開催しているようですが

経験豊富な美容外科系医師から言わせればペーパードライバー

講師として登場している医師もWHO?なんてこともあったような気がしないでもありません。

当院はボトックス治療を初めて20年近くになります(以前は個人輸入と言って海外から医師が仕入れていた)。

経験を積むにしたがって私たちはボトックス治療に関しては特に慎重になりだしました

だって、他院のへたっぴがボトックス注射したことが原因でかなりお困りの患者さんが当院に相談にいらしゃるんですもん。

これは海外の症例です。眉間のシワを無くすためにボトックスを打ったら、右の眼瞼下垂を引き起こしたようです(https://www.aafp.org/afp/2014/0801/p168.html)。ボトックスの効き目を考えると半年近くはない厳しい生活を送らないといけませんね。

だから当院は簡単なシワ治療と思われがちなボトックスですが、当院では面倒なことをやっていますし、患者さんにもお願いしています。

まず、1回のみのボトックス注入では、

個人差で顔がつっぱる方もいらっしゃるため、当院ではでは2回に分けて治療します

そして1回目に治療してから約2週間後、2回目のボトックス治療をおこないますので、患者さんは最低二回当院に通院してもらうことになります。

■ボトックスを受けた方々の感想

インチキとしか思えないがんの突拍子もない治療を行っているクリニックが最近目立ちます。これらのクリニックのサイトにはお約束のように患者様の声なんてもんが体験談として書かれています。体験談を掲載する前にエビデンスを示す論文を明記せよ!!なんてことを常々言っている私ですが、ボトックスの場合、治療をうけるとどんな感じになるかを知ってもらうにはやっぱりボトックス注射を受けた方の話をご紹介するのがいいのではないかなあ、って判断しました。

症例1 40歳代女性
20代後半から、目尻のシワが気になり始めました。保湿したり、パックしたりと、色々試して来ましたが、改善されませんでした。
悩みに悩んで勇気を出して、30代前半~ボトックス注射しました!!!
こんなに、簡単に、シワが改善され、肌のキメも綺麗になり、とても、当初は、とても、ビックリしました。気がつきましたら、もう、ボトックス注射をして、13年になりました❗❗今でも、シワが改善され、ボトックス注射のお陰と実感しております❗❗

えーっ、この症例は当院の古くからのスタッフで独身時代から当院に勤務、その後結婚して二人のお子さんを出産して、現在子育て中ながら当院で働いてくれている人です。まあ、当院に対しての愛着心も強いからかなりモッタ話とご解釈ください(笑)。

症例2 年齢不詳女性
私はかれこれ10年位、3カ月に1回ボトックスを受けてます
箇所は額、目尻、眉間です。なんと言っても注入する時にチクっとした少しの痛みを我慢するだけで、注入後は痛みを引きずらないのが良いです。3日目頃から徐々にシワが気にならなくなってきます。定期的なボトックスのお陰でシワが深くならずに済んでます。又、自然な表情を残したままなので周りからボトックスをしている事をほとんど気付かれません。

この方は重要なことをおっしゃっています。定期的にボトックス治療することによりシワが老化とともに深くなることが予防できること。定期的にボトックス治療をしていれば、治療しました!!的な表情にならないために周囲に気づかれない、ということですね。

症例3 30歳代女性
表情を作った時にできる細かなシワが気になって相談したところ、ボトックスをオススメして貰いました。とてもナチュラルな仕上がりにして頂けるので、毎回満足しています。シワだけでなく額がつるんとなる感じも気に入っています。

一般的なボトックス治療の効果を感想として頂いているようです。

私的にはもう少し理屈っぽい感想や体験談が欲しいのですけど。

そういえばボトックスはちょっとねえ的な方向けに

初めてボトックス治療を受ける方限定で額・眉間・目尻の3部位の中から1部位のみを8000円で行っています

詳しくはこちらまで→ 五本木クリニック独自の「安全・安心・ナチュラルなボトックス治療」を格安でお試しいただけるチャンスです。

今気が付いたのですが・・・この価格院長である私は知らなかったぞ!!スタッフはボトックスの仕入れ代いくらか知ってるの???

フォトRF(オーロラ)は美容皮膚科の基礎化粧品的治療方法だよ!!


■フォトRF(オーロラ)は美容皮膚科ブームの発端かも?

昔々フォトフェイシャルと言う医療用の光を応用した美肌治療器がありました。それまではレーザー主体だった美容皮膚科にとってIPL(intense pulsed light インテンスパルスライトと呼ばれる広帯域の波長を使用した治療器)を使ったフォトフェイシャルの登場はシミにもそばかすにもシワにも脱毛にも効果が期待されたために、一気に日本中に広まりました。今では「光治療」と称してエステでも類似商品が使われているようです。

このIPLが主体のフォトフェイシャルにラジオ波(RF 高周波)を組み合わせた美容医療機器が「フォトRF オーロラ」です。

当院でも販売初期に導入してシミ・そばかす・シワ・脱毛治療に使用していたのですけど・・・

何にでも効果がある医療機器フォトRFオーロラって結局はどっち付かず

的な判断をして

フォトRFオーロラは肌のキメを整える医療機器、美容皮膚科の基礎化粧品的な位置付け

として使用しています。どんな感じの治療なのか、動画を作りましたのでご覧いただけると、すごくうれしいです。

動画は当院美容専門医である松下医師の手作りです。

■何でフォトRFオーロラは当院では肌のキメだけに使用しているのか?

これは単純に症状によって、その治療を安全・確実にこなす医療機器に任せるべきと考えたからです。通販とかで何にでも応用できる調理器とか衝動的に買ってしまって、結局のところ包丁をメインに使用して、その調理器は棚の奥ってことよくあると思います、それと同じ理由です。

さらに当院は地域密着型の美容クリニックを目指していました。それなりの評価を受けたことにより、患者さんの知人友人も遠方から来院されるようになり、改装をめっちゃ複数回行なったことにより多種多様な美容医療機器を購入できるようになったことも大きな理由です(リースとローンが家計を圧迫はしておりますが涙)。

■当院のフォトRFオーロラの特長はこれね!!

まず肌のキメの定義が必要です。

肌はじっくり観察すると細い線によって網目状になっていて、皮丘と皮溝と医学用語では呼びます。この皮膚表面の模様をキメと呼び、キメが細かい肌はいわゆる美肌と呼ばれ表面の模様が整っている状態を示します。また皮膚には毛穴があります。その毛穴が目立たないことも美肌の基準となり、キメを決めます(シャレじゃないよ)。

以上が当院が考える肌のキメです(漢字では「肌理」って書きます)。キメの細かさ=美肌はスキンケアが適切に行われていることの目安になります。生まれつきの肌の状態もキメを左右しますが、不適切なスキンケア、紫外線の浴びすぎ等でせっかくの肌にダメージを受けてしまっている方が多いのです。そのような方にぜひ一度は経験してもらいたい美容皮膚科治療としてフォトRFオーロラがあります。当院のフォトRFオーロラ治療の特長として

ショット数(光の点滅回数)が、他のクリニックの2倍です

当院のショット数を知った他の美容クリニックが当院を上回るショット数を誇示していたとしてもそれは注意が必要ですよ。というのも

ショット数が少ないと効果は半減、多すぎると火傷や赤身の副作用が出てしまいます

長年に渡ってフォトRFオーロラを治療に使用している当院の結論としては一番効果が高く、トラブルが少ないのは350ショットとの結論に至っています。フォトRFオーロラの光を発生させるヘッドと呼ばれる部分はショット数にリミットのある消耗品ですから、当院のフォトRFオーロラの治療費は驚くような安価ではないかもしれません。

■※あくまで個人の感想です(笑)

美容外科や美容皮膚科とういうのはどうしても「エビデンスはあるのか!!」って突っこまれやすい科目です。一重まぶたを二重まぶたにする手術のエビデンスがあるのか、って言われても症例写真を見れば効果は一目瞭然。フォトRFオーロラの効果のエビデンスを示せ、って言われても症例写真をお見せすることくらいしかできません(理論的なエビデンスはあります)。となるとサプリとかにありがちなお客様の声をお見せしちゃうことになり、デッカク打ち消し表示

※個人の感想です

を事前に明記しておきます。

その前にフォトRFオーロラ治療で起こりうる、あるいは起こってしまったトラブルを明記しておきます。

1:やけど

2:色素沈着

3:肝斑の悪化

上記3つが副作用というかトラブルで多く起こりがちなものです。

1の場合、フォトRFオーロラはパワーを調整できることにより、複数回治療を行うとパワーをアップした方が効果が出ることを患者さんは感じます。そのために痛みを伴っても「もっとパワーを上げて」とのリクエストにお答えすると火傷の原因になってしまいます。パワーの調整はプロである私たちにお任せください。

2の場合、皮膚の状態は同一人物であっても部分によって差があります。漫然とフォトRFオーロラを顔に照射してしまうと、しみの部分に色素沈着が生じてしまいます。また、不適切なパワーで照射しても色素沈着を引き起こしてしまいます。

3の場合、肝斑(シミって呼んでいる人がいますけど、シミと肝斑は別物)に対してレーザーにしろ、フォトRFオーロラにしろ十分な注意が必要です。この肝斑って非常に美容皮膚科医泣かせなんで、治療をするなら医療機関選びは慎重にしてくださいね。肝斑に対して安易にフォトRFオーロラを照射すると症状が悪化することがあります。焦った担当医はさらなるフォトRFオーロラの治療継続をアドバイスしてしまうと・・・これこそ悲惨なことになってしまいます。

さて、フォトRFオーロラ治療を受けた方の※個人の感想ですをご紹介します。って思ったけど患者さんの声を集めたファイルどっか無くしてしまったあ・・・言い訳:私にはアシスタントがいて書類整理が非常に不得意な私をサポートしてくれていました。そのアシスタントがいま産休&子育て休職中なんです。他の誰かに資料を見つけてもらってから※個人の感想です、を追記しますね。すいませんでした。

花粉を水に変えるマスク、その効果は医学論文で明らかに・・・なってないよ!!


■宣伝しまくりの花粉を水に変えるマスクは疑問符多数

花粉症にお悩みの方が注目しているマスクがあります。派手に宣伝をしているので花粉症じゃない人も目にしたのでは?

このマスクの効果を実証したエビデンスとしていつか持ち出される可能性がある医学系論文が存在します

この論文ですが、実はツッコミどころ満載であり、この論文を基にして

「医学的研究で効果が実証された花粉を水に変えるマスク!!」風のアフィリエイト広告が氾濫する前に先制攻撃

をしておきますね。

これは某私鉄社内の広告、全車両このマスクのポスターで埋め尽くされていたとの話も耳にしました。

■花粉を水に変えるマスク・・・その仕組みを化学式で考えてみると無理

花粉症の原因は皆さんご存知のように植物の花粉ですよね。特に問題となっているのはスギの花粉です。花粉とういうのは、植物が次世代を生み出すためのタネであるわけで、植物の遺伝子が含まれています。遺伝子があるということは核酸が当然含まれています。その核酸には窒素が必ず含まれています。

この花粉を水に変えるマスクの説明として 花粉+マスク→水 という化学反応となっているはずなんですけど・・・

花粉に含まれている窒素はどこに行っちゃったのでしょうか

的な素朴な疑問が当然湧き出てきます。花粉にはそのほか多数の分子も当然含まれていますので、まあキャッチコピーに文句をつけるのも大人がないとは思いますけどね。

そこでこの花粉を水に変えるマスクの理論背景となっていると考えられる医学系論文を参考にして、本当にこの花粉症を水に変えるマスクは花粉症を水に変えて、花粉症対策として優れた効果があるのかを検証してみますね。

■花粉症を水に変える理論・・・これかなり変です!!

花粉症対策の医学論文は多数あります。その中で今回題材とした花粉症を水に変えるマスクに関する医学系論文を見つけました。それは「アレルギー性鼻炎及び花粉症に対するハイドロ銀チタンシート(HATS)の臨床的有用性の検討」という論文で社会医学研究というあまり見慣れない学術誌に掲載されています。

ハイドロ銀チタンは商品名なのか、新発見の物質なのか明確ではありませんが丸に囲まれたRマークが記載されています。酸化チタン(二酸化チタンとも呼ぶ)は光触媒効果があることは多数の研究で明らかになっていて、医療的な用途としては殺菌などが考案されていることは事実です。

酸化チタンが色々な効果を発揮するためには、ある波長の光が必要なんですが、このハイドロ銀チタンシート(Rを丸で囲ったマーク付き)は通常の二酸化チタンに銀をくっ付けることで一般の光でも効果が出るらしいのです(このあたりの検証は化学の専門家さん、お願いします)。まあ、二酸化チタンでも酸化チタンでもハイドロチタン+銀でもいいのですけど

花粉症の原因となっている花粉を水に変えることは、かなりきついんじゃないでしょうか?

繰り返しますが、キャッチコピーを云々言うのも大人気ない行為であることは自覚しております。

 

前掲論文より

このマスクの効果は論文によると

・目的は新開発した酸化チタンに銀を加えた光触媒物質シートが花粉症に有効であるかを検証

・花粉症患者さん12名が参加

・通常のマスク使用→HATSを含まないコヨリを鼻に詰める→HATSを含むコヨリを鼻に詰める(HATSは酸化チタン+銀+ハイドロキシアパタイトで構成された複合光触媒物質シートの事)。

・上記の3つの条件で花粉症の症状である、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに関する効果を評価

・HATSを含むコヨリを使用すると12人中11人で花粉症の症状軽減効果があった

ってことになります。この研究がダブルブラインドで行われていることは明記されていませんので、臨床研究として高評価を受ける可能性はかなり低くなりますね。

もっと簡単に考えるとコヨリを鼻に詰めることで効果があったとしても、それをマスクにしたから花粉症に効果がある証明にはなり得ません。さらに、HATSを含むコヨリを被験者に鼻に詰めてもらってからHATSを含むコヨリを鼻に詰めてもらっていますので、当然バイアスがかかります。

正確な結果を求めるのなら、HATSを含むコヨリを詰めてもらってから、次にHATSを含まないコヨリを詰めてもらうグループも設定しないといけません、被験者12人では無理でしょうけど。さらにさらに

HATSを含んでいないコヨリを使用した時は花粉が大量に飛散していて、HATSを含むコヨリを使用した時は花粉の飛散量が少なかった可能性もあります

さらにさらにさらに・・・

この論文を書いた人って花粉を水に変えるマスクを開発販売している会社の経営者じゃん!!

これじゃあ花粉症に対するHATSを含むマスクの効果には多大なバイアスが掛かってしまいます(さすがにマスク販売サイトではこの論文に関する記述はありません)。この花粉を水に変えるマスクの臨床効果のエビデンスはかなり弱いと言うか、多分普通のマスクと違いは出ないと予想しておきますね。

■文部科学省公認の新単位「ナノミクロン」??

医学系ではない理系のオッサンがいち早くこの論文が怪しいと感じたのは論文中にヘンテコな単位が出てくるからです。その謎の単位はナノミクロン!!

 前掲論文より

論文を掲載した専門誌の投稿規定には査読があると記載されています。複数人の目を逃れてナノミクロンという独自の単位が文字となって専門誌に論文として掲載されちゃってしまいました。まあ,ナノメートルをナノミクロンと言い間違えることを指摘するのは大人気ない重箱の隅をつつく的行為。でも、論文が査読されているのなら、誰か気がつかなかったのかねえ・・・。

この謎の単位「ナノミクロン」ですが、なんと文部科学省の用語解説というページにしっかり記載されています(笑)。ちなみにこれを発見したのは私ではありません。

文部科学省さま、大丈夫でしょうか?

メディアや国会でお役所のキングとも呼ばれる財務省絡みの文章の改ざん疑惑が騒がれています。私は今まで健康情報で一番正しいのは厚生労働省のサイトであると断言してきました。もっともパワーのある財務省の公文書改ざん疑惑、そして日本の教育行政を司る文部科学省の謎の単位ナノミクロンなんてものがあると、厚生労働省の健康情報サイト自体もなんか間違いがあるんじゃないかという目でこれから読む羽目に陥ってしまいます。ああ〜、何を信じれば良いんだろう???

■おまけ

この花粉を水に変えるマスクを販売しているサイトでこんな図を見つけました。

https://drciyaku.jp/より

ここでタンパク質がハイドロチタン+銀の作用によって水に変化する様子が説明されています。人間の皮膚はもちろんタンパク質で作られていますので、このマスクを使用するとマスクが密着した部分の皮膚も水になっちゃうのでしょうか?こんなことが起きてしまったら健康被害という事態が発生してしまいます。今のところ健康被害情報は見当たらないので、皮膚に悪い影響は無いのでしょうね・・・ってことは、ハイドロなんとかの効果自体も疑問が、ってこと?2018年3月15日17:09追記

二重まぶたの手術をお考えの方へ、ぜひ読んでください。


■二重の手術をしたら費用は給料の10ヶ月分で、結果は悲惨

日本人を含むアジア系の美容整形で一番多く行われている手術は一重まぶたを二重まぶたにする治療です。この二重まぶた手術は大きく分けて「切る手術」と「切らない手術」があります。切る手術の方が切らない手術と比較して高額になりがちなんですけど、先日こんな記事を見つけました。

20代女子が整形に給料10カ月分を費やす → とても整形したとは思えない姿に…それでも費用は支払うべき? ネットでは賛否両論

月給5万円の中国人女性が美容整形クリニックで二重まぶたにする手術(切ったか、切らないかは不明)を受けたところ、このような状態になって、さらに術前とは変わらない顔であったとのこと。美容整形クリニックに返金を求めたけど、手術費用は正当な価格であり返金に応じないので、SNSに投稿したところ話題になったそうです。

このように

美容整形はとかくトラブルが起きがち、と一般的には考えられています

日々、女性心理がわかっていないとの評価を受ける私は「アイプチで対応すればいいんじゃないの」と考えて当院で行なっている二重まぶたにする手術は積極的にアピールして来ませんでした。でも、希望者は多いので実際に当院ではどのように二重まぶたにする手術を行なっているのかをお伝えします。

中国の例、料金的には明らかにボッタクリだと思います。しかし、

最近めちゃくちゃ安い価格で二重まぶたの手術を行なっている美容クリニックもあります

あまりにも安い手術料金はどうなのよ、とも思いますが、あまりにも高額な手術費用も中国のようなことになる可能性もあるわけで・・・治療を受けようと考えている方は手術のいい面だけではなく、悪い点もあることを十分に知っていただきたいと思います。

■切らない二重まぶたにする手術であっても、事前に注意を知っておいてください

切る手術より安易に二重が実現すると考えられている切らない二重まぶたの手術は「埋没法」と呼ばれています。こんな感じの治療です・・・「切らない二重(ふたえ)形成術」

動画だとざっくりでも二重まぶたの手術の流れがご理解いただけるのでは。当院で若干一名の医師が動画作りに凝っています。バックの曲は彼のオリジナルだよ。

美容整形は緊急性はない手術であり、一般の手術とは違った考えが前提となっています

不急の手術であり、生命や病気を治療するための外科的手段ではありません。法的に言うと異常経過に対しては緊急避難などを主張することは困難と解釈されることが多いので、とにかく術前の十分な説明がなせれているかをチェックポイントとしてください。

■二重まぶたにする手術(埋没法)でありえるトラブル

二重まぶたの手術はほとんどの場合、両側が同時に行われます。すると

ありがちなトラブルとして「左右差」が挙げられます

手術をしたけど右と左の二重の見た目が違うことになってしまう原因をいくつか挙げてみます。

まず眉毛の位置、皮膚の緊張度、目の大きさ(目の切れ目、医学用語だと眼瞼裂)、二重の幅や形状、蒙古ひだ(医学用語だと内眼角贅皮)、上まぶたの構造は元々左右差があるのが普通です。さらに目を閉じる筋肉である眼輪筋や二重を作る筋肉、皮下脂肪の量、眼球の突出度も元々左右差があります。この元々の左右差はさらに加齢によって強くなっていくのが一般的です。つまり

二重まぶたの手術は完璧に左右対称に仕上げることは無理なのです

また蒙古ヒダの立ち上がり角度の差が大きいと二重まぶたの手術は蒙古ヒダ近くからしっかり二重にしようと思うと一方の瞼は蒙古ヒダの上に出来、もう片方は蒙古ヒダの下から二重まぶたが出来上がることもあり、これも左右差の原因になります。

■二重まぶたの手術でありえる合併症

埋没法は切らない手術なので、術後も安心的なことをアピールしている美容クリニックもあるようです。

当院では術後の合併症の注意はしっかり術前に説明しています

術後に非常に稀ではありますが上まぶたが閉じ難いとおっしゃる患者さんがいます。あるいは瞼が垂れ下がって見える、目やにや涙がでる、眼の中がゴロゴロする、まつ毛が妙にカールして見える、などです。稀な合併症でもできる限り説明をするべきですし、患者さんも尋ねるべきです。

今あげた合併症のほとんどは一時的なもので自然に改善されますのでご安心くださいね。

あと切らない二重まぶたの手術である埋没法の特徴的な合併症として、糸の結び目が瞼の皮膚の下に透けて見えてしまう、というのがあります。これは患者さんご本人は気になって気になってしかたがないと思われます。でも、ご安心ください、糸は3ー6ヶ月くらいで徐々に瞼の深いところに移動して目立たなくなります。

これは非常に稀ですが、埋没法に使用した糸の周囲がシコリになったり、感染症を起こしてしまう場合もあります。そのような場合は抗菌剤を服用していただきます。感染が原因で明らかに糸が飛び出してしまった場合はせっかく埋め込んだ糸ですが、抜去させて対応いたします。

問題はシコリです。多くの場合は抗菌剤の処方によって軽快しますが、それでもダメな場合はシコリの切除を行う必要がある場合も無いわけではありません。

■切らない二重まぶた手術、埋没法の限界

切らない二重まぶたの手術である埋没法は言葉はよくないかもしれませんが「仮縫い状態」です。切る手術と比較した場合、一重まぶたに戻ってしまう確率は10倍くらいあります(当院調べ)。

特に上まぶたを引き上げる筋肉である眼瞼挙筋が弱い、上まぶたの皮膚が厚い、上まぶたが弛んでいる皮膚の量が多い、上まぶたの皮下脂肪が多い、眼窩脂肪が多い、

コンタクトレンズを使用している人は埋没法だと一重に戻る確率が高い傾向があります

あと、これは本当にしかたのないことなのですが・・・

どんな方法で二重まぶたの手術をしても加齢に伴い二重の幅は狭くなるのです

埋没法による、切らない二重まぶたの手術ですけど、よくよく説明を受けてから治療に入りましょう!!

■再手術が必要になることもあります

埋没法で二重にしても、やっぱりやーめた、という方はゼロではありません。元の一重まぶたの方がいいよと周囲の方に言われたり、ご自身で鏡を覗き込んで元に戻そうと判断される方もいるわけです。そんな場合は埋没法による二重まぶたの手術を受けて二週間後以内なら埋め込んだ糸を取り除くことで、ほぼ100パーセント元に戻せます。また、手術を受けてそれ以上の時間が経過しても糸を抜くことは可能です。しかし、すでに癒着が生じているとすぐには元の一重まぶたには戻りません。

埋没法を選択して二重まぶたの手術を受けてもすぐに一重まぶたに戻ってしまったり、二重まぶたを調整するために埋没法を行なっても思ったような形状にならない場合は複数回埋没法を繰り返すこともあります。それでも望んだ二重瞼にならない場合は当院では切る二重まぶたの手術である切開法を提案することもあります。

こんなしちめんど臭い説明や能書きを垂れる当院ですが、なぜかアピールもしないのに二重の手術はコンスタントに行われています。小うるさいクリニックですが、二重まぶたの手術を検討されている方はお訪ね下さいませ。

激しいスポーツをすると免疫力がアップ!!??長生きするのも大変だあ。


■運動って激しいほど健康に良いわけでは無いと思うんですけど

アクティブな運動をしている高齢者はあまり運動をしない高齢者と比較して、免疫力が高い、との研究結果が出ています。
「Major features of immunesenescence, including reduced thymic output, are ameliorated by high levels of physical activity in adulthood」(Aging Cell これオープンアクセスなんでどなたでも全文読めます)。

免疫に関わるT細胞を若者、運動をしない高齢者、そしてサイクリングをしている高齢者の3つのグループに分けて調べました。その結果、サイクリングをしている高齢者の場合、若者とほとんど差が出なかった。だから

サイクリングをしている高齢者は免疫力がアップしているらしいです

。これ英語で読むのキツイんで日本語で紹介してるサイトをお読みいただいた方がいいかもしれません(私もどうも老眼が厳しくて英文の細かい文字を読むのはツライ)。

免疫力は年を取ってからでも持続力が必要な運動をすることで若返ると科学者が指摘

まあ、この論文を紹介している日本語の記事、それなりにモッテいる感は強いです。もともと運動嫌いな私としては今になって免疫力をあげて長生きしたいとは積極的には思いませんので、

もっと楽チンに長生きできる方法を探しました!!

そしたらあったんです、楽チンに長生きできる方法が。

■運動するより飲酒した方が長生き!!??

非常に個人的な感情がこもった検索の仕方をしたことを正直に前もってお伝えしておきます。

探せばあるんですねー、自分に都合の良い健康法

・・・それがこれ!!

これは90才以上の方の色々な傾向を探っている「90+study」と呼ばれるもので、カリフォルニア大学アーバイン校(University of California, Irvine)に所属する記憶障害や神経障害に関する研究を行なっている医学研究機関です(名称はUCI MINDです)。そこに上記のようなことが書かれています。ここにしっかりと

アルコールを飲む人は飲まない人より長生きって書かれていますよね!!

あれっ、「適度な」かあ・・・・。コーヒーやアルコールを適度に飲んでいる人は飲んでいない人より長生き、ってことらしいです。飲酒に関してよく言われる「適度」ってどんだけの量が適度であるかは各自お調べくださいませ。

■走り過ぎると心血管系に悪い影響が!!??

運動嫌いの私が一番苦手としているのが長距離を走ることです。周囲のオッサン界隈はなぜか休日になると走りたくなるようで、タイムとかをSNSにアップする人多し。

でもねー

走り過ぎると心血管系がダメージを受けるという医学論文があるんだよ!!

それがこれ!!「Cardiovascular damage resulting from chronic excessive endurance exercise」(Mo Med. 2012 Jul-Aug;109(4)) 。この医学論文によればというか大雑把に訳すと「走り過ぎは心血管系に悪い影響がある可能性がある」ということ。この論文に関しては米国で激しい論争があったようですけど、詳細は各自お調べくださいませ。

■やっぱり運動はした方が長生きできるっぽい

健康に長生きする方法は異論反論、賛否両論的に決定打はなさそうです。だって自分に都合の良さそうな医学論文のさらに都合の良さそうな一部を取り出せば、一般的に受け入れらている健康法の定説を覆すようなことが言えますからね。

まず、えっと思うような健康法の本を見つけた場合はそれらの本に理論を裏付ける医学雑誌に投稿された論文があるかを調べる癖をつけていただければ、なんて思います。医学専門誌に掲載!!なんて派手に広告しているヘンテコな健康法理論も中には多数混じり込んでいます。医学専門誌も色々とありまして、投稿すればほとんど精査なく掲載されるものもあるし、掲載する料金を支払えば投稿可能なものもあります。そんな細かいことまで普通かたが調べる手間暇はかけないでしょうから、じゃあ、何を信じれば良いか・・・私だったら、まずは厚生労働省のサイトを信じます。運動と健康については
厚生労働省「身体活動・運動」に

身体活動量が多い者や、運動をよく行っている者は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低いこと、また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められている。更に高齢者においても歩行など日常生活における身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果のあることが示されている

とありますから、これが今のところ正解と考えましょう。

でも国をあげて研究してもこんなことがありますから要注意です。

カカオで脳若返り「発表は不適切」 内閣府支援の研究

国がこんなことしてくれては非常に困ります。

糖尿病の少年がハーブ療法で死亡、なぜ自然療法を選択してしまったのか?


■ハーブ療法で1型糖尿病の少年を治療・・・死亡事件発生

昨年、がんの治療に民間療法と言われている代替療法を選択すると死亡リスクが2.5倍になるということが新聞等で報道されました。

東京新聞 2017年9月19日 夕刊
ホメオパシー、ハーブ投与… がん治療で代替医療、死亡リスク2.5倍

自分のがんを自然療法のハーブ療法を治すことができたとされる人が、余計なお世話で1型糖尿病の13才の少年の治療をしたところ、死亡させてしまった事件が先日、米国CBSNEWSで報道されていました。

Newsweekでも記事になっていましたので、全米でショッキングな事件として大体的に取り上げられたようです。

■自分がハーブ療法で治った、じゃあ、君も治るよね・・・とはいきません!!

自分がたまたま自然療法を試したところ、たまたま持病が治った。じゃあ、これは副作用もない安全な治療方法だから多くの人に知ってもらおうと書籍を出版する人が後を絶えません。

多くはたまたま治っただけであり、これが第三者である、あなたの病気の治療に役立つはずは無いのです

ハーブ療法は人類にとって古い古い民間療法の一つ。薬草という言葉があるように、ハーブも医療効果がある成分を含んでいることは昔から経験的に知られていてその薬効成分を抽出したものが医薬品になっています。ハーブ療法は現代でも標準医療を補完する役割はそれなりに認められていますが・・・ハーブを主軸にした医療より、有効成分のみを抽出したいわゆる西洋薬の方がある意味で余計な成分を体内に取り込まないので安全性が高く、効果も高いとの合理的な思考を放棄した人がいるのも事実です。自然なものは安全、という考えに取り憑かれてしまった方はご一考くださいね。

たまたま自然療法を選択してがんが治っただけであり、その自然療法を科学的・医学的な検証を行うとプラセボ以上の効果が認められることはまずありません。

注意:全ての自然療法・代替療法・補完療法がエビデンスがゼロというわけではありません。

■検証を繰り返しても代替療法が標準医学と同等の治療効果は無いことは明らかです

前掲の東京新聞のがん治療で代替医療を選択した場合、死亡リスクが2.5倍にもなることは以前ブログにしました。

がん治療に代替医療を選択すると、5倍以上も死亡リスクが高まるぞ!!

米国で起きた事件は自分の前立腺がんが治ったのはハーブ療法のお陰であると考えたハーブを販売している男がセミナーを開催して、それに参加した1型糖尿病の子供をもつ親の相談を受けてのことと報じられています。この1型糖尿病はインスリン依存型糖尿病であり、子供のうちに発症することが多いために小児糖尿病とも呼ばれていて、インスリンの分泌自体が出来ないことが原因なので治療はインスリン注射をしなければならないのです(他に移植等の治療方法もあるにはあります)。

ハーブ療法家は糖尿病、それも1型糖尿病の少年の危機的状況をハーブで治せると思い込んだのか、不思議でなりません

また、そのような怪しげな治療家に自分の子供の命を託した親御さんもなんでそんな方法を選択したのか、非常に後味の悪い事件です。

被告は現在83才で40才の時に前立腺がんと診断されています(今から40年前には前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAはまだ医療現場で使用されていませんので

本当に前立腺がんと確定診断されたのか疑問が残ります

たとえ前立腺がんであっても、緩慢に進行していく悪性度の低いものであったら、そりゃあハーブ療法を選択しても生存期間は長くなると思われます(その辺りの詳細も後で書きますね)。

■ハーブ療法を含む代替医療と呼ばれている民間医療のがんに対する治療効果

がん治療に対して自然療法を選択した場合、私のブログは5倍、東京新聞の報道は2.5倍になっています。前掲のブログを読んでいただくか、あるいは東京新聞の右に書かれている表をご覧になればわかります。乳がんだと5.6倍リスキーであり、結腸がんだと4.6倍死亡リスクが高まり、調査対象となったがん全体の場合を平均すると死亡リスクが2.5倍になったからです。なんで平均すると2.5倍と死亡リスクが小さく見える、その理由は前立腺がんが調査対象に含まれているからなんです。

米国のハーブ治療家はもともと5年生存率が高い前立腺がんに掛かっていたので、標準治療を併用していたのかは不明ですけど、

ハーブ治療のお陰で前立腺がんが治ったワケでは無い可能性が大いに予想されます

「Use of Alternative Medicine for Cancer and Its Impact on Survival」(Journal of the National Cancer Institute)が東京新聞および私のブログの元ネタですが、この調査では前立腺がんは代替療法を選択しても標準治療を選択しても大きな差はありませんでした。

実は前立腺がんの場合、他のがんと比較して腫瘍マーカーであるPSAがあまりにも鋭敏かつ特異的であるために、治療する必要の無い前立腺がんの存在まで検出してしまいます。悪性度や病期に応じて積極的な治療を行わない監視療法が選択される場合も近年は増えてきています。

自然療法で自分はがんを治したと思い込んでいても、そのがんは積極的な治療を必要としていなこともあります。健康雑誌や健康関連書籍の多くに見受けられる「自分はこんな自然療法でがんを克服した。だから、あなたに自然療法を伝授します」的な情報が実はあなたには当てはまらない場合がほとんどです。

たまたま本に書かれていた自然療法(多くの場合は食事とか食材)でがんやその他の病気が治った人の場合、その自然療法の熱心な信奉者となってしまいます。そうなると、自分もその食事方法や食材によって病気が治ったから、あなたもぜひ試すべきであるという方向性になってしまうのです。

友人が宝くじを当てた、その人は玄米を食べていた、じゃあ、自分も玄米を食べたら宝くじが当たるか?

と考えてみてください。そんなことありえませんよね〜、でも病気だとどうしてそのような合理的理論的な思考が出来なくなるのでしょうか?

医療不信という大問題もあります。今、数人がん患者さんで自然療法を選択している方がいらっしゃいます。必ずしも医療不信だけが、標準医療を選択しなかった理由では無いことをお聞きしています。その理由を書いてしまうと患者さんとしては私が守秘義務を遵守しなかったと捉えますので、時期をみて患者さんの同意を得てからブログ等で考察していきたいと考えています。

妊婦さん、乳酸菌飲料はこんな効果があるんだって!!


■乳酸菌が花粉症に効くとは限らないし、リスクもあるんだけど・・・

なんとなーく乳酸菌って体に良さそうで、乳酸菌飲料やヨーグルトの売り上げは日本ではぐんぐん伸びています。なになにを食べればこんな病気が治る!!??って感じの風潮に違和感を持っているために、時々ブログでチクチクやっていました。ところがどうも

乳酸菌飲料(正確には乳酸菌添加牛乳)を飲むことで、妊婦さんの妊娠合併症を予防する効果が確認されています

先日、安易にヨーグルトを食べちゃうとこんなこともあるんだよ、とこんなの書きました。

ヨーグルトの乳酸菌が原因で死ぬ寸前の敗血症に!!今後ヨーグルトは十分に加熱して食べよう??

ええっ、思われた方も多かったようですが、これは日本で起きたホントのことです。

また花粉症の時期になると乳酸菌飲料やヨーグルトのCMが増えるような気がしていたので、本当に乳酸菌が免疫系に影響を与えるのか、ちょっと懐疑的だったのでこんなのも書きました。

乳酸菌が体内に吸収!!??は無いけど、本当に花粉症に効果はあるのか?

ヨーグルトとか乳酸菌飲料って美味しいから食べる派の自分としては今回の

乳酸菌飲料を飲めば妊娠合併症を予防できる

との乳酸菌称賛的な情報もお伝えしておきます。

■プロバイオティクスを摂取すると妊娠合併症予防になる

ヨーグルトや乳酸菌飲料やサプリのCMで見かけることのある「プロバイオティクス」、これの定義ご存知でしょうか?この定義は単純かつ明瞭で

プロバイオティクスとは人体に良い影響を与える微生物、以上

いわゆる善玉菌ってやつです。善か悪かは人間が勝手に決めたものであり、微生物君たちにとって言いたいことは山ほどあるでしょうけど(そうそう、微生物と会話しちゃうヘンテコな人いましたねー)。

ニセ医学を振りまく「脳みそ発酵オバサン」、各地に出没中!!

本題に戻ります。「Timing of probiotic milk consumption during pregnancy and effects on the incidence of preeclampsia and preterm delivery: a prospective observational cohort study in Norway」(BMJ Open. 2018 Jan 23;8(1))という医学論文で

プロバイオティクスミルクは妊娠合併症を予防することが報告されています

対象者はノルウェーの妊婦さん700179人。妊娠前、妊娠早期、妊娠後期にプロバイオティクスミルクを服用した場合、妊娠合併症の一つである妊娠高血圧症と早産の関連を調べました。

http://www.pepper.ph/taste-test-yakult-still-best-tasting-probiotic-milk-drink-around/より 

その結果

妊娠後期にプロバイオティクスミルクを飲むと妊娠高血圧腎症のリスクが下がった

ことと

妊娠早期にプロバイオティクスミルクを飲むと早産のリスクが下がった

ことが確認されました。

■この調査、残酷な点が少々あるんです

私がブログで時々イジっている「意識高い系」および「丁寧な生活」というネタがあります。意識高い系の解釈については諸説あります。私は深く考えないで与えられた情報を鵜呑みにして「私ってそん所そこらの人とは違うのよ!!」って思考回路、行動パターンの人を意味して、本当に意識が高い人とは分けて考えています。丁寧な生活、というのはなんでもかんでも手間暇かけりゃ偉い、何でも手作りが良い、価値があるという合理的じゃない生活を送ろうと試みている人々です。

今回、ノルウェーの研究でプロバイオティクスミルクをの飲んだ人は高所得で教育歴が長いことがわかっています。ということは

妊娠合併症を予防するなら、経済的に困窮しているとダメ

高校はもちろんのころ大学進学は当然、できれば大学院も出た方が良いとの

低学歴だとダメ、との残酷な真実(橘玲さん風)

ってことになってしまいます。

このような傾向が明るみになると、「意識高い系」および「丁寧な生活」方面の人たちは妊娠するとこぞってプロバイオティクスミルクを買い求めるんでしょうね、そして乳酸菌飲料が溢れる食事風景をSNSに投稿というお約束実行するのかなあ。

■鵜呑みは危険、短絡的な思考はダメだよ!!

このような結果が論文があると「妊娠合併症予防効果がある乳酸菌飲料、医学論文にも掲載されました!!」的な記事が、いわゆる新米ママ系健康情報サイトに掲載されがちです。この論文も若干のツッコミどころがあります。まず、調査はアンケート方式であること。さらに妊娠高血圧の原因は様々考えられ、生活習慣も多様ですからプロバイオティクスミルクの摂取のみが妊娠合併症を予防しているとは限りません。つまり相関関係であるだけで、因果関係であるとは言えないのです。

素人ライターさんにとっては非常に書きやすい「妊娠合併症を防ぐには乳酸菌飲料を」ですが、すでに拡散されている可能性もあります。健康関連情報はとにかくネットで検索されることが多いですし、SNSでも回ってきますよね。与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、ひと手間かけて懐疑的な見方も必要だと思います・・・これじゃ、丁寧な生活か(笑)

ホメオパシーは子宮頸がんワクチン被害者に影響を与えているの?


■子宮頚がんワクチン接種の副反応問題はこれで納得なんだけど

予想外の副反応が出てしまった子宮頸がんワクチン接種。医師の間でも異論反論が今でもあります。この子宮頚がんワクチン(正式にはHPVワクチン)を接種した14歳から21歳の女性7万1177人に対して、24項目の症状に対する調査の結果が出ました。

「名古屋スタディ」と呼ばれることもある

HPVワクチン接種の副作用の結論は24項目の症状に関して差がなかった

となっています(「No Association between HPV Vaccine and Reported Post-Vaccination Symptoms in Japanese Young Women: Results of the Nagoya Study」Papillomavirus Research)。

これでひと段落と多くの医療関係者は考えていたのですが、この研究に対して疑義を唱える医師も少数ながらいるようです。

ある医療ジャーナリストと自称している方のツイート等が気になってサクサク検索していたら、こんなサイトを見つけました。

kanasibu4976.heteml.jp/?p=852より

HPVワクチンの副反応被害者の会でホメオパシーの大家が講演していたのです

ホメオパシーという民間療法は標準医学では治療効果が科学的に明確に否定されています。ひょっとして

◎ニセ医学判定確実な民間療法の影響をHPVワクチンによる副反応被害者の団体に所属する方々が受けていたら

・・・これじゃあ、反ワクチン派と標準医療を行う医師との問答がトンチンカンになっているのもしかたありません。

子宮頚がんワクチン接種(正しくはHPVワクチン接種)副反応(ワクチンの場合は副作用を副反応と呼びます)被害者の会とホメオパシーの関係を整理してみます。

■時系列を整理すると最初にホメオパシー団体がワクチン接種被害者に声がけしたのか?

自分の頭を整理するつもりで

HPVワクチンに関する事実を時系列で年表のようにしてみると

2013年4月  
子宮頚がんワクチンは子宮頚がんの原因となるヒトパピローマウイルス(Human Papilloma Virus 略してHPV)対する感染予防のためにワクチン定期接種となりました。それをHPVワクチン接種と呼びます(子宮頸がんワクチンという呼称は俗称)。

2013年6月頃
数ヶ月後に予期しなかった副反応を訴える人が多数出現、そのために国としては定期接種としてHPVワクチン接種を勧めることを現時点では控えています。

2013年3月25日  
子宮頚がんワクチン被害者連絡会が発足。

2015年08月30日
ホメオパシーを推進する団体である日本ホメオパシー医学協会が全国子宮頸がんワクチン被害者連会 神奈川県支部でホメオパシーの講演会

2015年11月25日  
全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会がHPVワクチンを製造販売元グラクソ・スミスクランとMSDに抗議活動を行なった。(このあたりからSNSで活発な討論が起きていました)。

2016年7月27日  
子宮頚がんワクチン被害者連絡会が東京地裁に提訴。

2017年2月13日  
東京地裁で第一回口頭弁論が始まり2018年2月14日に第五回口頭弁論。
 
2017年11月30日 
医師でジャーナリストの村中璃子さん、HPVワクチンの安全性を検証する発信に対しての功績が評価されジョン・マドック賞を受賞(この時期からSNSが再度盛り上がってきた印象です)。

2018年2月末   
名古屋市立大学大学院医学研究科鈴木貞夫教授の名古屋スタディの結果が一般に知られた(テレビのニュース等では報道されていない様子)。

上記の要点をざっくりまとめると

◎被害者団体設立→ホメオパシーの講演会→抗議活動→提訴

ということですね。

ネット上特にSNSで以前からワクチン反対派と医療関係者のやりとりは、途中から覗き出した人には非常にわかりにくいもののになっています。特にHPVワクチン接種反対派と標準医療を行なっている医師とのやりとりの中には罵詈雑言の嵐、個人情報の暴露、医学論文の提示合戦などがあり私は積極的に参加していませんでした。

実際にHPVワクチン接種による副反応と主張している方(当事者は未成年者を含む)がもし藁をも掴む気持ちでホメオパシーの講演を聴講していて、標準医療とはかけ離れた知識を植え込まれていたとしたら(あくまで仮定です)

被害者側と医師や統計学あるいは科学知識の豊富な人との問答がトンチンカンになるのも腑に落ちます

科学的手法によってHPV副反応被害問題を考える場合、ホメオパシーなんてものの影響を受けていないことを心から願っています。

■HPVワクチン副反応被害者を治した、と主張するホメオパシー団体。これって本当?

被害者団体の集まりで講演をしたホメオパシー推進団体のサイトには実際に以前から副反応症状を治してきたことが書かれています。

先生の相談会にやってきた子宮頚癌ワクチン被害の方々が元気になって行き、学校に行けるようになったケースでも体に溜まった重金属を痰や熱の症状で排泄して行くことで改善して行った様子がよく分かる内容でした。

相談会にやってきて話を聞いただけで、症状が改善したのか、あるいはホメオパシーによる治療を受けて症状が改善したのかはこの文章では明確ではありません。ちなみにホメオパシーの副反応に対する考え方は

子宮頚癌ワクチンの問題としてアルミナの問題と過去に打った予防接種の水銀が人体に悪影響を与えるとのことです

であり

子宮頚癌ワクチンの問題としてアルミナの問題と過去に打った予防接種の水銀が人体に悪影響を与えるとのことです

とのことらしいです(私には全く理解できません)以上はhttp://www.homoeopathy.ac/10seminars_about/others/830.phpより。

この講演会聴いた人の感想として

子宮頸がんワクチンの副作用に対して明確な原因を的確にわかるのは驚きでした。

とか

子宮頸がんワクチンを接種して、その副作用で苦しんでおられるご本人が、ホメオパシーのレメディーをとって、とてもよくなっている様子を実際に見ることができて、大変驚きました。

などの記載があることから、ホメオパシーで使用されるレメディーとういう科学的知見からは全く意味のなさない物体でHPVワクチンの副反応症状を治療しているようですね(これもhttp://www.homoeopathy.ac/10seminars_about/others/830.phpより)。

となると、ネット上の論争でHPVワクチン接種の被害者団体に所属する中にはホメオパシーの影響を受けた方の主張も混じり込んでいる可能性も否定はできないんじゃないかなあ、なんて思ってしまいます。

■ホメオパシーのレメディーでどうやってHPVワクチンの副反応症状を治療したんだ?

ここで素朴な疑問が出てきちゃいます。ホメオパシーの原理というか、理論は症状の原因物資と考えられる物をめっちゃくちゃ薄く薄く希釈して、それを服用するんです。レメディーと呼ばれる一般的には砂糖玉のようなものに混ぜ込んで服用するらしいですけど・・・10倍希釈を9回繰り返したり中には100倍希釈を200回繰り返す方法もあります。

これじゃあ、元の物質は1分子も含まれていませんので、ただの水がレメディーの原料ってことになりますね。

偽医療・ニセ医学の典型「ホメオパシー」とはどのような治療方法か?その1 なんでこんな非科学的な療法を信じるの?

日本医学会は2010年8月25日に

ホメオパシーの治療効果は科学的に明確に否定されています。それを「効果がある」と称して治療に使用することは厳に慎むべき行為です。

と表明しています(「ホメオパシー」への対応について)。標準医療を心がけている医師あるい医療関係者はこれに従っています。世界中の論文のエビデンスを検証しているコクラン共同計画のコクランレビューでもホメオパシーは対象となっています。残念ながらというか当然、治療効果ありとの明確なエビデンスは現時点ではありません。

コクラン・エビデンス・ホメオパシー

ホメオパシーさんはHPVワクチン副反応の原因はアルミナと水銀と主張しています。となるとホメオパシーの原理からすると、レメディーはアルミナや水銀をめっちゃ希釈した物を使用したはず。水銀を飲ませちゃうの!!??酸化アルミニウムをレメディーの原料にしちゃったの!!??とただただ驚くしかありません(まあ、分子あるいは原子一個も入っていないのが救いですけど)。

ホメオパシー信者の方にお尋ねしたいです、原因物質を希釈したものがレメディーとして有効であるとお考えならば

◎子宮頚がんの原因となるHPVを薄めて服用した方がより効果が高まるのではないでしょうか?

ぜひぜひご教示くださいませ。

注意:私がSNSでその発言内容が気になっていたのは前掲の団体だけです。子宮頸がんワクチン副反応被害者の団体はこの他にも存在しているのかもしれませんが、寡聞にして存じません。HPVワクチンの接種後に様々な症状が生じた方は各自治体が相談窓口を開設していますので、まずはそちらに相談することをお勧めいたします。なお当院ではHPVワクチンの接種は婦人科にお任せしているので行なっていません。

気になる頬のたるみ解消するなら、これが一番の方法だと思うんだけど。


■頬のたるみを改善するためのマッサージやエクササイズなんてやっても時間の無駄!!

頬のたるみはとにかく老けた印象を与えます。若い人でも徹夜続きとか仕事がハードだと、ご自分の顔を鏡で見て「こんなに疲れた顔になっちゃってんの」とか感じるではないでしょうか?

年をとると肌の弾力が無くなり、さらに重力の影響でどうしても肌はたるんできます

そして肌のたるみは残念ながら一番目立つ場所である頬に出ます。そうなんです

老けたイメージが一番出やすいのが、頬のたるみです

この頬のたるみをブルドッグ顔なんて表現をしている人もいますが、これはデリカシーの無い表現だと思います。そこで当院一押しの顔のたるみを改善する治療法がウルトラフォーマー3なんです。言葉で説明するよりはまずはこんな感じの治療です。

この頬のたるみを改善するウルトラフォーマーはその場である程度の効果を確認できます。さらにジワジワと効果が出てきて、一般的には3ヶ月程度で頬のたるみ改善効果がピークに達します。

■ウルトラフォーマー3の頬のたるみ改善効果ってこんなにあるんだぞ!!

私も昨年にこのウルトラフォーマー3を試しています。当時は色々なトラブルを抱えていて(医療面じゃなくて、ある健康関連サイトとの揉め事)、本当にクッタクタでした。患者さんには先生はいつも若いわねぇ、なんてヨイショされながら診療していたのですが・・・後でお見せしますが、左の写真のような感じになっていました。

こんな頬が垂れ下がった状態で日常の診療をしていると、患者さんから「先生、病気?」とか「先生、家でなんかあったの」とのお言葉を掛けられました

「いやー、ある健康情報サイトとゴタゴタがあってさー」なんて答えても、お年を召した患者さんは「???」ってレスポンスでした。

こんなクタビレタ顔した医師に患者さんも診察されたくないだろうし、こっちも毎日鏡に映る自分を見ていたら嫌になってきます。気持ちもさらにダウン、これじゃあ、まともにバトルもできないです。人は見た目じゃないけど、ある程度の若々しさはリーダー(小さいながらも経営者です、私は)には求められるのでは無いでしょうか。

以前は暇なときに「院長もなんか美容の治療しますか」って優しい声をかけてくれていたスタッフもここ数年は地元以外からの患者さんも多数来院されるようになったので、院長はほったらかし状態でした。しかし、この頬がたるんで生気を失った顔を見て「院長、その顔のたるみは流石にまずいです。ウチは美容もやってんですよ」と思い出してくれたかのように、声をかけてくれたのです(しかし、院長がバトルをしていても自業自得と解釈しちゃう、たくましい当院スタッフってある意味すごい)。

>ウルトラフォーマー3は顔の皮膚と筋層を三段階に渡ってHIFUと呼ばれる超音波を照射することが可能です

このHIFUは実は私の専門である泌尿器では前立腺の手術に使用されているシステムであり治療理論やシステムは熟知していましたので、安心して当院の美容専門医師の治療を受けた次第です。ウルトラフォーマー3で治療した私の使用前使用後はこんな感じになっています。

これ背景の光の具合も違うし、肌の色も違うからなんか画像を細工したんじゃないのとケチを付ける方もいましたけど・・・同じ日に撮影したわけじゃないし、当院にフォトショップ職人はいないしね。あっ、これ肌の色がかなり違っているのは、ウルトラフォーマー3で治療してから、複数回プールに行ったから日焼けしているだけです。

■よくある質問はウルトラフォーマー3って痛いの、ダウンタイムはどのくらい?

私の場合、ウルトラフォーマー3のフルコースを一回受けただけですが、現時点でも効果は残っています。そろそろ追加の治療の時期ではあるのですが、なぜか愛すべき当院スタッフは優しい声をかけてくれません(ブログを読んで優しい声をかけてくれたらプチボーナスも密かに検討しているんだけど)。

ウルトラフォーマーは痛くも痒くもなかった

もっと早く声を掛けてくれよ、当院美容スタッフ!!痛さって非常に個人差があるものですが、今のところウルトラフォーマー3で治療を受けた患者さんから「院長、めっちゃ痛かったじゃないの、キーッ!!」とのお怒りのお言葉は頂いておりません。

よく美容の治療で「ダウンタイムはどのくらいありますか」というご質問を受けます。一般的にダウンタイムはいつもの日常生活に戻れる期間を意味します。

ウルトラフォーマー3のダウンタイムは私の場合はゼロ!!※個人の感想です(笑)

だってこの治療を受けたのはお昼休みの暇な時間で、その後は普通に診療していましたもん。痛みとダウンタイムに関しては個人差がありますので、以前書いたブログの後半に当院スタッフの感想(※あくまで個人の感想です・・・しつこいか)が書かれていますので、やってみたい、試して見たい方はお読みください。

最新のウルトラフォーマー3体験レポートを50才代の女性から頂いていますので、書き添えます。

ウルトラフォーマーⅢで顔のたるみを改善、体験レポート!!

上記ブログ読むの面倒臭い方は、ウルトラフォーマー3体験レポートを50才代の女性から頂いていますので、書き添えます。

「ウルトラフォーマー三層の感想です4.5ミリ3ミリ→フェイスラインにやや鈍痛がありましたが、我慢出来る程度でした。2ミリ→施術可能範囲が広いためか痛みを強く感じ、レベルを1番低くしてもらいました。施術直後から夜まで鈍痛がありましたが我慢出来る範囲でした。翌日には今まで受けたどの施術よりも肌の引き締まりを感じました」

ありゃありゃ、この方は鈍痛を感じているし、痛みも強く感じたとのこと。さらに夜まで鈍痛とはかなりシビアかつネガティブな感想をどーもありがとうございます(怒)。でも痛みやダウンタイムは人それぞれ、ということを正直に書いておきますね(多分、明日あたり美容スタッフ及び美容部門医師から私は冷たい視線を浴びることでしょう)。

もう一人感想を頂いております。40才代女性です。

「施術中は骨に響く様な痛みがありましたが、麻酔なしでも耐えられる痛みでした。施術後からフェイスラインのリフトアップ感を実感しました。1週間程、筋肉痛の様な痛みがありましたが、2ヶ月くらいは効果が持続した様なきがします!」

まあ、若干の痛みはあったけど麻酔なしでOKってことですね。筋肉痛のような感じはHIFUが下の層まで達して、筋膜を収縮しているからなんです(言い訳じゃないよ)。効果の持続は2ヶ月かぁ(冷汗)。このような良くない情報もしっかり伝える五本木クリニック院長ブログでした(絶対、明日はスタッフにいじめられるから仮病で休もうかなあ)。

上記ブログ中で「今回このブログを読んだで治療を受ける方は、院長ブログ愛読者価格(詳細は秘密)で顔のたるみ改善治療を行わせていただきますね」と書いちゃっていますが、今は通常料金を頂いております(交渉力に自信のある人はメールでもいいですし、電話でもいいですから「院長のブログを読んだんだけど」とネゴって見てください・・・お問い合わせ・お申し込み、電話は 0120-70-5929 です)。

上流域にお住まいの「EM菌撒き散らしオバサン」、医師としては健康被害が心配です。


■EM菌ってご存知でしょうか?

ついついツイートで「EM菌まき散らしオバサン」なるパワーワードを投稿しちまったので、EM菌に関して説明義務があるんじゃあないかと考え、普通の人は知らなけれどウォッチャーに取ってはその動向が確実に観察されているEM菌について少々述べさせていただきます。

知らない人もひょっとすると近くの小学校のプールがEM菌で清掃されていたり、濁った川や池にEM菌をばら撒かれている可能性があるのです。知っている人は知っているけど、知らない人は見たことも聞いたこともないであろうEM菌。

有用微生物群(Effective Microorganismsの頭文字をとってEM)で構成された菌を主成分とする

◎詳細不明の物体が「EM菌」です

EM菌の正体については科学的かつ医学的検証ではエビデンスは確立していません、だから

◎医学の一分野である微生物学の教科書を調べまくってもこのEM菌を見つけることは不可能です

だってある一個人が言い出した菌ですから。

このEM菌を使って汚染された土壌や川を浄化しようとしたりする一派に毒された方をを見つけてしまいました。それがこれ!!

これはFacebookの投稿です(現在は削除された模様 アメブロでも同様のことを書いており、キャッシュで確認できます http://archive.li/Ujr4B)。

この方が一般の主婦であったら私が問題提起の例として取り上げるのは不適切です。しかし、この方ってビーガン食(完全菜食主義者)を推奨する料理講習会を主催されたり(https://cafeohana.exblog.jp/)、本を出版されたり、お金儲けののためのセミナーを開催しているので(https://ameblo.jp/lightsoulnavigator/entry-12355340984.html)、ビジネスの一環としてこのEM菌というニセ医学・疑似科学を使っていると思われます・・・要するにプロです。

EM菌が小中学校で教えられている問題に関して「RikaTan (理科の探検) 2018年4月号」等をご参照ください(この雑誌で私もニセ医学の波動に関して投稿してます)。

ちなみにこの

◎EM菌は病気の治療にも有効である、と主張する人もいます

パーキンソン病やアトピー性皮膚炎、さらにはがん治療効果まで万病に効果があるとしてネット上で拡散されていますが、少なくとも

◎医学的効果はどれもこれは科学的な手法によって有効性が検証されているものはゼロです!!

そのようなEM菌を病気で悩んでいる人に勧める一派がいるのは大きなお世話というより、助かる病気を救えないだけじゃなくて、悪化させてしまう危険性を含んでいます。

■土壌の汚染等のついては素人の私ですが、EM菌の医学的効果に言及されるとアウト

このEM菌はトンデモ案件であったのですが、今から7年前の2011年3月11日の東日本大地震の時に大活躍をしました、もちろん放射線障害をEM菌は治す、放射線で汚染された土壌を改善することを目的に日本の危機を救うためにEM菌信奉者が東日本に押し寄せました。EM菌の普及を推進している団体は全国の小中学校でEM菌を使用したプール清掃運動を拡めています。そんな流れに乗ったこのEM菌まき散らしオバサンは

◎最終目標はプールに入れる塩素をEM菌に変えてもらうこと

なんてトンデモ発言をしていています。予算を組んでプールにEM菌を投入する計画を目論んでいるようですが、そのEM菌ってご自宅でお手軽にペットボトルでお造りになっているんじゃないの。

◎自家製のEM菌を効果があるか明確なエビデンスなしに子供達が使うプールに投入

これでは子供達に健康被害がでる可能性が大いにあります。

◎プールに塩素が入っている理由としては細菌感染を防ぐ、ウイルス感染を防ぐ目的があります

それは文部科学省によって「遊泳用プールの衛生基準について」として通達されていますし、「学校保健安全法」という法律もあります(詳細は日本学校保険会の「学校における水泳プールの保険衛生管理」などをどーぞ)。

塩素を使用してプールの消毒しているのが当たり前のところに、殺菌効果があることさえエビデンスのないEM菌を撒き散らしたら、プールの浄化もできないでしょうし、成分不明の謎の菌であるEM菌感染症なんかに子供が掛かってしまったら、医師側は打つ手がありません、だってEM菌がどのような成分の菌で構成されているかは公表されていませんもん。

■上流域に暮らす意識が上がれば下流域に暮らす・・・なんじゃこりゃ!!

このEM菌に毒されたオバさんは「上流域に暮らす私達の意識が上がれば、きっと下流域にも良いきっかけをもたらすと考えています」とも述べています。生態系にどんな影響があるか明確ではない(多分悪い影響)EM菌をプールに入れた後、排水時に上流域から下流域に流し込むのか、あるいは自分達は上流に生息する意識の高い層なので自分達がEM菌を積極的に取り入れれば、意識が低い下流域に暮らす人たちへ影響を与えられるという意味とも取れます。

◎こんな感じの選民意識を学校でのママ友に植えつけてマウンティングしているのかな?

こんな記載もあります「隙間時間に、銀座へ。歩いているだけで波動が整ってくよほど嬉しいのか内側にいる龍が、喜んでい...」(https://ameblo.jp/lightsoulnavigator/entry-12355653763.html)。

◎波動!!??これってEM菌が病気に効果を示す時に彼らが主張する理論じゃん

この波動理論を使ったEM菌は

◎福島の原発事故の際にEM菌が含まれる飲料を子供達に飲んでもらったところ、除染効果があったとのトンデモ話があります

その効果を測定した時に使用されたのが波動測定器なるどう見てもインチキ測定器なんです。胡散臭さMaxのEM菌が万病に効果があると信奉者が言い出したら、その効果を信じますか?

関連ブログ:波動医療というトンデモない代替医療というかニセ医学の拡散力の恐怖!!ニセ医学が典型医療をおびやかす

ちなみに首相夫人のアッキーもハマっている様子です
昭恵首相夫人がハマっている「波動理論」ってなんだ?

■オーガニック→マクロビ→EM菌→スピチュアル、という王道

無責任にもEM菌でプールを清掃して、それを下流域にタレ流そうとしたオバサン、トンデモさんの王道を進んでいます。一般的に自然派を拗らせた方はオーガニックに懲りだし、その後一時期ビーガン食、そしてマクロビ、さらに進んでEM菌、次なるステップは予想通りのスピチュアルの世界です。この方のステップアップは矛盾だらけというか八方破というかビーガン食を推奨しながらご自身はしっかりとステーキを召し上がることからも知ることができます(https://ameblo.jp/lightsoulnavigator/entry-12343062924.html)。

ここからは私の想像ですけど、多分

◎自然派セミナー受講→オーガニック→マクロビ→EM菌→自分でセミナービジネス開始→スピチュアルで上がり!!

というお金の魅力に取り憑かれたトンデモさんがたどるステップを確実にお進みしているようです。

https://ameblo.jp/lightsoulnavigator/entry-12355340984.html

お金儲けが悪い、なんてことは申しません。「新しいお金のお話会」を開催しても、文句は言いません。しかし、疑似科学やニセ医学をビジネスにしてお金儲けすることは批判されるべきだと考えます。

■私がトンデモの王者EM菌に今まで触れなかった理由

EM菌が怖くてブログが書けるか、トンデモを語るなかれと思いつつも敢えて今までEM菌に私は触れてきませんでした。というのもEM菌に関して否定的な意見を記述すると裁判沙汰になってしまう可能性があるからです・・・「EM菌 擁護者と批判者の闘い―ドキュメント スラップ名誉毀損裁判」 、本になる前から裁判になっていることは知っていました。

しかし、医業を営みながら裁判それも本業とは別の件で時間を使うことは患者さんにも迷惑がかかりますし、自分の精神的負担・肉体的負担・金銭的負担を考えると弱気になっていたんです。でもやっぱり児童や学生の健康被害に繋がる可能性を含むEM菌によるプール清掃そして塩素代わりにEM菌を使用するなんてトンデモ発言が密かに称賛を受けていることを見過ごすことは信念としてできません。

宗教儀式として川や池に自然環境・生態系に影響を及ぼさないレベルである物質を投げ込むのは否定される行為ではありません。

◎しかしEM菌というヘンテコな菌をド大量川に投げ込んでいたら、当然環境破壊・生態系への悪影響の可能性もあります

プールの浄化のために使用されたら健康被害が出る可能性があります。

本来ならばEM菌でがんなどを治療するというニセ医学分野について述べるべきですが、子供をもつ親御さんの間で密かに、しかし確実に流布しているEM菌神話の怪しさを知っていただきたいために、今回は誰でも変だぞ、と思われるプール清掃とプール消毒に関して述べさせていただきました。しかし、プールへの自家培養したEM菌散布をOKし、今後のEM菌散布の予算の見積もりを依頼した校長先生、事前に調べることをしなかったのでしょうか?

自宅で簡単にピーリング、それで満足できる美肌効果をゲットできますか?


■肌をツルツルにする美容法の一つ、ピーリング

美容皮膚科の基本中の基本であるケミカルピーリングがあります。医療機関でクリニックでケミカルピーリングと呼ばれているのものは多種あります。

一番ポピュラーなものはグリコール酸というものを使用したものです。このグリコール酸、かなり高い濃度じゃないと美容皮膚科に通う意味はありません。だってホームピーリングセットとして通販等で簡単に手に入れることが可能ですから。

家庭用ピーリング剤は最高で3.5%しかグリコール酸が含まれていません。これ以上濃度を高くしたら薬機法でアウト

そうなると今までのケミカルピーリングに加えて当院として美肌治療のプロとして

いまいち押しのピーリング方法はレーザーを使用したもので、シャイニングピールと呼ばれる治療方法です

百聞は一見にしかず、とのことわざもあります。言葉で説明するよりは動画が良いと最近思い出しました。ちょうど当院の美容部専任の松下医師が動画作りに凝りだしたので、治療風景をこんな感じでご紹介しますね(文章で説明するの面倒だからじゃないよ)。

レーザー照射について良くある質問として「痛くないの?」というのがあります。その回答として良く使われる表現が「ゴムで弾かれたような軽い痛み」ってのがあります。でも、このシャイニング・ピールはYAGレーザーやダイオードレーザーとは波長が違い、まず痛いということはなく、なんとなく熱いという表現が適切だと思います。

■シャイニングピールの治療効果はこれ!!

このような美容治療って本当はどうなのよ、と思う方向けに治療を受けた人の感想をもらうという方法が一般的ですね。前もって言っておくことがあります。

シャイニングピールの効果は個人によって違いがあります

それに納得の上、次にお進みくださいませ(いろいろうるさい人がいますから)。

シャイニングピールを受けた方の体験レポートというか感想を紹介します

けど、ここでさらに前もってお断りしておきます。

※個人の感想です

と、でっかい太文字で打消し表示をしておきますね(この打消し表示の件、わかる人にはわかる、わからない人にはわからないw)。

シャイニングピール感想 その1
0.2の出力で行いました。
3〜4日後に薄皮が剥けて、それから2〜3日は洗顔のたびに剥けるような感じでした。
そのあとはツルツルでハリがでました。次はもう少し出力を上げて行ってみたいと思います。

シャイニングピール感想 その2
一番弱めのジュール数で施術。施術中は熱さと多少の痛みを感じます。施術後、化粧水はヒリつきがあり頬は赤みがありました。3日後には口周りが皮むけがおこり1週間くらいで剥がれました。肌のツヤ感が感じられ、ぱつんと引き上がったようにも思います!1週間くらいの効果実感だった気がします、、、。

シャイニングピール感想 その3
施術中は心地よい熱さでした
施術後は火照った感じはありましたが、痛み等はありませんでした。わたしは肌が強いようで、その後化粧水がしみる感じもありませんでした。
施術後は2-3日目は肌が剥ける感じはそれほど感じませんでしたが、化粧のりが悪かったです。そのあとは1週間ほどお肌がなめらかで、調子がよく、化粧のりがいつもより良かったです。

シャイニングピール感想 その4
照射時はレーザートーニングに似た感じで痛みはほとんどありませんでした。直後は赤みが少し出ましたが夜には引きました
6日後鼻とアゴの皮が少し剥けてきました。7日後には全体の皮がポロポロ剥けてきました
8日目にはすっかり綺麗になりました。
皮が剥けるまでの1週間はとても張り感を感じましたが、 その後はツヤ感、張り感はあまり感じることは出来ませんでした。

シャイニングピール感想 その5
800shot 全顔照射。
照射されている時は肌全体が暖かく、頬骨の辺りはパチパチ、ゴムで弾かれている感覚がありました。照射直後は赤みがあり、少しひりつき感あり家に帰る頃には落ちついていました。
次の日肌全体が乾燥し、つっぱりが強く感じ、3日後ポロポロと薄皮が剥けて肌にハリ、艶がでました。

シャイニングピール感想 その6
照射されている間、温かいより少し熱い感じがしました。
終わった直後はほてり感、頬の赤味が有り、多少の突っ張り感が有ります。
4日後位に肌がパツッとなりその後、薄皮の様なものが顔の中心から剥け始め、お化粧ノリの悪い日が数日続きましたが、それが終わる頃にはツルッとした肌に生まれ変わった感じがします。

以上の6人の方のシャイニングピールを受けた感想・体験レポート(レポートとは呼べないか、これじゃ)をお伝えしました。なお6症例の感想の文章は頂いたものをそのまま使用していますので、誤字脱字のご指摘はご遠慮ください。また、0.2の出力とか800shotなどの謎の言葉、および文章能力についての評価はお断りいたします(笑)。

おまけ:シャイニングピールを私も試しました・・・ガサガサ、ギトギトの肌がツルツル・ピカピカに!!シャイニングピール体験レポート!!

文章で説明したのはこれです・・・五本木クリニックの美容美容部門専用サイト「シャイニングピール」、ご興味のある方は合わせてお読みいただけると幸いに存じます。

「スマホ認知症」20代の物忘れ外来患者が増えている、これって本当?


■スマホ認知症という病名は無いはずなんだけど、若者の患者さんが増えているの?

2018年2月28日にスマホ認知症という聞きなれない病気のことが日本テレビのニュースで放送されました。さらにそのスマホ認知症報道をYahoo!ニュースが取り上げたためにネット上では医療関係者によって、「このスマホ認知症ってエビデンスあるのかよ」「スマホ認知症とたんなる物忘れを混同しているんじゃないの」「スマホ認知症とうつ病って関係あるの」「認知症とうつ病の症状をごっちゃにしてるんじゃない」と言った意見が飛び交いました。

認知症の専門家は日本老年精神医学会や日本認知症学会に所属している医師がほとんどで、私は門外漢です。でも、ある市販薬に対して疑問を感じてこんなブログを書いたときに認知症と物忘れに関して勉強しました。

物忘れを改善する生薬「オンジ」、これが認知症に効果あり!!って本当??

批判します!!小林製薬さま、「物忘れ改善薬 ワスノン」の作用機序をお教えください

確かに大学病院でも市中のクリニックでも「もの忘れ外来」を開設しているところはあります。もの忘れという言葉は認知症の傾向が疑われる患者さんが受診しやすいように工夫された言葉なんじゃないかなあ(認知症のことを以前はボケなんて酷い言葉も使用されていましたね)。もちろん若年性の認知症はあるにはありますが、20才代で発症するのはスマホとは関係ないと考えます。

■20代の物忘れ外来患者が増えているとしてもそれがスマホと関連しているエビデンスはあるのか?

日本テレビのニュースを受けてYahoo!ニュースではこのような記事が書かれています。

いま、働き盛り世代の人に「スマホ認知症」の症状を持った人が増えているという。スマホと認知症の関係とは?

そして

「物忘れ外来を訪れる患者の若年化がどんどん進んでいる」認知症を専門とするクリニックでは、患者の30%が40代~50代、10%が20代~30代と認知症にならないような世代の受診がここ数年は増えているという。

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20180228-00000041-nnn-soci

この文章だけでいくつかの疑問が湧いてきます。

1:スマホ認知症の症状は学会等で定められているのでしょうか?

2:物忘れ外来を訪れる患者の若年化がどんどん進んでいるデータは公表されているのでしょうか?

3スマホの使用が認知症の原因となっていることは医学的な定説になっているのでしょうか?

などなど、この報道はどうなのよ的な疑問がバンバン出てきてしまうのです。

1については色々と探し回りました。しかしスマホ認知症に関する学会等のガイドラインはありません。

2についてはこの取材に応じたクリニックが広く知れ渡って患者さんが増加しただけの可能性が考えらえます。

3についてのエビデンスは私の調査能力が足りない可能性も否定はできませんけど、少なくとも論文ベースでは見つけることはできませんでした。

こんないい加減な内容をバラエティ番組でなく、ニュースとして取り上げるのはかなり問題ありと考えます。

■スマホの使用によってうつ病や認知症と同じような症状が出る???

Yahoo!ニュースの記事には書かれていませんが、日本テレビのニュースはスマホ認知症は脳が過労状態になることによって、うつ病や認知症と同じ症状が引き起こされることがある、と伝えています。

http://www.news24.jp/articles/2018/02/28/07386801.html

さらに日テレの報道は症状が継続すると老後の認知症の危険も高まる、なんて事まで言いだしています。iPhoneが登場したのは2008年、その当時にスマホ認知症の症状があったとしても、たった10年しか経過していない現時点で老後の認知症の発症リスクが高まった、なんてデータが蓄積できるわけないじゃん!!

■うつ病とスマホの関係を調べた研究はいくつかあるけど、スマホ認知症なんて言葉は出てこない

確かにスマホの使用時間とうつ病の関連性を研究した医学論文はいくつかあります。例えば「Depression, anxiety, and smartphone addiction in university students- A cross sectional study」(PLoS One. 2017 Aug 4;12(8))が有名です。しかし、これはうつ病とスマホ依存症の関連を述べたものであり、スマホの使用がうつ病を引き起こす原因であると断定したものではありません。

さらにスマホの使用が認知能力低下の原因になっているかもしれないと話は確かにあります。テキサス大学オースティン校のサイトで「The Mere Presence of Your Smartphone Reduces Brain Power, Study Shows」とのタイトルでスマホと認知機能の関連について書かれています。でもこれはスマホの使用だけでなく、スマホが身近にあるだけで認知機能の低下を引き起こすとのレポートであり、スマホが認知症の原因になるなんて一切書かれていません。

https://news.utexas.edu/2017/06/26/the-mere-presence-of-your-smartphone-reduces-brain-power

ニュースの取材した人は多分ここまでは調べてはいないと思いますけどね。

今後は今回のスマホ認知症とは全く逆の動きが医学的には主流になるんじゃないかと予想します。例えば「Smartphone-Based Health Technologies for Dementia Care: Opportunities, Challenges, and Current Practices」(J Appl Gerontol. 2017 Aug 1:733464817723088)にあるように、スマホを使用して認知症の患者さんのケアをしよう、との試みがドンドン推進されていますからね。一見医学用語風のスマホ認知症なんて言葉、メディアは使用するならそれなりにエビデンスを調べてからにしてくださいませ。

■うつ病の人へのヘンなアドバイスが出て来そうで怖い

ネット上には親切というより余計なお世話的なアドバイスをする人が多数棲息しています。自分の病気や家族の病気に関してのアドバイスをSNSに求める人も多数います。若者が最近物事に集中できなくて、物忘れが激しいのでどうしたらいいでしょうか、なんて感じの相談があれば、今回のスマホ認知症をテレビで見たかYahoo!ニュースで見た半可通の人が「それはスマホ認知症です。すぐにスマホを使わないようにしてください」ってアドバイスをするんじゃないでしょうか?若者の死因の1位は自殺です。うつ病の場合、自殺という最悪の状況を招く可能性があります。自殺するかもしれない若者に対して「スマホの使用をヤメて」なんて言っていると最悪の結果になってしまいます。

メディアの方々、医療、医学に関する報道はくれぐれも慎重にお願いいたします。

注意:私はこの報道の取材に応じた医師を批判しているのではありません。経験上報道、特にテレビ系は話の一部だけを取り上げて本当に伝えたいことが映像として放送されることは少ないことを知っていますので。

追記:大失態でした。インタビューされていた医師は「10万人の脳を診断した脳神経外科医が教える その「もの忘れ」はスマホ認知症だった (青春新書インテリジェンス)」という書籍を出していました。ひょっとするとこれを読んだメディアが取材したのかもしれません。スマホ認知症という言葉は彼の造語の可能性が高くなりました(2018年3月3日10:07)。

薄毛治療 の費用と効果について・・・脱毛治症療薬と再生医療を併用するのが一番効果的!!


■実は当院一押しの薄毛治療ですけど、積極的じゃなかった理由があります

薄毛でお悩みの方がもちろん多いことは知っています。薄毛の治療薬も処方していますし、薄毛をもっと積極的に治療する方法も当院は行なっています。

◎でも当院は薄毛治療に関するアピールはあまり積極的じゃないというか消極的でした

積極的にアピールしなかった理由は

◎薄毛治療・発毛治療にに再生医療を取り入れているからです

発毛・育毛に再生医療を積極的に行なっていますが、再生医療関連の治療を行うためには、厚生労働省の定めにしたがって届け出を治療メニューごとに提出する必要があります。

しかし、心無い一部のヘンテコな医師によって臍帯血を使用してアンチエイジングだの、あるいは臍帯血を使ってがんを治療するなどの無法行為が蔓延していたために、それらのインチキクリニックと当院を同じような目で見られたくなかったからアピールは控えていました。

テレビCMやネット広告を積極的に宣伝している

◎医療機関以外で薄毛を改善するリー⚫️2◯とかって、実は医療機関で治療するより高額になる

なんて話を患者さんから聞いて、当院も効果の高い薄毛治療を積極的にアピールした方が良いのでは、と最近考え出しました。

男性向けの薄毛治療薬としてプロペシアは有名ですけどが、さらにもっと強力に発毛を促す薄毛治療薬も今は承認されています。

(https://goo.gl/nnwf5M)

この男性型脱毛症治療薬と再生医療を組み合わせた治療方法が現時点で一番効果のある薄毛対策だと考えていますので、これから積極的にアピールしたいと思います。

■再生医療で薄毛治療をするためにはこの届け出が必要なんだよ

薄毛治療を含む再生医療に関しては様々な法律があり、皮膚の老化対策を再生医療の範疇で治療する場合は「多血小板血漿を用いた再生医療(皮膚および皮下組織)」として厚生労働省に再生医療等提供計画を提出しますし

◎薄毛対策を行う場合は別途「多血小板血漿を用いた再生医療(頭髪)」として再生医療等提供計画を届け出なければなりません

両者ともに多血小板血漿を用いた再生医療なんだから、一回でいいじゃん、なんて考えていると法的にはアウトです。この届け出もスッゲー枚数の細かい書類を用意しなければなりません(安全性を担保するためには当たり前だけどね)。

当院では薄毛治療として厚生労働省に承認された薬(健康保険は使えません)と多血小板血漿を併用して、ボチボチ治療を行なっております。

■民間の非医療機関の発毛対策とか薄毛改善方法ってめちゃくちゃ高額!!??

私は美容系のクリニックの費用ってエステと比較するとめちゃ高いという思い込みがありました。でも、例えば脱毛は安価な費用で誘い込んでいて、実際は医療機関も目ん玉飛び出すくらいの料金を取っているエステもあるようです。薄毛を改善すると称するある非医療機関では、発毛を促すと称していろんな機械を使用してマッサージのようなことを行なってさらには自宅でも補助的に

◎薄毛を改善するためのサプリとか機器を買わされて、最終的には150万円以上支払った方が男性複数人から当院へ相談がありました

なんで当院に相談があったかというと女性向けの薄毛対策治療はそれなりに実績があったからのようです。

当院の発毛治療

プロペシアとかの処方自体も積極的じゃなかった当院なんですけど、女性向けの治療薬は日本ではありませんから女性向けのアピールはそれなりにしていました。

男性向けの民間の薄毛・発毛をバンバン広告している所の費用があまりにも高額であることを知り、これからは男性の薄毛・発毛治療を積極的に発信していくべきだと考え出したのです。

■当院の発毛・薄毛治療の費用って安いじゃん!!

当院で行なっている男性向けの発毛・薄毛治療の費用は324000円!!(費用について)

これを5回、つまりこの治療を5回2年半繰り返しても、発毛・育毛・薄毛対策を行なっている数十年間に及ぶ発毛システムを売りにしている非医療機関より安いじゃん!!

■発毛・育毛・薄毛治療の男性モニター大募集中です

厳密なデータを提示しても一般の方に対するアピールは残念ながら弱いようです。医薬品や疫学のような統計学的手法を用いたデータを十分に理解するためには、一定以上の知識が必要です。

美容系の医学論文は科学的な手法を用いていても、基礎医学を研究している医療系の研究者には鼻であしらわれることが多いのも事実です。

◎美容医療の治療効果が理論的に正しく証明されても、あくまで効果は見た目が重視されます

当院としては発毛・育毛・薄毛治療の効果を女性を例としてサイトの掲載しています。でも、これもあくまで効果があったと自覚された、あるいは見た目で効果があったと当方が判定したものになっています(※印 お客様の個人的感想ですレベル)。これじゃあ、リー⚫️2◯とかとあまり差別化できないことになります。

そこで

◎薄毛に悩まされている男性に限ってモニターさんのご協力をお願いします

治療過程や治療効果を画像でサイトで使用することをお許し願いことを条件として(顔出しはいたしません)、正規料金324000円のところモニター料金216000円でお願いします<(_ _)>(トーカ堂の北社長状態)。

治療は多血小板血漿を用いた再生医療(頭髪)、これPRP治療と呼ばれていて当然厚生労働省に届出済みと発毛治療薬6ヶ月分をプラスします!!<(_ _)> 奈美悦子さんと八波一起さんのレスポンス、さらにオバ様中心の効果音(拍手、歓声、笑い)が欲しいところですが、予算の都合上というか、広告にはお金をかけないとの信念で当院は運営されているのが残念。

モニターにご協力いただける方は「メールでのご相談」をご利用いただいて「院長ブログ読んだよ」と書き添えてくださいませ。ご協力お願いいたします(背景に拍手、歓声の効果音をイメージしながら 笑)。

風邪をひきやすい人の特徴・・・これ典型的なオッサンじゃん!!??


■やっぱり規則正しい生活がかぜを引かない一番のコツ?

病気にならないためには子供の時から言われてきたように、早寝早起きをして朝昼夜としっかり食事をした方がいいのでしょうか?

◎かぜをひきやすい人は睡眠時間が短い

傾向があり

◎運動不足の人もかぜをひきやすい

さらに

◎食事をしっかり食べていない人はかぜをひきやすい

なんて感じの傾向があることがわかりました。ちなみにやや痩せ型の人の方がかぜをひきにくいとの結果も。

今シーズンはインフルエンザが猛威を振るいました。かぜのほとんどの原因はウイルス感染であり、感染すると症状が重症化しやすいのがインフルエンザとざっくり考えて間違いありません。まだまだ暖かくなるのは先の日でしょうから、どのようにすればかぜをひきにくくなるのか、逆に言えばどのような人がかぜをひきやすいのかを考えて見ます。

http://www.healthworry.com/letss-kick-off-the-cold-flu-virsus/より 年末年始、久々の長引くかぜをひいてしまった私、まさにこのイラスト状態でした。

■シンデレラ体重だとかぜをひきやすいぞ!!

先日からネット上でシンデレラ体重というヘンテコなワードが飛び交っていました。そのシンデレラ体重は「(身長m)×(身長m) ×20×0.9」の式に当てはめて計算して算出するらしいのですけど・・・

◎シンデレラってどう見ても普通のBMIを18に合わせるために逆算しただけじゃん!!

と医師免許を持ったオッサンは思ってしまうのです。BMIはBody Mass Indexの略で「体重kg ÷ (身長m)÷ (身長m)」の式を使って計算しますよね。このBMIが18.5~25未満だと普通、それ以下だと痩せ、それ以上だと肥満って日本肥満学会は定めています。

シンデレラ体重は若い女性向けに拡散されている、モデルのようなアイドルのような体系を目指すものでBMI=18を目指しているものです、これじゃガリガリ。このヘンテコな

◎シンデレラ体重の計算式、なぜわざわざ20×0.9なんて数字出てくるんだ?

単純に18にすればいいじゃん、と医師免許を持ったオッサン以外も思われたはずです。まあ、もっともらしい計算式にして算数に弱いいたいけな人々を混乱させるためなんでしょうかねぇ。話はめちゃくちゃ飛びましたが

◎BMIが23.0~24.9だとかぜをひきにくい

との結果に今回行われた、かぜをひきやすい人の日常生活習慣ではなっています。シンデレラ体重を目標としているそそっかしい方は十分にご注意くださいませ(病気とか体質でBMI18以下の方も感染症にはご注意くださいね)。

遅くなりましたが、今回のどんな人がかぜをひきやすいか?の研究は神奈川県立保健福祉大学大学院保健福祉学研究科の柴田みちさんと中島啓さんによって今年の第52回日本成人病(生活習慣病)学会で発表されました。詳しくは2018年02月05日のMedicalTribuneをご覧ください(これ会員登録しないと見られないんだっけ?)。

■かぜをひきやすい人の傾向を調べた大掛かりな研究だけど、この研究方法はどうなんだろう?

今回使わせていただいた研究は40歳から79歳の健康な埼玉県の39524人を対象に行われたものです。調査した項目はBMIの他に白血球数・肝機能・コレステロール値・睡眠時間・運動習慣・食事の習慣など多項目に渡っています。

結果的に
1:かぜをひきやすい人はは血球数が高かった

2:かぜをひきやすい人は肝機能の指標の一つ血清ALTが高かった

3:かぜをひきやすい人はコレステロールの中で善玉と言われているHDLコレステロールが低かった

4:かぜをひきやすい人は睡眠時間が短かった

5:かぜをひきやすい人はBMIが普通と考えられている23.0~24.9より高かった、あるいは低かった

6:かぜをひきやすい人はほとんど運動をしていなかった

7:かぜをひきにくい人は飲酒していなかった

8:バランスの良い食事をしている人はかぜをひきにくい

など傾向がわかったのです。

◎しかし「かぜをひきやすい」は自己申告制で判定しています

えっ〜自己申告制って「私って体が敏感だからかぜひきすい人じゃな〜い」という方もいたでしょうし「俺は生まれてからかぜひとつひいたことないんだぞ」的な人も4万人以上を対象にした調査なんで混じり込んでいた可能性は否定できません。

■こんな人はかぜをひきやすい、ってことね。オッサン注意!!

今回使わせてもらった研究はまだ紙ベースの論文になっていない模様なんで詳細な元データはわかりません(2018年3月1日の時点)。かぜをひきやすい人の1から8に検討を加えてみると

1の白血球増加は喫煙者に見られる傾向です。

2の肝機能の異常は飲酒あるいは肥満等が原因の可能性があります。

3の善玉コレステロールが低い人も喫煙習慣あるいは健康的じゃない生活習慣を送っている可能性があります。

4の睡眠時間不足。多忙な仕事が忙しい、そのくせだらだらと飲酒したりネットを見まくっている、あるいは遠距離通勤で睡眠時間が不足している可能性が考えられます。

5のBMIはシンデレラ体重だとかぜをひきやすいし、メタボ傾向にある場合もかぜをひきやすいことを示しています。

6の運動不足問題、睡眠時間が短く深酒で二日酔いだとそりゃ運動不足にもなります

7の運動不足問題は・・・これ私のことじゃん

8の不規則かつ偏った食事・・・これも私のことじゃん、もちろんダイエットに励んでいる「なんとかダイエット」と取り入れている人もこれに当てはまります。

以上からわかったことは・・・

◎オッサンはかぜをひきやすい、と強引な結果を私は提案します

でも、今回の研究のかぜをひきやすい、ひきにくい判定は自己申告なんで「俺は今までかぜひとつひいたことがないぞ!!」と申告したオッサンが混入していたとすると、私の強引な結論も揺らいでしまいますね。

不摂生な生活を送っているオッサン、そして今回の研究をもとに強引な結論を導き出す私(もちろんオッサン)、かぜをひかないようにするにはおばあちゃんの教えにしたがって、規則正しい生活、三度三度の食事と偏食を避け、そしてメタボじゃないし痩せすぎない体型を維持して飲酒は控えめにしつつ、運動を生活の一部に取り入れる必要があるようです。

ヨーグルトの乳酸菌が原因で死ぬ寸前の敗血症に!!今後ヨーグルトは十分に加熱して食べよう??


■善玉菌がいっぱいのヨーグルトで敗血症!!

お腹の調子を整える乳酸菌、花粉症にも効果のあると宣伝される乳酸菌いっぱいのヨーグルト。発酵食は確かに健康面でプラスの効果があるかもしれませんけど、とにかくなんでもかんでも発酵させりゃあ体に良いと信じちゃっている自然派志向さんは十分に注意が必要なんです。かなり特殊な例かもしれませんが

◎実は市販のヨーグルトが原因で乳酸菌敗血症になった患者さんがいます

Septicemia from Lactobacillus rhamnosus GG, from a Probiotic Enriched Yogurt, in a Patient with Autologous Stem Cell Transplantation」とのタイトルで症例報告されています。これ海外ではなくて日本でも話、ちなみにこの症例報告を書いた済生会横浜市南部病院血液内科の藤田浩之医師は私の後輩だよ。

■ヨーグルトを食べてなんで敗血症になったか?

この論文、日本語にしないとわかりにくいので、簡単に解説させていただきますね。急性骨髄球性白血病の治療のために自己幹細胞移植を受けた患者さんが下痢に悩まされました。市販のヨーグルトを食べて下痢を治そうとしたところ・・・なんと一週間後に1週間後、敗血症性ショックになってしまいました。治療チームは血液培養を行なって原因菌を市販のヨーグルトに含まれた乳酸菌であると特定(これPCR法を使用しているので、間違いはないです)。さらに問題が発生、この乳酸菌は抗生物質が効果を発揮できない多剤耐性菌だったのです。

藤田浩之君(後輩なんでいきなり君付けかい)の話によると懸命の治療によって患者さんは現在無事回復したとのことです。

お腹の調子が悪いからと言って安易にヨーグルトをバクバク食すると敗血症になってしまうこともあるんです。

ヨーグルトは総務省統計局のデータだと、こんな感じの急カーブでガンガン売れています。

■ヨーグルトは温めて食べるのがダイエットには効果的?

ホットヨーグルトと称してヨーグルトを温めてから食べるとダイエットに効果ある、なんて医学的根拠に乏しい健康関連情報がネット上で出回っています。そのダイエット効果の理由としてヨーグルトの有効成分が吸収されやすくなる、なんてことが書かれています。

◎でもさー、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が体内に吸収されたら、もろ敗血症になっちゃうんじゃないの?

とにかく素人ライターが健康や医療に関する記事を書くと結局こうなっちゃうんです。ヨーグルトが原因となる敗血症を予防するためには

◎ヨーグルトは十分に加熱処理してから食べましょう!!??

ってことになることは自明の理。でもこれじゃあ、せっかくお腹の調子を整えてくれる乳酸菌も全滅だよ〜!!非常に稀なことではあるんですけど、市販のヨーグルトが原因で敗血症になる可能性があることは、頭の隅に残しておいても損はないと思います。だからと言って市販のヨーグルトは危険と思って

◎丁寧な生活を送るためにヨーグルトを手づくりしちゃうとそりゃまた食中毒になってしまう可能性もありますからそれはそれっで危険ですね

そういえばホットヨーグルトのダイエットの効果としては便秘を解消できます、と書かれていました、それ発酵じゃなくて腐敗しての下痢なんじゃないの?

■発酵と腐敗の違い

今回引用させていただいた症例報告は自己幹細胞移植を受けた患者さんであり、腸のバリア機能が十分に働いていなかったことが敗血症を招いたと思われます。一般的に発酵食品が健康に良いとされる大きな理由は腸内で高栄養で吸収されやすい代謝物が作られることであり、乳酸菌などの菌が直接血流に乗って全身を駆け巡るためではありません。そんな健康面より味噌とかぬか漬けとチーズとかヨーグルトとかが好まれるのはその香りと美味しさなんだと思います(もちろん好き嫌いはありますけどね)。

今まで私のブログを読んでくれていた人は発酵と腐敗の違いはご承知だと思います。

やっちまった消費者庁、酵素ジュースの腐敗に気づかないとは・・・ニセ医学推進しちゃダメだよ!!

人間にとって不利益をもたらすのが腐敗、有用だと思われるものが発酵なんです。実はどちらも同じことなんですけどね〜。あとよく間違える人がいるのが酵素と酵母、これ英語にすれば全く別物とすぐにわかるのに、いわゆるトンデモさん方面でニセ医学健康法を唱える人は混同しています。

「酵素と酵母の違い」誰でもわかるように解説しちゃうよ!!

丁寧な生活関連セミナーとか講習会に行くと発酵食品や酵素を売りつけられることが多いとの報告を頂いています。

◎酵素の話をセミナーの講師がしだしたらこんな質問をしてください

「先生、酵素って生きているんですか?」先生が「そうです、酵素は生きていて長生きの決め手なんて言われています」と言ったら速攻で退席して下さいね、。そのあとのフォローは私にお任せ下さい。

◎発酵食品関連のセミナーや教室ではこんな質問をして下さい

「先生、発酵させる菌に話しかけると美味しくなるんですか?」。先生が「そうなんです、発酵している菌にありがとう、と感謝の言葉をかけるようにして下さい」と言ったら速攻で席を蹴りたてて退席して下さい。後始末は私がします、だってそれじゃまるで「水からの伝言」という疑似科学が元ネタですから、その先生は波動系さんのワナにばっくりはまり込んでいるのです。

■美味しいからヨーグルトを食べる、栄養もあるし、って考え方をするべきです

体に良いと言われている食べ物ばかりを食する、これじゃまるで片岡鶴太郎さんになってしまいます。片岡さんがヨーグルトを召し上がるかは不明。私が大好きなヨーグルトはこれ。

別に低糖である必要なのですけど、絵が可愛いから見つけるたびに購入しています。もちろん敗血症の原因となった市販のヨーグルトではありませんよ!!

そういえばぬか漬けも凝った時期あったなあ。

今はキッチンのシンクの下の戸棚に無かったことにするためにか奥深ーくに鎮座しているはずです。発酵食品(ぬか漬け)を作っているときは毎日のぬか床の攪拌時には波動さんの教えにしたがって「美味しくなーれ、ありがとう」と声がけしたんだけど、ツボを開ける勇気は無いです。

ニセ医学を振りまく「脳みそ発酵オバサン」、各地に出没中!!


■丁寧な生活をこじらせた方面の方々、なぜかニセ医学に走るようです

お恥ずかしい話なのですが、オーガニックとか自然派をこじらせた方々に違和感を感じていた私ですが、たった一言の「丁寧な生活」でイメージが掴めました。この「丁寧な生活」って言葉は数年以上前から使用されていたようなんですけど、サブカルの優「月刊サイゾー」の2018年3号で初めて知りました(SNSつながりの方に教えてもらったんだけど)。この月刊サイゾーってあのトンデモ医学記事満載のビジネスジャーナルと同じ会社が発行しているのには驚きますけどね(私、サイゾー系の某メディアは喜んで取材協力しております)。

サイゾーの記事で「金と「時間」が追いつかない!『丁寧な暮らし』雑誌の実と虚」と題する記事にショックを受けました。

丁寧な生活をこじらせて極端な自然派になってしまった方の多くはなぜか発酵食品をありがたがり(もちろん手作り)、なぜかニセ医学方面にシフトしちゃうのです。

これは私が一時期凝っていたぬか漬け用のぬか味噌です、いい感じに発酵しているようです(イメージ画像w)

例えばこの方「予防接種を打つか打たないか」と題してこんなこと述べています(https://simple-brew-life.com/blog/)。

日本の法律には、ワクチンの強制接種は存在しません。なので、打たないという選択をしても、それは法律を遵守した行為なのです。打ちたくなかったら打たなくてもいいのです。

と強制接種という強烈な圧迫感のある言葉を使って、さらに

では、どうやって予防接種を拒否すればいいのか?ワクチンを打つときに署名する「同意書」に署名すれば良いのです。署名すると言っても、署名する欄を間違えてはいけません。同意書というのは、重篤な副作用を十分に理解した上での署名ですので、同意書に書かれた内容をしっかり読んで、最後の「同意しない」の欄にマルをつけて署名すればいいんです。

と定期接種を忌避する方法を伝授しております。

よそ様の子供さんが重篤な感染症に罹ったらどのように対応するのか、非常に危険な発言だと考えます。

なんで発酵・調味料・料理教室を主宰しているオバさんがこのような現代の標準医学に挑戦するようなことを拡散しようと目論んでいるのでしょうか?

■菌と語り合う発酵おばさん、これかなりヤバイ方面に向かわれています

オリンピックのスケート関連選手が「氷と語り合う」的な発言をしてましたが、これは氷の状態を詳しく知るということをうまく表現したものであることは明らかです。でもこの発酵おばさんは

菌は怒ってる人の前では、発酵しません。楽しい、笑顔が大好きなんです。今からでも、話しかけてあげてね。

とご自分のお話会で科学的にありえないことを主張しておりま(https://goo.gl/PVnvLZ)。そういえばこの件については先日ブログにしました。

医師諸君、今後は怒りながら抗生物質を処方しよう!!菌は怒っている人の前じゃ発酵しないらしいから

さらに丁寧な生活の一環としてでしょうか、太古のおまじないのようなかなりスピの入ったことを行なって販売しています。

作るときも、最終封筒に入れる前にも気を使っております。ホワイトセージで、浄化し美しい氣を閉じ込めます。

この方が作られて販売している「オルゴナイト」は自然界のエネルギーを効率よく吸収しながら放出するという、明らかなトンデモグッヅであり、有害な電磁波もカットしてくれるし、もちろん当然放射線(彼女、彼らは放射能って書きますけど)から人体に対する悪い影響を取り除いてくれるそーです。

この順調に発酵している(発酵は有用だから、腐敗との意見もありますがブログなんで内容証明が通知書で届く可能性があるので却下)オバサン、ヒーラーでもあるんですよ!!

■ヒーラーが病気を治療しちゃ医師法違反なんじゃないの?

ヒーラー(healer)って、治療者という意味で「エネルギー療法、手当て療法、霊能力による治療を行う者を指すことが多い」とウィキには書かれています。直接他人さまの身体に触れて病気を治すような行為を行うと速攻で医師法違反です。

そこで編み出されたのが、遠隔セラピーとか手をかざす治療方法。現在更新されていませんけど、サロンを経営していたことがFacebookから知ることができます。このヒーラーさんは遠隔リーディングなるものの使い手であるようで「オラクルカードとチャネリングを使った遠隔セッションです」らしいです(ぜーんぜん、意味わかんないよ)。これ占いとかであれば許される行為でしょうし、モシモシ相談レベルでも医師法違反にはならないでしょう、でもヒーラーって普通は治療を行う人を意味しますんで・・・以下自粛。

菌に話しかけつつ、洋服やヒーリンググッヅを販売するやり手のこの発酵こじらせた方面の方、元々はハンドメイド商品を売れる方法を伝授する本をお書きになって(手作りはとにかく丁寧な生活の基本)、それなりに

ファンをゲットした後、手作り商品をうまく販売する方法まで教えてくれるアフターフォロー完備のシステムとなっております。

さらにさらに「スマホでキレイに撮って、販売記事をもっと素敵に書く講座」(goo.gl/7qUeDZ)なども積極的に行なっています。この流れに乗ってしまった方はこの方の影響から離脱することは難しい状況になっているのではないでしょうか?

因みにこの発酵オバサンのセミナーってアメブロでブログを毎日書いて読者登録1000人目指せ、Facebookで友達2000人作れ、ランチ会・お茶会への勧誘に終始するとの情報をいただいております。

ブログ内でスピチュアルは宗教ではない、スピチュアルの主役は自分です!!って言っていますけど、どう見ても宗教の教祖を目指しているように感じるのは自分だけでしょうか?

■岐阜市で発酵・調味料・料理教室を行なっている人、どっかで見たような・・・うわあ、やっぱり

以前セミナービジネスにどっぷりハマって自然派を拗らせた方に関して「発見!!カジュアル遭難主婦はミスドを敵視する波動系信者さんだあ!!」とのブログを書きました。この方、ある意味でセミナービジネスの被害者でもあったのですが、多方面で炎上してツイッターのアカウントは閉鎖したようです。

ネットワークビジネスにも強い関心があったようですが、今回のブログで最初にご紹介した発酵・調味料・料理教室を主宰している方、同一人物のような気がします(間違っていたらスイマセン)。炎上した時に目指していた料理教室も無事開講できて嬉しい限りです(棒)。この発酵・調味料・料理教室の方も順調に脳みそを熟成して最終的にはヒーラー発酵オバサンと同じ道を目指していると予想しておきます。

「喫煙後45分間も大学構内に立入禁止」が強く支持されるべき理由。


■隣の人が宝くじに当たったら、自分も宝くじに当たる・・・これが受動喫煙問題

よく言われるのは喫煙によってみんながみんな肺がんになるわけじゃないじゃん、自分の父親はヘビースモーカーだったけど肺がんにならなかったよ的な論法。でも、これは完璧間違い。疫学とか医療統計学を持ち出すと、そんな難しいことわかんない、って人はこれで納得するかな?

◎飲食店で隣に座ったオッサンが宝くじに当たった、だから自分も宝くじが当たるかあ?

・・・これは全くあり得ないことは十分納得していただけると思います。でもタバコの場合

◎飲食店で喫煙オッサンが隣に座った、自分も肺がんのリスクが上昇する

これが受動喫煙問題。受動喫煙で科学的手法によってわかっていることは

◎受動喫煙によって肺がんのリスクが1.3倍になる

ということ。喫煙オッサンが隣でタバコを吸うと、宝くじは当たらないけど肺がんのリスクが高まる、ということになります。じゃあ、1日一本くらのタバコは許してよ、と思っても脳血管障害のリスクは1日20本吸う人のたった半分にしかなりません(「Low cigarette consumption and risk of coronary heart disease and stroke: meta-analysis of 141 cohort studies in 55 study reports」)。だからこそ

「喫煙後45分間」も大学構内に立入禁止 北陸先端大が全面禁煙に踏み切った理由

といった対応をする施設が出てくるのです。ということは

がん基本計画 受動喫煙 数値目標を断念

つまり受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案は全くの骨抜きになってしまっています。

■実はタバコと無縁の人にとって能動喫煙はもとより受動喫煙もあまり関心がない?

周囲にタバコを吸う人がいない人が一番よくいうタバコ問題は「飲食店にいって喫煙席があると臭い」だと思います。

◎タバコの臭いを感じるということはその物質を吸入しているから、それが受動喫煙

ってことなんですけど、臭いだけじゃなくても刻々と健康被害を受けていることにもなります。受動喫煙に関して肺がんのリスクが1.3倍になるとのがん研究センターの結果についてがん研究センターは

「日本人のためのがん予防法」で受動喫煙防止を明確な目標として提示

と強く主張しています。これに対してJTが反論したところ

受動喫煙と肺がんに関するJTコメントへの見解

とがん研究センターのがん対策情報センターの若尾文彦医師(どうでもいいことだけど、私の同級生)がガチで怒っています(https://goo.gl/UZ9KPy)。

しかし、この日本たばこ産業VSがん研究センターの論争を知っている人は喫煙問題特に受動喫煙問題に関心のない人にとってあまり知られていないのではないでしょうか?

■喫煙後45分は他人様の健康に危害を加えている可能性について

国会で受動喫煙対策を強化する健康増進法改正案が提出されるのですけど、これが完璧に骨抜き。本来ならば受動喫煙を0にしなければならないのに、受動喫煙被害防止に関しての数値目標が定められていません。

がん基本計画 受動喫煙 数値目標を断念 毎日新聞2018年2月20日

男性に比べて喫煙率が低い女性、でも家族やパートナーあるいは職場で受動喫煙の被害を受ける可能性が高いのは子供であり女性でもあるんです(もちろん逆もあるけどね)。ということはネット上では非喫煙者による受動喫煙は常に激しく問題提起されているんですけど、なぜか被害を受ける可能性のある人はあまり関心がないような気がしないでもありません。多分、お昼や夕方の情報番組で受動喫煙問題が取り上げられることが少ないからかなあ、なんて感じております。

全面禁煙だけでなく喫煙後45分間構内立ち入り禁止に踏み切った北陸先端大の記事中に

「今年の3月に専門家を呼んで講演会をした際に、『喫煙後、45分間は肺から有害物質を吐出している』との説明があった。そのため、受動喫煙防止措置として、喫煙後45分間は本学の敷地内及びJAIST Shuttle(シャトルバス)車内への立ち入りを禁止している」と担当者

と書かれていて、これを支持する医学論文を探したのですが、今の所発見できません(じゃあ、エビデンスねーじゃん、っと反撃されるかもですけど)。

■たばこを吸ったことは10日経過してもわかっちゃんだけどね

タバコを吸うと一酸化炭素をはじめとしてポロニウムなどの有害物質4000種類が体内に入り込むことはご存知だと思います。さらに有害物質はたばこを吸った後も呼気中に含まれていて、例えば一酸化炭素に至っては最低8時間も息に含まれています(予想より大きい受動喫煙の害)。となると喫煙後45分間構内立ち入り禁止であっても受動喫煙被害に会う可能性も出てきちゃいますね。

生命保険に加入するときに非喫煙者だと「非喫煙者料率」というのが適用されて掛け金が安くなります。喫煙者が自分はタバコは吸いません、と自己申告しても「コチニン検査」という検査を受けなければなりません(ニコチンじゃなくて、コチニンだよ)。このコチニンはニコチンが体内に入り込むことによって作られる化学物質で、保険料を安くしようと一時的に禁煙しても10日間程度は検出されてしまいます。さらに一時的に禁煙するために、ニコチンパッチやガムで代用してもコチニンは検出されるんです。このコチニンは受動喫煙によっても確実に検出できますので(BMJ 2009;338:b462)、周囲に喫煙者がいると本人は喫煙しなくても生命保険の掛け金が高くなってしまう可能性も出てくるんですね。

つまり受動喫煙は周囲の健康を損なうリスクを高めて、金銭的な不利益ももたらしてしまう可能性も大。全面禁煙だけじゃなくて、喫煙後45分間構内立ち入り禁止は強く支持されることなのです・・・でも、多分奥様番組や情報番組では取り上げないだろうなあ、残念です。

医師諸君、今後は怒りながら抗生物質を処方しよう!!菌は怒っている人の前じゃ発酵しないらしいから(爆)


■耐性菌を生み出さないたのコツは怒りながら抗生物質を処方するべし

先日SNSを見ていて吹き出しちゃいました!!「大人かわいいモテ服作家」と称する方のビジネス用と思われるアメブロでこんなことが書かれています。

菌は怒ってる人の前では、発酵しません。楽しい、笑顔が大好きなんです。

「自己実現引き寄せの自己中時代はもう終わったよ〜お話会」
https://ameblo.jp/kisaragi--luna/entry-12352928692.htmlより(kisaragiとluna の間に-が連続して二つなんですが、うまく画像にでないので短縮  goo.gl/ufvawC でURL表示とさせていただきます)。

◎ええっ!!菌は怒っている人の前じゃ発酵しないの?

これが科学的事実であるのならば、耐性菌を生み出さないために、より効果的に抗生物質を使用するために

◎医師の諸君、これから抗生物質は怒りながら処方するようにしましょう

ってことになりますね。もちろん、薬を飲む患者さんも怒りながらね。抗生物質の不適切な使用による耐性菌の出現を懸念する厚生労働省はこんな考え方を取り入れるようです(朝日新聞デジタル2018年2月17日)。

風邪に抗生物質、使わない病院に報酬 耐性菌の抑止策

この方のブログやサイトを読んだ理科や化学や生物を教えている教育者は強い敗北感を味わうことでしょう。さらに読み進めると、いろんなトンデモ医学やトンデモ科学の影響を受けていると思われる「大人かわいいモテ服作家」さん、それなりの信者さんを集めていることに驚愕しています。

女性がおしゃれをしたい気持ちはいくつになっても当然だと考えますけど・・・かわいいモテ服って表現はイタイです。

■発酵と腐敗の違いって、そもそも何よ?

発酵食品ってなんとな~くからだに良さそうなイメージがありますし、それなりに良い働きもしています。腐敗はものが腐っていて、食べちゃうとからだに悪いと普通は考えますよね。

◎でも発酵と腐敗は科学的現象としては同じこと

食べてみて病気になれば「腐敗した食品」、食べてみてもからだに害がなければ「発酵食品」ってことなんです。そう言えば以前こんなこともありました。

やっちまった消費者庁、酵素ジュースの腐敗に気づかないとは・・・ニセ医学推進しちゃダメだよ!!

この「大人かわいいモテ服作家」さんは菌は怒ってる人の前では、発酵しない説を取り入れて菌に優しく話しながら発酵食品に話しかけている模様。おばあちゃんが「美味しくなーれ」と言いながら糠床を混ぜている風景は微笑ましいものですが、このオバサマ方が夜な夜な集まって「菌さん、美味しく発酵してね」なんてニコニコ話しかけていたら、中世のヨーロッパだったら魔女だと思われちゃう可能性がありますね。

■怒りながら作った味噌は真っ黒?

この方が主宰する集まりには類は友を呼ぶ的な方々が多いようで

今日も、味噌を作った方が、怒りながら作ったそうで、発酵しないで、表面が黒くなってきたそうです。

って不思議な現象がおこっています。普通このようなことが味噌作り中に発生したら「塩分が足りなかった」とか「余計な菌や酵母が入り込んだ」って考えるのですけど、この一連の流れに乗ってしまうと「ああ~、私があの時怒りながら味噌を作ったんで表面が真っ黒になったのね」と科学的思考全面停止状態になるようですね。

「大人かわいいモテ服作家」さんのブログや管理しているサイトを拝見すると例の「引き寄せの法則」やトンデモ認定というかニセ科学認定されている「EM菌」が登場してきます。このような危なっかしい考えを拡めるセミナーや教室が密かに蔓延っている現代の日本はかなり闇があるのかねえ??

■夜泣きの原因は腸内の悪玉菌?

「大人かわいいモテ服作家」さん、いろんなところからヘンテコな話を仕入れてきては、セミナーたかお教室だかお集まりで皆様にご披露しています。こんなことも書いていますね。

腸内環境が良くなかったら、赤ちゃんは夜泣きするそうです。穏やかな人は、腸内細菌の善玉菌が多いんだと思います。

この話は根も葉もない噂では無く「Lactobacillus reuteri (American Type Culture Collection Strain 55730) versus simethicone in the treatment of infantile colic: a prospective randomized study」(Pediatrics. 2007 Jan;119(1))という医学論文の結果が伝言ゲームのように伝わったと考えられます。10年ほど前に書かれた論文なんで信頼度が低い、ってことにはなりません。でもこの論文は「腸内環境が良くなかったら、赤ちゃんは夜泣きする」とは書かれていません。

論文のタイトルにもなっている「infantile colic」はいわゆる「ギャン泣き」。これは夜泣きに限らず日中も起こり得る現象なんだけどなあ。夜泣きの原因って明らかな病気がない限り普通は原因不明と考えるのが医学的に一般的解釈な。ひょっとしてこの「大人かわいいモテ服作家」さん、お約束の次なるターゲットを子育て中のママに狙い定めたのだろうかと、かな~り不安になってきました。

週刊朝日の医学記事は一線を越えてしまったようで・・・高濃度ビタミンC点滴療法でがん治療??!!


■現役医師50人が実践する健康法がおかしすぎる!!

先日、アエラドットでトンデモナイ医学健康記事を見つけてしまったことはお伝えしました。

やっちゃった、アエラ。「絶対に電子レンジを使わない」食の専門家はトンデモさんだよ!!!

アエラドットは週刊朝日の記事を転載しているので本来ならば週刊朝日を購入して、つまり一次ソースを確認してからブログネタにするべきでした。しかし、週刊朝日って滅多にコンビニでゲットできないので(私の生活圏では)その作業を怠っていました。前掲のトンデモ医学健康記事を書かれた記者さんがほかにもヘンテコな医学関連記事を書いていないかとチェックしていたら

「貯金」より「貯筋」! 現役医師50人が実践する100歳越え健康法(https://dot.asahi.com/wa/2018011800073.html?page=1)との医学関連記事を発見しました。2018年1月26日号の週刊朝日に掲載されたようなんで、現物は図書館にいくしかない・・・そっか、電子書籍って手があった!!BookLive!でゲットしました。それがこれ。

偉い大先輩医師が実践している「※個人の感想です」的な健康法についてとやかく言うつもりはありません。しかし

◎高濃度ビタミンC点滴療法、これは誤解を招くというか少しでも医学について勉強したのか、書いた記者さんは?

その記事はこれ

美容や疲労回復など、アンチエイジング作用に期待できる「高濃度ビタミンC点滴」だが、この点滴とがん治療との併用で治療効果を高めることを訴えるのは、SPICクリニックの柳澤厚生名誉院長。定期的にこの点滴を受け、「飲むビタミンC点滴」と言われるサプリメント「リポカプセルビタミンC」も多く摂取するように心がける徹底ぶりだ。

(週刊朝日2018年1月26日号 これ前掲のアエラドットでも見ることできます)。

この発言をしている医師は高濃度ビタミンC点滴療法に特化したクリニックにお勤めで、高濃度ビタミンC点滴療法関連の書籍も書かれています。

以前も高濃度ビタミンC点滴の怪しさを簡単に説明しておりますので、お時間がありましたらご覧くださいませ。

関連ブログ 高濃度ビタミンC点滴療法で「がん治療」??・・・高城 剛さん、これこそニセ医学ですよ!!

■高濃度ビタミンC点滴でがん治療はエビデンスあるの?

高濃度ビタミンCってなんだかサプリとかでビタミンCを摂取するよりは効果がありそうな気がしないでもない、って捉える人も多いと思います。ところで

◎高濃度ビタミンC点滴によってがん治療の治療効果を高めるとのエビデンスってあるのでしょうか?

記事では「併用で治療効果を高める」と標準治療と併用することで効果があるような書き方をしていますけど

◎がんに対して標準治療を行っている医師で高濃度ビタミンC点滴療法を推奨している人なんているの?

高濃度ビタミンC点滴はノーベル賞をダブル受賞したライナス・ポーリングさんが嵌りこんでしまったトンデモ医学が話の発端です。ノーベル賞を受賞した権威ある博士の提唱する医学論に対して、そんじょそこらの医師が反論するのは難易度高いです。さらに高濃度ビタミンC点滴療法の理論背景は分子矯正医学とか分子矯正栄養学とかオーソモレキュラーもっともらしいネーミングがついていて惑わされてしまいます。

関連ブログ トンデモさんからのDM、オーソモレキュラー療法セミナーのお誘い。

分子矯正医学・分子矯正栄養学・オーソモレキュラー、これは標準医学からすればトンデモ系ニセ医学と認識されています。確かにビタミンCが細胞レベルでがん細胞に対して影響があることは確認されています。しかし、人間のがんに対して高濃度ビタミンC点滴療法が治療効果を発揮したことを裏付ける論文ベースのエビデンスを提示したまっとうな医学論文はありません(学会、医学専門誌と呼ばれるものは多数あり、かなりヘンテコな論文が混じりこむことがあります、学問の自由ってのがあるので)。細胞レベルで効果があったとしても、動物実験レベルで果たして効果があるのか?

◎ましてや試験管レベルで起きた現象がそのまま人体に効果発揮するワケないじゃん!!

高濃度ビタミンC点滴療法によってがん治療ができるという方々が伝家の宝刀として持ち出すのがこの論文「Pharmacologic doses of ascorbate act as a prooxidant and decrease growth of aggressive tumor xenografts in mice」(Proc Natl Acad Sci U S A. 2008 Aug 12;105(32))、これマウスを使った研究であり人間が対象じゃないからね!!

さらにこの記者さんは、サプリメント「リポカプセルビタミンC」をこの医師が服用していることを書かれています。これってまんまサプリの固有名詞というか商品名じゃないの!!??これでは週刊朝日は標準医療じゃないがん治療方法を推奨して、さらにサプリメントの広告までしてくれている、トンデモ方面医師にとって非常にありがたい媒体になってしまっています。

■トンデモ系ニセ医学の広告塔になりかねない週刊朝日、と思ったけど

週刊朝日がこんなヘンテコリンな記事を掲載して大丈夫か?一般の人は別会社とはいえ天下の朝日新聞系列の週刊誌の記事はかなり信頼度高いと感じちゃうのでは。でも、大丈夫そうで・・・いろいろな数字をグラフ化してわかりやすく説明してくれる不破雷蔵さんのこの記事を見て安心しました。

一般週刊誌の部数動向をさぐる

週刊朝日は私が偏愛する週刊大衆より売れていません(笑)、さらにアエラに至ってはこれまた私が偏愛する週刊SPAより売れてませんもんね、あー安心した。

ローヤルゼリーを91.5%の医師が推奨する!!??どこからその数字引っ張ってきたの?


■ローヤルゼリーの効果を91.5パーセントの医師が認めた?って本当かよ

健康食品業界もエビデンス的なものを要求される世の中になって、お困りの様子です。消費者庁が昨年「打消し表示に関する実態調査報告書」を公表したことにより、※のあとに小さな文字で「お客様個人の感想です」的な良く見かける広告はいかがなものかという風潮が出てきたためです。

健康食品業界としては数字を提示することにより、効果を客観的に示そうとした手法が使われだしました。例えばこれ。

http://www.3838.com/shopping/camp/rjkg_w1/prid=pad_ab_aaa_A19_CS1881&sc_cid=pad_ab_aaa_A19_CS1881 なんでこんなにURLが長いんだ?

「91.5%※の医師が推奨する健康素材とは?」との見出しです。実際は※は上記画像のようにかなり小さいフォントが使用されています。いちいち※以下にどんなことが書かれているのかに注意を払う人が少ないために、こりゃいかがなものか?と問題視したのが消費者庁ってことですね。

この広告の打消し表示の一つとして「日本先端医療医学会調べ(アンケート調査)n=47」と記載されています。一般の方は「おおっ、医学会が医師を対象にしてアンケート調査した結果なんだから、確かにローヤルゼリーを91.5%の医師が推奨するんだろうな」と感じるかもしれませんね。でもね~、これかなりヘンなんですよ!!

■日本先端医療医学会が行った医師を対象としたアンケート調査ってなんだ?

健康食品業界の広告でよく見かけるのが「学会で発表」「学会誌に掲載されました」。だから自分ちの健康食品の効果が証明されていますよ、とユーザーに認識させる手法です。

でも学会と名乗ることは誰でもできるんです。本当の学会(本当のという言葉が適切ではないかもしれませんけど)は日本学術会議という偉い団体が日本学術会議協力学術研究団体として認めたもので、医学の場合は日本医学会があり、その分科会として私たちが所属するいわゆる学会があります。

この日本先端医療医学会は現時点では日本医学会分科会に属していません。日本先端医療医学会は勉強会あるいは研究会レベルであり、少なくとも権威ある学会ではないと考えて差し支えありません(※あくまで個人の感想です 笑)。ある一定方向の思考回路や嗜好がある同好の士によって構成された学会が所属する医師に行った調査がこのローヤルゼリー会社が提示する「91.5%の医師が推奨する」とのフレーズになっているわけです。

■バイアスの掛かったもっともらしい数字に惑わされてはダメだよ!!

91.5%の医師が推奨すると称するローヤルゼリーの広告を詳細に見てみると

※2017年4月 日本先端医療医学会調べ(アンケート調査)n=47

に続き

※全国の医師96名を対象にインターネットリサーチ方式(調査期間2017年3月27日(月)~2017年4月3日(月))でアンケートを実施。その中から『「ローヤルゼリー」に興味がある』と回答した医師47名を対象に調査を行いま
した。

と書かれています。アンケート調査の対象人数が47人と小規模な調査(それもアンケート)で果たして統計学的に有効なデータであるか不安が残ります。それよりも調査の方法がインターネットによるアンケート調査ってこと、非常に気になります。まず、インターネットによるアンケート調査に応じた時点で、健康食品に興味をもっている医師であることが大いに予想されますので、バイアスがかかっていますね。さらに96名のうちローヤルゼリーに興味があると回答した医師47人の中で43人が「推奨する」と答えたことから「91.5%の医師が推奨」ってことになったようです。

◎これって立憲民主党内で、安部政権を91.5パーセントの議員が支持しなかった、と発表するのと同じです

※安部政権を例に出したのはあくまで例えです

■気になるローヤルゼリーの効果は?

法の規制あるいは自主規制によって何を言いたいのか良くわからないローヤルゼリーの広告です。要約すると、加齢によって気力も体力も低下するために栄養補給としてローヤルゼリーを飲んでね!!ってことになるようです。まあ、なんで私がこの長ったらしい広告の要約をしなければならないのか・・・健康食品は広告で効果・効能を記載することが出来ないからですね。

エビデンスレベルである程度認められているローヤルゼリーの効果は、血圧を下げる効果があるかもしれないです。例えば「ローヤルゼリー分解物の正常高値および軽症高血圧者に対する降圧作用の検討」では高血圧者87人にローヤルゼリーを服用してもらったところ、血圧が下がった人が22人いたことが書かれています。しかし「Effect of royal jelly ingestion for six months on healthy volunteers」(Nutr J. 2012 Sep 21;11:77)では血圧の変化は認められていません。

ローヤルゼリーが血圧に及ぼすメカニズムはある程度予想されていても、実際にどれだけの量を服用すれば良いかは不明ですし、どれだけの効果があるのかさえ現時点では不明です。副作用的な報告はアナフィラキシー等のアレルギーがあります。

ローヤルゼリーが病気を治すことについてのエビデンスはかなり弱いと考えて差し支えないと思います。しかしね~、とにかくバイアスの掛かったもっともらしい数字を掲げた広告はひとまず疑うことを日常生活に取り入れることを推奨します(※あくまで私個人の見解です)。

やっちゃった、アエラ。「絶対に電子レンジを使わない」食の専門家はトンデモさんだよ!!!


■こんなトンデモ案件を記事にしちゃうアエラ、大丈夫か?

アエラって媒体は朝日新聞系だよね?このデジタル版であるAERA dot.(アエラ ドット)で誰が見てもトンデモさんである食の専門家が取り上げられていました。この食の専門家である南清貴さん(別称フードプロデューサー)は複数回トンデモねたとしてブログに書いてきました。

今回のアエラの記事はこのフードプロデューサーである南清貴さんのさらにパワーアップしたお考えを嬉々として記事にしています。

「絶対に電子レンジを使わない」食の専門家が実践する調理法・・・こんな見出しのアエラの記事、大丈夫なんでしょうか?

南清貴さんの記事で理系であろうと文系であろうと高校レベルの常識というか中学レベルの常識で理解できるヘンテコな考えは

◎タンパク質が変性するから絶対に電子レンジを使用しない

に凝縮されています。今回のアエラの記事、さらに缶詰は酸と反応して重金属が溶け出して体に入るのでコーティングされたものを選択するとか、原材料がカタカナのものは避ける(これは他の方のご意見だけど)とか、味覚を壊す黄金トリオ(これまた別の方のご意見)とか、とにかく科学的医学的常識からかけ離れた医学健康関連情報満載なんです。

このトンデモ食関連記事は元は週刊朝日に掲載されたようですが、私の周囲のコンビニでは週刊朝日って売れ行きが良いためか、滅多にお見かけすることのない稀少本となっていますので、ネットで確認できる内容に限定して南清貴さんがどれだけヘンテコなトンデモ医学健康情報を述べているのか、ご紹介します。

南清貴さん関連ブログ

フードプロデューサーさま、ニセ医学系の健康に関する異説を唱えるなら、せめて1次ソースを調べてからにしてくださいませ

食品ジャーナリスト達は「コンビニおでん」いじめが旬のようです。でも根拠は間違いだらけだよ!!

専業主婦促進論かよ、幼稚園のお弁当ママの手作り推進派・・・それを煽る自称食の専門家

無責任にもほどがある!!「はしか、水ぼうそう、おたふく風邪はかかったほうがいい」とフードプロデューサー

他にも突飛なご意見を開陳されている食の専門家南清貴さんに関するブログを書いたかもしれませんけど、まあこのくらいにしておきます。

■熱を加えるとタンパク質が変性するのは明らかだけど、なんで電子レンジは絶対使用しないのか?

生卵を茹でると、白身と黄身が固まります、これは熱によってタンパク質が変性したからです。私たちがある種のレーザーを治療に使用する場合、皮膚を切ることや出血を止めることができるのもタンパク質が変性したからです。この熱によるタンパクの変性が人体に害を与えるとすると

◎人類は火を操ることによって、生き残るために大きな戦略ミスをしたってことなんでしょうかねえ・・・

いやいや、南清貴さんは電子レンジで加熱することの危険性を訴えているんだ的なご意見も出てくる可能性があります。

でもさ〜、どんな方法であろうとタンパク質が変性するのは、ある一定温度以上に温めらることよる化学反応なんだから、熱源はなんでもいいはず。なんで電子レンジだけを忌避するのか、多分電磁波過敏症を拗らせたお仲間たちの影響が強いのではないでしょうか?必要以上の電磁波過敏症方面の方に関して以前ブログを書きました。

電磁波による健康障害、でもIH調理器で健康は害しないだろうけどね!!

電磁波って電子レンジとかスマホが槍玉に挙げられることがトンデモ方面でトレンドです。でもさ〜、電車のモーターも電磁波を発生しているし、掃除機だって電磁波を生み出しているし、もちろん医療機器からも電磁波は出ています。調理器具によってゆで卵の人体に対する有害性が変化するわけはないし、相当な電界を発生する電磁波発生源じゃなきゃ人体に悪影響を及ぼすことはないし、食や健康面にトンデモ説を持ち出す方々は基礎的な物理・科学・医学知識に乏しいいとともに、量の概念も乏しいようです。

■ああっ、あの安部司さんもアエラに登場!!

アエラの絶対に電子レンジを使わない記事の文中に

一般にスーパーで売られている漬物の多くにアミノ酸や砂糖などが含まれている。酒かすやみりんかすだけを使って家庭で作ったほうが安心ではあります

と述べているトンデモ食の専門家のニューカマー食事療法士の辻野将之さんの続いて

前出の安部さんは食塩、化学調味料、たんぱく加水分解物を、味覚を壊す「黄金トリオ」と呼ぶ

との記載があります。この安部さんってひょっとしてあの安部さんなのか、と記事を読み直しても文中で見つけることができません。

やっと見つけました。2018.2.13のアエラドットに「即席めんは『ゆでた湯を捨てる』プロが指摘する『食べてはいけない』もの」(https://dot.asahi.com/wa/2018020900048.html)という見出しで、あの食品ジャーナリストと称する安部司さんのありがたいお話が掲載されていました。

この安部司さんもトンデモ方面ではかなりのビッグショットであり、私もいくつかブログねたにさせていただいております。これ南さんの記事と同じ日付でアップされているので、ひょっとしたら週刊朝日に同時掲載された可能性もありますね(先ほども述べたように週刊朝日は私の生活圏では稀少本なんで、実物は入手しておりません)。

日本の伝統食が安全と強調する「食品添加物の神様」安部司さま、欧米食も案外健康的ですよ!!

食品添加物の安部司さん、子育て中の母親にあらぬ不安を煽る南清貴さん、その両者を操っている可能性がある電磁波恐怖症の船瀬俊介さん(関係なかったらごめんなさい)、彼らの目指すところはなんなのだろう?

週刊朝日やアエラやアエラドットを発行しているのが朝日新聞の別会社だったとしても、クオリティーペーパーである朝日新聞の関連会社であることは間違いありません。アエラドットではまともな記事も多く見受けられます。例えば「『天然=安心』ではない 添加物を怖がりすぎな』」(https://dot.asahi.com/aera/2016071900098.html?page=1)とかです。

そういえば先日、朝日新聞の医療健康情報に特化した朝日アピタルもどう見ても読者を誤誘導する記事がありました。

大流行中のB型インフルエンザ関連記事、朝日新聞に電凸しました!!その結果は・・・。

政治関連記事は様々な意見があっても許されるかもしれません。でもさ〜、間違った物理や化学の知識を元にした健康医学関連記事を掲載するのはビジネスジャーナルに任せた方がよろしいのではないでしょうか?

2018年2月17日11:02追記

週刊朝日・・・やはりやらかしています。
週刊朝日の医学記事は一線を越えてしまったようで・・・高濃度ビタミンC点滴療法でがん治療??!!

大流行中のB型インフルエンザ関連記事、朝日新聞に電凸しました!!その結果は・・・。


■健康情報記事なんだからエビデンスはあるのか、電凸しました

私は朝日新聞はデジタル版の有料会員です。Yahoo!!ニュースを斜め読みするだけの読者ではないことを前もってお断りしておきますね。昨日、ちょっと気になる記事を見つけたのでこんなブログを書きました。

朝日新聞さま「B型インフルエンザは高熱がでない」はエビデンスがあるのでしょうか?

ちょっと勇み足のタイトルのブログであった点は反省しなくてはなりません。朝日の記事は「高熱出ず気付かぬ例も」であり、B型インフルエンザの特徴が高熱を出さないことである、とは書かれていませんので失礼しました。

しかし、朝日新聞の健康情報に特化した

◎朝日新聞デジタルのアピタル(apital)の見出しは「インフル患者、再び最多更新 高熱出ないB型に注意」

と書かれていました。なぜか現在はタイトルが「インフル患者、再び最多更新 B型で高熱出ない恐れも」に変更されています(https://digital.asahi.com/articles/ASL292VK6L29UBQU004.html)。これもまだヘンです。なぜならA型でも高熱出ない症例がないわけじゃありませんからね。ネット上では「B型インフルエンザ 特徴」とか「今年 インフルエンザ特徴」とかのキーワードで検索すると、B型は熱が出にくいとの記事が目立ちます。

ちなみに私がA型であろうと、B型であろうと症状に変わりはないと主張するエビデンスはこれです。「Clinical Characteristics Are Similar across Type A and B Influenza Virus Infections」(PLoS One. 2015 Sep 1;10(9))。

この表からも

◎症状はウイルスの型によって有意差がないことが明らかです

今、朝日新聞アピタルの見出しが若干変わっていたとしても、巷で伝え聞く「今年のインフルエンザは熱がでないのよね~」が頭の中にあるとしたら

◎B型インフルエンザは高熱がでない、と一般の読者は捉えちゃうのではないでしょうか?

さらに昨日のブログでは書きませんでしたが、こんな医学論文もあります → 「The burden of influenza B: a structured literature review」(Am J Public Health. 2013 Mar;103(3))はB型のインフルエンザの特徴に関連する多くの論文を検討したものですが、この研究でもA型であろうとB型であろうとインフルエンザの型によっての症状に違いがないとの結論に達しています。

今回の朝日新聞の記事のいわんとすることは「症状が強くないインフルエンザもあるから、いつもと違うなあ、と思ったら医療機関を受診してください」であることは十分に理解しています。

でもやっぱり見出しが気になります。そこでB型インフルエンザは高熱が出ない例が多い、あるいは消化器症状が多いとのエビデンスがあるのか、朝日新聞の「新聞記事などに関するご意見・お問い合わせ」に電凸しました。

■健康関連ですから、もちろんエビデンスは・・・

既に紙の記事になっているか否かを確認してもらいました。まだ記事になっていないとのことだったので「これを書かれた担当部署に繋いでいただけますか」とお尋ねしたところ直接は繋げないとの返答。でも、記事一般について伺う部署があるからとのことで、そちらに繋いでいただきました。

自分は都内の開業医であることを事前にお伝えして「B型インフルエンザが高熱がでない場合が多いと読み取れるのですが、それってエビデンスあるんでしょうか」と聞いたところ「医学関連ですから、もちろんエビデンスがなければ記事にしません」といった内容の回答でした。

「あのー、A型とB型では症状に違いはないとのエビデンスはあるのですけど」と伝えると「えー私、この記事書いたものではないので・・・」、一応、伝えておきます的に処理されてしまいました。この意見が記事を書かれた方に伝わったことは確認できるのか、については毎日多数のご意見を賜っていますのでとあっさり返されちまいました(録音したわけではないので、やりとりに若干の違いはあるとは思いますけど、こんな流れであったことは間違いありません)。

電凸後に見出しが変わっているので、担当した記者さんに意向は伝わったのかもしれません。

■「多かったりすることがあるという」という謎のフレーズ

見出しが変わっても記事の内容は同じ。都内の医師の発言として

B型は高熱が出なかったり、下痢など消化器症状が多かったりすることがあるという

と書かれています。電話に出た方も「多かったりすることがある」が高熱が出なかったことにかかる言葉なのか、下痢など消化器症状にかかる言葉なのか、それについて疑問があるんでしょうか的なことをおっしゃっていましたガー

◎消化器症状に直接かかる言葉であったとしても、A型であろうとB型であろうと臨床上の症状に違いはない

とのエビデンスがあるわけです。

また「ことがあるという」という伝聞形も万が一けちをつけられた時に取材相手がそのように言ったんだもん、ってことなんでしょうかねえ。

今後、A型インフルエンザと比較してB型インフルエンザは高熱が有意に出ないし、消化器症状は有意に多いとの疫学論文が出る可能性もあることにはあるんですけど、今現在の医学的コモンセンスではありません。

■取材を受けた医師が言いたかったことはこれだと思います

私は取材を受けた医師の伝えたかったことを忖度だか斟酌してみますと

1:インフルエンザはA型B型どっちでも高熱が出ない場合がある

熱がなくても全身の倦怠感とか呼吸器症状があればインフルエンザも疑われるよ、ってこと。

2:消化器症状が出ることもある

これちょっと説明補足します。たぶん、今の時期はノロウイルスなども流行するので消化器症状があるからといってノロとは限らないよ、って話もしたんじゃないかなあと妄想。乳児やお年寄りは迅速キットでノロウイルス感染を保険で調べられますから(ちょっと忖度だか斟酌だかし過ぎかな)。

3:インフルエンザは重症化することがある怖い感染症

でも、症状がはっきり出ない場合もあるのでだだの風邪だと自己診断しないで、おかしいなと思ったら医療機関を受診しましょう。

これらを伝えたかったはずです。

朝日新聞デジタル版の見出しに過剰に反応した私も反省点はあると思います。でもやっぱり健康に特化したアピタルの見出し「高熱出ないB型に注意」って誰が見てもB型の特徴として高熱がでないことがある、って解釈しちゃうんじゃないでしょうか?もちろん記事全体を読めばあくまでそんな例もあるよ、とわかります。できればA型インフルエンザだって高熱が出ないこともあることを書いて欲しかったです。

■「エビデンス?ねーよそんなもん」が頭にあったからではありません

電凸したとき、先日話題になったというか問題になった朝日新聞の方の「エビデンス?ねーよそんなもん」が頭に残っていたから、エビデンスを教えてくださいと言ったわけではないことは事前に話しておきました。まあ、その時の先方の「あれは冗談ですから」には少々閉口しました。というのも池田信夫さんはアゴラで朝日新聞の影響力について述べています。

高橋純子記者の「エビデンス? ねーよそんなもん」のエビデンス

最近医療系で良い記事が目立つ毎日新聞もやらかしています → インフルエンザ予防接種は効果がありません、という毎日新聞の報道への疑問が満載!!

産経新聞もやっちまっています → 正しい医療情報を得る方法、新聞でさえコレですからかなり難しいかと・・・。

読売新聞ももちろんやってます → 読売新聞「冷え対策」の記事、芳ばしいトンデモ臭が・・・。

朝日新聞、とくに健康医療情報に特化したアピタルは友人・知人も医療記事を寄稿しているので個人的には信頼していました。今回の誤解を招く見出し、そして記事、読解力の問題だけじゃないと思います。

朝日新聞さま「B型インフルエンザは高熱がでない」はエビデンスがあるのでしょうか?


■今シーズン猛威をふるうインフルエンザ、B型は熱が出ないと巷で噂ですけど本当?

毎年風邪のシーズンになると「今年の風邪はのどに来るのよね~」とか「今年の風邪、ほんとうに咳がしつっこくて」的な会話を耳にします。カルテを見ながら「この患者さん、去年もおんなじこと言ってたけど」なんて思っても「そうですね、風邪のウイルスって100種類以上あるからね」と返答している毎日です。でも、この朝日新聞の記事はちょっと待ってほしい

◎B型インフルエンザは高熱が出ない、そんなエビデンスあるの?

インフル患者最多更新 B型流行、高熱出ず気付かぬ例も

記事中に

B型は高熱が出なかったり、下痢など消化器症状が多かったりすることがあるという。インフルエンザと思わずに学校や職場に行き、感染を広げてしまう恐れがある。

とあります。医療情報であるためか慎重を期して、医師の発言として扱ってさらに「多かったりすることがあるという」と断定は避けています。

確かに巷で「今年のインフルエンザはあまり熱がでないよね」「B型インフルエンザって熱がでないらしいから」って言われています。でも、これってエビデンスのある話なの?

■A型であろうと、B型であろうと症状に変わりはない、とのエビデンスありますぜ

本年2018年に爆発的にインフルエンザが流行した一つの原因として季節外れのB型インフルエンザの感染拡大があります。通常A型インフルエンザが先行して流行して、ちょっと時期が遅れてからB型インフルエンザが、というパターンが多かったのに、今年はA型B型が同時に感染が拡大しています。

呼吸器科専門ではない当院であっても本年高熱と全身倦怠感の症状の患者さんに対して検査キット使用して確定診断したところ、B型インフルエンザの方が多くて驚いています。呼吸器を専門としない私レベルの町医者としては、A型インフルエンザとB型インフルエンザの臨床症状に違いはないと考えていたのですけど、世の中では「B型インフルエンザは高熱が出ない」と言われていて、さらに朝日新聞が前掲のように記事にしたのですけど・・・

それはこれ!!「Clinical Characteristics Are Similar across Type A and B Influenza Virus Infections」(PLoS One. 2015 Sep 1;10(9))。PLoS Oneという科学専門誌はメチャクチャ権威あるとは言い切れませんけど、それなりの信頼度はあります。この医学論文ではA型インフルエンザとB型インフルエンザの臨床症状は似通っていて、特徴的な違いは無しとの結論になっています。A型でも高熱が出ない場合もあるし、B型も同様ってことになります。今後、今回のインフルエンザの症状の特徴の研究がおこなわれる可能性もありますが、巷の「今シーズンのB型インフルエンザって熱が出にくいのよね~」は今の段階ではエビデンスなしです。

朝日新聞の記事を書かれた方は医学専門の記者さんでなくても、科学専門の記者さんでなくても簡単なキーワードでこの論文を見つけることができるのにね。

■A型であろうと、B型であろうと基本的な治療方法は同じ

A型であろうとB型であろうとインフルエンザに罹ってしまった場合、処方に大きな違いはありません。基本的な治療は対処療法であり、必要に応じてタミフル、リレンザ、イナビルなどの抗インフルエンザ薬を処方します。今ではインフルエンザのウイルスを数分で判定できる検査キットが普及しています。

これを使用する大きな理由は風邪様の症状はインフルエンザが原因なのか、それほど重症化することが無い他のウイルスによるものかを見分けることです。インフルエンザは遺伝子の違いによってA型、B型、C型に分類されています。

検査キットで見分けることができるのはA型とB型。じゃあ、臨床症状に違いがなく、薬にも大きな違いがないインフルエンザをA型、B型と見分ける必要があるのでしょうか、なんでだろう??この件は宿題とさせていただきます。

■インフルエンザは空気感染しないよ、って書いちゃいましたけど・・・反省

先日ブログでインフルエンザは空気感染しないよ、と書きました(加湿器はインフルエンザ感染予防に効果があるか?と素朴な疑問)・・・これ猛省しなければなりません。というのもその後、ブログを読んでいただいた方からこんな論文を教えてもらいました。「Infectious virus in exhaled breath of symptomatic seasonal influenza cases from a college community」(PNAS 2018; published ahead of print January 18)、この医学論文が掲載されたPNASは日本のメディアでは米国科学アカデミー紀要によれば、などの形で報道されることの多い権威ある科学雑誌です。

この研究は呼気中に含まれるインフルエンザウイルスの感染力や量を調べたものであり、いわゆる空気感染の可能性を示唆しています。朝日新聞の記者さんに文句言っている私、ブーメランでした(涙)。

言い訳:私がインフルエンザは空気感染しないよ、ってブログを書いたのは1月20日、PNASに空気感染の可能性があるとの論文が掲載されたのが1月18日。医学情報って日進月歩なんで常に知識をブラッシュアップしなければと猛省いたしました。

追記:2017年2月10日 1:20
ひょっとしてインフルエンザB型の場合、熱が出にくい等の特徴があるエビデンスがあるのかもしれないと、朝日新聞にお尋ねしました。その経緯はこれです → 大流行中のB型インフルエンザ関連記事、朝日新聞に電凸しました!!その結果は・・・

炎上した「あたしおかあさんだから」の絵本作家と「胎内記憶」のトンデモ系医師の深い関係


■「あたしおかあさんだから」に反応したネットユーザーの鋭どさに驚いた

最初「あたしおかあさんだから」がなぜ批判され、ネット上で炎上したのか理由が分かりませんでした。よくあるお母さんをテーマにした童謡だと感じたのですが「子育てに専念するお母さんを賛美しすぎ」「母親の自己犠牲が美しく書かれている」などの理由が批判の原因のようです。

『あたしおかあさんだから』歌詞への批判受け、絵本作家のぶみさんがコメント 「これはママおつかれさまの応援歌」

この炎上を報じたハフィントンポストに童謡の歌詞が掲載されていて、よ~く読んでも「まあ、昔からある童謡じゃん」と思ったのですけど・・・昔と違ってこのお母さんのキャリアも歌われているぞ!!最近の童謡ってそんな感じなんだ的に受け止めたのですが・・・ネットの世界の人って、非常に鋭いです。この詩を書かれた方の思想背景を嗅ぎ取って「これなんだかヘン!!」って思ったんでしょうね。

なにを隠そう、この詩を書かれた絵本作家のぶみさん、トンデモさんと思われる胎内記憶とか経皮毒とかのニセ医学を提唱している池川明医師の影響を受けているのです。

今までも私は繰り返ししつこくヘンテコ医学の絶好のターゲットは子育て中の母親や妊婦さんです。池川医師はまさにその層に狙いを定めています。

池川明医師「胎内記憶」って赤ちゃんや母親に無茶苦茶プレッシャーかけていませんか?

日経さま、トンデモ系の池川明医師が顧問している「胎教アドバイザー」の広告塔になってはマズイですぜ

もともと本とか詩とか作者の意図しない読み方をされる傾向があるので、まあ、読者によって様々な受けとめ方ができるのは当たり前です。でも、やっぱりこの童謡の作詞をされた絵本作家さんと池川明医師の関係はかなり気になってしまいます。

■絵本作家ののぶみ氏と池川明医師の関係

「胎内記憶」とか「胎教」を強く訴える普通の解釈ではトンデモ系の池川明医師ですが、熱狂的な信奉者がいることで、トンデモウォッチャーの間では知られた存在で、彼を定点観測している人も多いです。

「胎内記憶はありまぁす!」派に感じる違和感…。全力でツッコみます。

女性向けヘンテコリンなトンデモ系ニセ医学について観察している山田ノジルさんの記事。messyというサイト、実は私が今までブログネタとして利用させていただいているビジネスジャーナルと同じサイゾーという会社が運営しています。まあ、それはひとまず置いといて

池川明医師は、言わずと知れた胎内記憶研究の第一人者。本によると、子供の口から語られているのは「ぐるぐる回って泳いでいた」「ひもでつながれていた」などの胎内記憶です。精子記憶の証言では「たくさんの仲間がいて競争し、自分が勝った」なんてものも。

こんな話をもっともらしく拡散しているのが、池川明医師。私はどう見ても非科学的でありニセ医学の領域であると断定します。

池川医師は子供は親を選んで生まれてくる、との考えもありこれは必要ないプレッシャーを親とくに母親に与えるものに他なりません。また「母乳神話」というこれまたいらん苦労とプレッシャーを母親に背負い込ませる考えも池川明医師は強く主張しています。

「母乳神話」母乳で育てると赤ちゃんはもちろん、ママの病気も防ぐ、でも疑問だらけ。

トンデモ医学の伝道者である池川明医師と今回炎上した「あたしおかあさんだから」を作詞した絵本作家のぶみさんが仲良しさんであることを、ネットユーザーは鋭い感性で気が付いたんでしょうか?

「東京・横浜ヒプノセラピスト&カウンセラー Takakoのブログ」 アメブロより

ちなみにヒプノセラピストとは催眠療法を行なっている人のことで、前世のこととか未来のこととか潜在意識とかを調べて病気や悩み事を解決するらしい、これまた怪しげな民間医療の一つと考えて間違いありません。

■池川明医師ってこんな人なんだけど

ここで注意があります。私は今回の「あたしおかあさんだから」は、子育てにおけるワンオペ育児を褒め称えている感はありますが、内容自体は今風の童謡はこんな感じだろうと思っています。

「蟹工船」や「セメント樽の中の手紙」の愛読者が共産主義信奉者であるはずもなく、三島由紀夫ファンの全員が愛国者であり右寄りであるわけでないと思います。

また作家や作詞家、詩人の中にも自分の思想信条とは別の考えの作品を書き上げるばかりでもないので、絵本作家のぶみさんの作品である「あたしおかあさんだから」の受け止め方は聞いた人、読んだ人それぞれの違った解釈でOKのはずです。

でも、のぶみさんは「このママにきーめた!」という絵本もお描きになっているので・・・池川明医師の影響を強く受けているのは間違いなさそうです。

池川明医師はトンデモ医学の御大真弓定夫医師とがっちりタッグを組んでいます。これでも池川明医師のトンデモさがわからない方はこれをどうーぞ。

http://www.30ans.com/memory/backnumber/200609.html

さらに養生LABOというサイト(http://youjo-labo.com/shampoo-from-amniotic-fluid-4234.html)で

よくネットとかに経皮毒の問題で羊水がシャンプーの匂いがしたなど 書かれていたりしますが、それは本当なんですか?

との問いかけに対して池川明医師は

「先生、ちょっと来てください」って。「どーしたの?」って聞くと、「何か匂いません?」結構広い部屋なんですが、部屋に入った途端にすごい 臭うんですよ。これが例のシャンプーかと思いましたね。

と返答しています。さらに

特にその方は、毎日朝晩シャンプーしてたみたいで、だから臭うんだなと思いましたね。

とも。経皮毒、特にシャンプーが原因で羊水がシャンプー臭いなんてデマと考えて問題ないことを拡散しております。

私は経皮毒は非科学的なニセ医学であり、これを流布する人、特に医師を批判してきました。

都市伝説「経皮毒が原因で羊水からシャンプーの臭いがした」・・・ニセ医学です

このようなトンデモ医学を拡散している医師の影響を絵本作家のぶみさんは受けている可能性があることは、知っていても邪魔にはならないと考えます。

■そういえばのぶみさんの絵本って以前も話題になりました

夫婦喧嘩の後に珍しくご主人が子供さんに絵本を買ってきてその本が「ママがおばけになっちゃった! 」だった、なんて話も耳にしました。この絵本の内容はママが交通事故にあって死んでしまって、残された4才の息子さんがオバケになったママとの交流を書いたもです・・・アレアレ、これも作者はのぶみさんだ!!この絵本も一時期ネット上で賛否両論が議論されていました。のぶみさん、とかく話題性のある作品を創作しているいい意味でも悪い意味でも話題性ある方なんですね。

乳酸菌が体内に吸収!!??は無いけど、本当に花粉症に効果はあるのか?


■アンチエイジング専門医が乳酸菌についてヘンなこと言っているけど

某健康情報というか美容に関するサイトでヘンテコ記述を見つけちゃいました。

ヨーグルトは腸内環境を整えるには効果的ですが、特に38℃程度に温めると(ラップをせず、500wの電子レンジで約40秒)、乳酸菌の吸収力が上がり、腸内を活性化してくれます。

アンチエイジング専門医が推奨する「あたりめダイエット」(https://diet.news-postseven.com/16977)とのタイトルのダイエット記事です。

◎体内に乳酸菌が吸収されちゃったら、血液中を乳酸菌が駆け巡り、乳酸菌による敗血症になっちゃうんじゃないの?

このダイエット記事が気になって乳酸菌界隈をウロウロしていたら花粉症のシーズンということもあるので

◎乳酸菌で花粉症のようなアレルギーの病気を治す

的な記事や広告が目立ちます。果たして腸内細菌に乳酸菌を取り入れると果たして本当に花粉症やアレルギー系の病気を治したり改善したりすることが可能なんでしょうか?まずは乳酸菌が花粉症に効果がある説を検討して、乳酸菌で花粉症の症状改善は疑問だよ説も見つけましたので検討してい見ますね。

カルピス「L-92乳酸菌」の花粉症への有効データより

■カルピスの花粉症対策と注目のL-92乳酸菌はどうなんだ?

乳酸菌飲料の代表であるカルピス、これキライに人って滅多にいないんじゃないかなあ。私は水で薄めるタイプのカルピスのグレープ味が大好きでした(最近、あまり見かけない)。子供時代から刷り込まれているカルピスが近年ではヤクルトに対抗するかのように健康対策に力を入れています。ネット上の広告もしばしば目にします(私は表示されるたびに、かならずバナーを踏んじゃいます)。そこで現れたのがこれ。

http://calpis-kenko.jp/l92/allergy_guide12/?cid=DSY02

2018年は飛散する花粉の量が昨年と比較して2倍、なんて予想されていますので花粉症を患っている方にとっては辛い年になりそうです。

カルピスは

◎アレルギー症状が起きる原因として免疫力のバランスが壊れるから

と考えているようです。免疫力のバランス、って言われるとなんとなく分かったような気になっちゃいますけど、そもそも免疫力の指標というかバロメーターって何なんでしょうか?カルピスの場合、骨髄で作られるリンパ球の一種類であるT細胞を免疫関連の指標としています。このT細胞はヘルパーT細胞とかキラーT細胞とかの種類があります。その中のヘルパーT細胞の一つであるTh1細胞とTh2細胞のバランスが崩れることによってアレルギー症状が出るとカルピスは考えているようです。

このアレルギー発症メカニズムはなるほど、と納得できるものです。

◎でも、アレルギー発症メカニズムがわかっても乳酸菌がそれを改善するかは別の話

であることは当然です。L-92乳酸菌の研究によって花粉症への効果が有効であると続々と発表されています、とカルピスは強く主張しているのですけど・・・これに対して次のような意見もあります。

■花粉症に乳酸菌サプリの効果は?

夕刊フジってご存知でしょうか?ご存知でない方に簡単に説明すると、オッサン向けの夕刊紙、特ダネ記事もありますがモッた記事も多数であり、エッチな写真も掲載されている、ご家庭に持ち帰りにくい新聞です。この夕刊フジ、なんでお前が愛読しているかというご質問にお答えすると、とにかく記事のタイトルや見出しの付け方が秀逸(まあ、盛ったとの表現もありますけどね)。

そんな夕刊フジですから信頼度に関しては甚だ疑問をお持ちの方もいるとは予想します。でも、この記事の発言者は千葉大学医学部の教授であり、耳鼻科関連のプロ中のプロです。

岡本美孝教授はこのように述べています。これ夕刊フジのデジタル版まんま画像をアップしていますが、口頭で使用許可を頂いています。産経って太っ腹。

1:乳酸菌の花粉症の症状を抑える効果は実験で確認されている、動物実験だけど

2:乳酸菌の花粉症に対する効果を人間を対象に行ったけど有効性は証明できなかった

3:理論的には効果があるはずでも、実際の効果は期待できないことがある

4:プラセボ効果も考える必要がある

5:服用した人が効果あり、と考えるのなら活用してもいいよ

カルピスはサイトに論文を多数掲載しているけど、権威ある現役の医師には

◎乳酸菌が花粉症に有効という話は科学的根拠を示すのは難しいケースとして処理

されている模様。高額な費用がかからないで、健康被害がないかぎり効果を感じる人は食べたり飲んだりしてもいいんじゃない、と判断されているようです。

■どうしても気になる「乳酸菌が吸収される」というフレーズ

乳酸菌で花粉症を治す、というよりは症状が軽減するなら食べてもいいんじゃないの、って多くの医師は考えると思います。腸内細菌叢にそれなりの良い影響を与えて、快便になればいいし、お腹の異常発酵による膨満感が消失すればなんとな~くヤセたような気にもなれますしね。

しかし

◎気になるんだよね~医師の「DIET ポストセブン」中の「乳酸菌の吸収力が上がり、腸内を活性化してくれます」発言

。乳酸菌は腸内で活躍するわけで、それを吸収とは呼ばないし、医学的な吸収という用語で解釈したら乳酸菌が血流に乗って各臓器に到達することになっちゃうじゃん。これかなり危なっかしい事態を引き起こしてしまうのでは・・・と思ったところ、これを書かれた医師、どっかで直接お会いした記憶があります、ヤバイ、ヤバイ。またスタッフに怒られちゃうかも。

乳酸菌関連ブログ

乳酸菌やビフィズス菌で花粉症対策、という話。なぜ、ヨーグルトが花粉症に効果があるのか?

「乳酸菌」生きてる派の森永製菓VS死んでても大丈夫派の森永乳業、どっちが正しいの?

乳酸菌が100億個!!ところでどうやって数えてんだ??

お時間がありましたらお読みいただけるとうれしいです。

温泉の効果効能にエビデンスは?ってことより医療費控除の対象になれば色々な効果が!!


■温泉の費用が医療費控除の対象になると、こんな経済効果もあるぞ!!

え~っと、今まで温泉の効果なんてねえ、と考えていた私ですが転向します。今年になって深い理由はないのですが温泉ファンになってしまいました。温泉が医学的に効果があることが証明されれば、気軽に確定申告時に医療費控除の対象になり、国民はニコニコって具合になると思います。

温泉費用が医療費控除になっちゃうと、財務省はこれじゃ税収が落ちると心配しているかもしれませんけど・・・

温泉ってこんなに経済効果はあるんですぜ!!

大分の温泉、1200億円生む 大銀経済研が「白書」 波及効果試算

経済産業省と国土交通省は温泉に使ったお金の医療費控除を強く訴えるべきです

さらに

医学的効果が実証されれば厚生労働省も後押しするはずです

国土交通省 観光庁のデータ毎年確実に日本人が国内旅行をしている人は右方上がり。

今回は温泉って効果効能を掲げているけどそのエビデンスを検討するとともに、私の温泉体験レポートも報告しますね。あっ、医療費控除ができなくてもブログのための経費として税務署さまが認めてくれるなんてことを期待していませんから、下衆の勘繰りはやめてねm(__)m

■温泉の効果か?なんだか胃腸の調子もいいし、足のしびれも軽くなった

ここから私の体験レポートとなります。先日、都内から1時間ちょっとで行くことの出来る、全然有名じゃない温泉に行ってきました。そこの温泉の効果効能は神経痛、婦人病、外傷、慢性消化器病などでした。

お正月早々、胃腸の調子がイマイチであり、慢性的な肩こり・首痛を合併しつつ、左足のしびれ感もある私にぴったりの内容。まあ、ここの温泉に一泊で3回ほど浸かったところ、なんと一週間は

確実に胃腸・肩こり・首痛・左足のシビレが全くと言っていいほど、気にならなくなりました

プラセボかも知れないけど。

いままで散々、民間療法的な医学をブログネタにしてからかってきた私なんですけど・・・

こりゃ間違いなく温泉は医学的な効果あり!!と判定しちゃいました

やっぱりプラセボかなあ。

となると温泉って医学的にエビデンスがしっかりあるのかが気になります。別に温泉じゃなくても、家庭内のお風呂でも十分に効果があったりする場合もありますんで、温泉自体に病気を治す効果があるのかエビデンスを調べてみました。

温泉に浸かってニコニコの私は普段なら「デトックス!!なんじゃこりゃ、デトックスの定義を述べよ」的に絡むんですけど「おお~、女性心理をよく理解した旅館の経営者だねえ」なんて大人の対応を取っちまいました。これも温泉の効果効能かねえ(笑)。

おまけ:プラセボとかプラシーボとか偽薬効果とか呼ばれている現象がありまして、こんな感じになっております → ニセ医学がはびこる理由・・・プラシーボ効果ってこんなに凄いからねえ

■温泉は医療と密着仲良し「日本温泉気候物理医学会」は立派な学会だよ!!

学会と名乗ることを制限する法律はありません。極端なことを言えばあなたも明日からなんちゃら学会を設立することが可能です。しかし、本当の学会という言い回しもヘンですけど、本来の学会の頂点にあるのが日本学術会議でここが「学会」と認めているのが本当の権威ある学会。そのなかに日本医学会があって、その下部団体の一つが日本内科学会とか私の所属する日本泌尿器科学会とかになっています。

温泉と医療関連の日本温泉気候物理医学会は日本医学会の日本医学会分科会に属していますから、ちゃんとしたアカデミックな学会と考えて間違いありません。

私的には温泉の医学的効果について実はこんな疑問があります。

1:温泉の成分の違いは効果効能に影響があるのか?

2:温泉と普通のお風呂に効果の差があるのか?

3:温泉の適応症はそれぞれエビデンスがあるのか?

この1-3について語るためには、まずは温泉の定義とはなんぞや、から初めないといけません。

ところが、温泉の定義って曖昧というか明確じゃないんですよ~(泣)

昭和23年7月10日に公布され平成19年11月30日に改正された「温泉法」という法律があります。温泉法第二条では

地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、別表に掲げる温度又は物質を有するものをいう。

が温泉ってことになっています。別表の(一)には

温度(温泉源から採取されるときの温度とする。)摂氏二十五度以上

と書かれていますので、冷泉とかはどうなっちゃうのかな?さらに別表(ニ)には

物質(左に掲げるもののうち、いづれか一)

なんて記述があり、温泉の成分で良く見かける物質から、なんだっけこれ的物質までズラズラと書かれています。

これらの物質と温度の関係が人体にどのような効果を及ぼすかを明確にしなければなりません。日本温泉気候物理医学会の学会誌等のには多数論文が投稿されています。

でも、温泉の定義ってなんだかザックリしすぎで、効果効能を論じる医学論文も温泉の成分がどのように人体に影響しているのかスッキリするもの、残念ながら発見できませんでした。

まあ、寒いより温かい方がなにかと人体には有益だから、温泉に浸かってあたたまる、これが効果効能の根源となるような気がしないでもないです(体温を上げて免疫力アップじゃないよ!! → 製薬会社HPの「体温を上げて免疫力アップ」???なので電凸しましたレポート!!)。

温泉の成分がどのように人体に影響しているのか等はもう少し調査を継続して、ある程度結果が得られたら報告しますね。ちなみに私は自宅でいつもちゃんと湯船に浸かりなさい!!って家人に怒られています。でも、お風呂って浸かっているだけだと、飽きちゃって1-2分が限度。

■家内安全、健康増進なら医療費とか経費とかで認めたらどうでしょうか?

奥様や彼女を温泉に連れて行って(ご主人や彼氏でもOK)喜ばれないことはないですよね。家庭内が安全で(安全じゃないか、夫婦円満かな)、彼氏彼女がご機嫌さんなら結婚する人も増えるでしょうし、少子化に歯止めがかかるかもしれません。

今現在の消費者の動向としてものを買うより、なにがしかの経験をより優先しているために・・・「モノ消費」から「コト消費」へと変化する生活者の価値観 なんてことが言われだして久しいですよね。温泉に行く、というコトはこれからの消費をリードするような気がします。消費が増えるなら消費税等の税収も増えますが

気軽に温泉に行けるように費用が医療費控除の対象になればいいと思いました

調べてみると温泉っていくつかの条件を満たすと医療費の一部と認められて、確定申告時に医療費控除を受けられるようです。これが適応される施設も決められていて、残念ながらあんまり魅力的な温泉付き宿泊施設じゃないと個人的感想(関係者の方、ごめんなさい) → 温泉利用型健康増進施設

温泉に浸かって、そのあと非日常的な食事を楽しむのもリラックス効果を高めるだろうし、普段食事を作っている人の休息にもなります

こんなデータがあります。

日本旅行業協会 「数字が語る旅行業 2016

温泉を楽しみつつ、食も楽しむ・・・これが旅先の一番多く取られている行動、ということは温泉と食事は切っても切れない関係。つまり、

温泉に行って美味しい食事をすることは、健康にもいいし、夫婦円満にもなるし、旅行業界の収入も増えるし、経済効果も高く、医療費削減も可能

いい事だらけじゃないですか、さらに少子化対策にもなるかも(このあたり、一瞬論理的に見えるけどかなり強引か?)。

ブログに関連商品の広告とか出していればひょっとして温泉に行った旅費と宿泊費って経費化出来るかもしれませんけど、残念ながら私のブログは広告なし。温泉の効果効能を証明して、論文にしたら研究費として経費化できるのかな?まあ、とりあえず不埒な気持ちなしにこのブログがそれなりに評判よければ、続報ブログのネタ探しに今週末も温泉旅館に行こうっと!!

昔はインフルエンザの予防接種って集団接種だったよね?


■集団でワクチン接種はこれだけ効果的!!

以前から感染症のワクチンって自分を守るだけじゃなくて、体質的な理由などでワクチン接種できない人に感染症が移らないという面もあるんだよ、と伝えてきました。予防接種は
1:個人の健康のため

2:集団の健康のため

の二つの目的があるのです。以前は2の集団の健康のために、学校で予防接種の集団接種が行われていたことをご記憶の方も多いと思います。副反応問題に関して特に重篤な後遺症が残ってしまったために国に損害賠償を求める訴訟が増えたことにより、国側が弱気になったため、強制的な集団接種は行われなくなりました。

先日のハフィントンポストに

インフルエンザ大流行。日本から失われた「集団免疫」とは?

という非常に興味深い、下手すりゃ反ワクチン派が猛攻撃してくるような良記事が掲載されています。

この中で都内のある小学校の24年間に渡る調査結果が紹介されています。この小学校は超有名私立学校であり、女性誌等が「芸能人の誰々の子供がお受験」とか「あのスポーツ選手の息子が合格」とか、どうでもいいゴシップで取り上げられることが多いです。

実はこの有名私立小学校、健康面のデータ蓄積に以前から力を入れており、関連大学の医学部併設の健康管理センター(?)でデータの解析を行なっていました。そこで研究された医学論文がハフィントンポストで提示されたデータです。論文は「Influenza Vaccination of Schoolchildren and Influenza Outbreaks in a School」というタイトルでネット上、どなたでもご覧になれます → https://academic.oup.com

当院の周辺からこの小学校に通学している小学生が多くいるため、この記事と論文を読んで「ああ、あそこね」ってわかりました。

■セレブの子供が通う小学校だから、予防接種りつが高いわけじゃない

実はお金持ちが多いから、予防接種の費用負担が重圧にならない、だからこの小学校はインフルエンザの接種率が高く、学級閉鎖も少ないことにはなっていません。

前掲のハフィントンポストの図を見てみる、強制接種が行われた時代と比較して任意になった1995年から1999年の間は学級閉鎖の期間がその前後の時期より誰が見ても長くなっています。

ここの小学校は関連する医学部から医師が派遣され常駐している恵まれて環境なのですけど、やはりインフルエンザの予防接種を受けるような指導が始まった時期から任意接種率が高くなるとともに、学級閉鎖日数が激減しています。保護者会の初めの方で必ず生徒の健康について校医(論文中にもその名前は書かれています)が長々と解説をするとの話を聞いています。

■集団接種、任意接種、定期接種の違いは?

予防接種は国の法律でその運用が定められ各自治体が行なっています。定期接種と任意接種の大きな違いは費用を行政が負担するか、しないか。

http://www.wakuchin.net/というサイトにわかりやすい表がありました。

もっと分かりやすく言えば

◎定期接種は無料で任意接種は有料

ってことです。例えば季節性インフルエンザ(普通、インフルエンザワクチン接種と呼んでいるやつ)は有料、つまり自己負担する必要があります。高齢者の場合、自治体によって補助金(助成金?)が出るには出ますけど、やっぱり自己負担0円にはなっていません。探せばあるのでしょうけど、子供に対するインフルエンザの予防接種はほとんどが自己負担100パーセント。これじゃあ、集団接種による感染の流行を抑制することは不可能ですね。

■予防接種が安く受けられるのは1月31日まで、なんでだ?

あと、現時点でもインフルエンザのさらなる流行が懸念されています。昨年はインフルエンザワクチン不足が報道されました。昨年末になってやっと流通が通年の状態に戻りました。このワクチン不足の影響を受けて、インフルエンザワクチン接種を希望していても、受けられなかった方多数。年明けに予防接種をしようと思っていても、医療機関はインフルエンザ患者さんで溢れかえっているので感染が心配、じゃあ2月に入って予防接種を受けようと思うと・・・自治体のワクチン補助の期間は無情にも1月31日で終了となっています。

これ横浜市のもの、当院がある目黒区はページが既に削除されている。

行政側が本気でインフルエンザの流行を抑えようと考えているのなら、もう少しフレキシブルに制度を運用する必要があるでしょうし、インフルエンザワクチン接種を定期接種にできないの?なんて考えてしまいます。

■集団接種の問題点

誰でも一律に無料で受けられる定期接種、それを受ける側の利便性と接種する医療サイドの利便性を考えるとなんでインフルエンザワクチンは定期接種や集団接種にならないのか、不思議でしかたありません。

ある集団において、一定の割合の人が予防接種を受けるとその集団で感染症は大流行しないと考えられています。体質の問題等で予防接種を受けられない人も周囲の人が予防接種を受けることによって、感染する可能性が低くなります。ワクチン接種は危険、危険との騒いでいる人たちがいることは知られています。この方達は本当にワクチンが危険だと考えるのなら、安全なワクチン開発等を支援する方がよろしいのではないでしょうか?気をつけなければならない注意点として、非科学的な思考回路にズッポリはまり込んで、医学的根拠なく「ワクチン反対ーい!!」と言っている人たちの中には、インフルエンザを防ぐと称するグッヅや健康法(もちろん医学的根拠なし)へ誘導しようとの目論見がミエミエの連中がいます。気をつけましょう!!

こんなヘンテコな意見の人もいますから → 無責任にもほどがある!!「はしか、水ぼうそう、おたふく風邪はかかったほうがいい」とフードプロデューサー。

おまけ:C型肝炎は集団接種が原因と考えられています。しかし、当時は注射器や針の使い回しが横行していました。いまでは個々の注射器も針も使い捨てのディスポを使用しています。集団接種が集団感染の原因には現在ではなりえません。

ガサガサ、ギトギトの肌がツルツル・ピカピカに!!シャイニングピール体験レポート!!


■シャイニングピールって何だ?

お肌をツルツルピカピカにしたいと多くの方、特に女性は望んでいると思います。美容皮膚科の治療の基本中の基本としてケミカルピーリングがあります。今まではグリコール酸が一番安全で気軽に多くの美容系クリニックで使用されていました。

そのグリコール酸がなぜか劇物(劇薬じゃないよ)に指定されたことによって、販売メーカーが管理する手間暇が大変になったことにより安定配給されなくなったために当院でもあまり使用しなくなっています。詳細はブログにしました → これからは「ケミカルピーリング」をエステで行うと危険だし違法だよ!!たぶん。追記 その他のピーリング方法について。

当院が得意とする治療の代表的なもので「ニキビ跡の治療」があります。フラクショナルレーザーという医療機器が日本に紹介された時、新し物好きの私は「フラクセルレーザー」という機種を日本で数番目に購入し(これがまたメチャクチャ高価で当院のような小規模なクリニックで本来は導入するようなレベルのレーザーではなかった)、これをニキビ跡治療の一つとして多くの患者さんに喜ばれていましたし、現在も喜ばれています。

このフラクセル(正式名称はフラクセル2)がちょっと古くなったので、新しいレーザー導入を考えていたら

◎ニキビ跡の治療にも使用できるし、ピーリングにも使用できるレーザーを見つけました

そのレーザーはエルビウムヤグレーザーと呼ばれる方式のもので、名称は「シャイニングピール」です。

◎シャイニングピール、光る、輝くピーリング、って意味のネーミングセンスはハッキリ言ってダサい

けどしかたないか。

■シャイニングピールの効果はこれ!!

エルビウムヤグレーザーは色に反応する性質ではなく、水分への吸収性が高くレーザー照射時間は一瞬であるために、CO2レーザーのように熱によって皮膚が焦げることはありません。

◎シャイニングピールはこのレーザーを顔全体に照射することによって、肌のキメを整えてツルツルピカピカにできるのです

ある日、お昼休みのまったりした時間に当院美容担当の女医さんが「院長、お暇そうですね、ちょっと来てくれますかあ」とか言われて、言われるがままになったのがこの画像。

いきなりベットに寝かされて、バシバシバシって音と共にこのシャイニングピールの実験台となったのです。当院で新しい治療機器を導入するにあたって、まずは院長である私が実験台になるのは恒例。このシャイニングピール、実は別名があるのですが非常にダサいネーミングのためここでは書きませんけど、ニキビ跡や黒子の治療も出来るので、それらに治療するための実験は私は経験済み。導入した後でピーリングもこのエルビウムヤグレーザーが効果を発揮することを知ったのでした。

肌をツルツルピカピカにするシャイニングピール、それなりの音はしますけど痛みは皆無に近く麻酔は不要で、治療時間もほんの数分。女医さんが院長だから麻酔もいらないだろうし、適当にレーザー照射しちゃえ、ってことが無い限り。

■シャイニングピールを受けた後はどうなるか?

昼休み中にチャッチャッと治療してもらったシャイニングピール、その後通常の保険診療を済ませました。私がちょっと髪型を変えただけで「先生、その髪型いいねえ」とか「院長、ちょっと切りすぎ。前の方がよかったよ」なんてことを言ってくれる患者さんが多いのが当院の特徴なんですけど

◎シャイニングピールを照射したら、顔が真っ赤っかになった様子は少なくとも患者さんからはご指摘はありませんでした

当日、家に帰ってお風呂に入ってビールをたっぷり飲んだところ、家人から「パパ、シャイニングピールやったの」と指摘されただけでした(家人は既にシャイニングピールを当院で実験台として経験済みだったらしい)。鏡を覗いてみたら少々赤みが出ているだけで、ほてり感とか痛みはありませんでした。翌日、鏡を見ると赤みも腫れもありません。ただ、手触りとして顔全体が少々ザラザラしているように感じました。メーカー提供の画像だと、肌がウロコのようにポロポロ取れてくるようです。


私の場合、3日経過してもこの画像のように、肌がポロポロ取れてなかった。でも、

◎一週間程度経過したら、なんとなーく肌のキメが整って来たように感じています

今の所、私のちょっとした変化に敏感な当院の愛すべき患者さんから「先生、肌ピッカピカだねえ」とか「院長、お肌ツルツルだけどなんかやっているの」とのお言葉はいただいていません(泣&笑)。

■シャイニングピールは今後代表的なピーリング方法となるか?

実はこのシャイニングピールは既に多くの美容系クリニックで採用されているピーリング方法です。当院でもほとんどのスタッフが既に実験台的に経験済みで、今のところ有害なトラブルはありませんから安全なピーリング方法と言えるでしょう。今までのフラクセル2も、美肌目的として使用していました。メーカーの提供するレーザー照射後の画像はこのようになっています。

メーカー提供の写真ですから、他社製品と比較していかに自社製品が優れているかを強調している可能性は否定できません。理論から考えると、まあこんな感じかなあと思われますし、私の体験談としても表皮にダメージを与えずに真皮層まで熱エネルギーが到達ってのは納得です。どうやって真皮まで熱エネルギーが届いたかは、どうやってお前はわかったのかよ的なご質問はご遠慮くださいませ(笑)。

これまたメーカーの資料なんですけど、特徴(特長かな)はこんなこととなっています。

院長(怒)!!美容系のブログもたまには書いてくださいよ〜、とのスタッフの叱責に対応するためにアリバイ的に新規に導入いたしましたシャイニングピールの体験レポートでした。

このシャイニングピール、既に当院の美容治療メニューとして採用しておりますので、ご質問等はこちらへ → メールでのご相談・資料請求・カウンセリング予約

院長のブログ読んだよ、って伝えていただけると多分サービスしちゃいます。

ホリエモンVS近藤誠医師「ピロリ菌除菌する、しない」論争はどっちが正解?


■胃がんにならないため「ピロリ菌を除菌」VS「除菌しても意味がない」

医学常識に対して逆張り説を掲げてメディアで取り上げられる有名医師である近藤誠氏の最近の著作「近藤誠がやっている がんにならない30の習慣」(宝島社)の初版本を持っています。

近藤誠氏の理論「がんは放っておけや!!」じゃないけど、購入してはいたけど放置していました。まあ、30の習慣のうち、9.5習慣くらいは同意できるタイトルでした(近藤医師がその習慣をやっている理由の医学的根拠については疑問があるもの多数)。この著作で

◎ピロリ菌除菌について近藤誠医師がホリエモンをスッゲー勢いで批判しています

先日、素人が素人の健康法を一次ソースとして健康関連情報を記事にすることについてブログで批判しました。

無責任にもほどがある!!「はしか、水ぼうそう、おたふく風邪はかかったほうがいい」とフードプロデューサー

医学については素人であるホリエモン、ホリエモンを批判している近藤誠氏は医師免許をお持ちなんで素人ではありません。

さて、胃がん対策として積極的にピロリ菌の検査を推奨する医学の素人ホリエモンとピロリ菌検査及びピロリ菌の除菌について反対しているトンデモ系医師の代表格であるけど素人ではない近藤誠氏、この論争っていうか、一方的にホリエモンに噛み付いたプロ近藤誠医師の主張、どっちが正しいのかを胃がんやピロリ菌は全く専門ではないけど、一応医師免許を持っている私が整理してみます。

■こんな理由で近藤医師はホリエモンを攻撃しているけど・・・

ホリエモンがピロリ菌検査をしてピロリ菌を除菌することで胃がんの発症を3-4割減らせる可能性があることを知ったが、ピロリ菌検査及びピロリ菌除去による胃がん予防の認知度が低いことをクラウドファンディングのサイトに書いたことが近藤誠氏の気に障ったようです。このクラウドファンディングが予防医療普及協会というピロリ菌簡易検査キットの販売を行なっている組織のバックアップになっているために「早期発見・早期治療ビジネス」の手口である、これは患者さんを”呼ぼう”医療普及協会であり、金儲け主義であるとのお考えのようです。

ホリエモンが明らかに標準医療とかけ離れた主張をして、ニセ医学と考えられるインチキがん治療やトンデモ代替医療を推奨しているのなら、それは真っ当な医師から批判を浴びて当然です。

ホリエモンが言う所の除菌することによって胃がんの3-4割りを減らせる可能性、この主張にエビデンスがあれば近藤誠医師がただ単に検診や人間ドックは意味がない、医師に近づかないのが苦しまずに平穏な最期を迎えるというご自分の意見に反するからホリエモンを批判の対象にしたと考えられます。

標準医療ではピロリ菌はこんな病気と関係していると考えるのが一般的です。

日本癌学会

ホリエモンの語る「ピロリ菌を除菌することで胃がんの発症を3-4割減らせる可能性」、この話は日本消化器病学会の「予防医療としてのピロリ菌検査と除菌」にはこのように書かれています。

除菌したグループと除菌しないグループを約8年間継続して観察してみたところ、除菌をした方が約30%発がんを抑制できたとい結果が出ています。

・・・難しい英文で書かれた医学論文を提示するまでもなく、日本消化器病学会が一般の方向けに作ったページにしっかり書かれています。結局

◎ホリエモンの語るピロリ菌の除菌効果に間違いは無い!!

ってことです。

■近藤誠医師が「ピロリ菌を除菌しない」習慣を取り入れている理由のここがヘン!!

前掲の「がんにならない30の習慣」の中で習慣9として「ピロリ菌を除菌しない」との項目があります。その理由として

◎ピロリ菌を除菌すると死亡率が上がる

です。

また、ピロリ菌を持っている早期の胃がん患者さんを除菌するグループと除菌しないグループに二つに分けた研究があり、除菌したグループの方が新たな早期胃がんが減った論文に対して、近藤誠医師は

◎ピロリ菌を除菌しても「胃がん死亡数」「総死亡率」に関して記述がないことにお怒りの様子

これらを説得力のあるものにするには一次ソースである論文のタイトルや番号を示すべきなですけど、近藤医師の書かれた本は素人さんむけ。こちらも英文の論文を提示するより、どなたでもアクセスできるものとしてこんなのをご用意いたしました。

当院も参加したJapan Gast Study Groupではピロリ菌を除菌することにより、胃がんの発生を抑制できるかという研究を行いました。この研究では早期胃がん内視鏡術後にピロリ菌を除菌することにより、異時性多発がんの発生が1/3になることが明らかになりました。

がん研有明病院「早期胃がん内視鏡治療後のピロリ菌除菌治療

ピロリ菌を除菌することで胃がんの発症を抑えることは「Helicobacter pylori eradication therapy to prevent gastric cancer in healthy asymptomatic infected individuals: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials」(BMJ. 2014 May 20;348:g3174)で明らかにされています。近藤医師は多分この論文を目にして、ピロリ菌を除菌すると死亡率が上がると思ったと予想されます。この論文が言わんとしていることはピロリ菌除菌で健常者の場合、胃がんの発症を減らす、ってことです。論文の総死亡率を見てみると有意差は無いのですが、若干ピロリ菌を除菌しないグループの方が低くなっています。

その理由として、胃がんで死亡しないために、他の病気での死亡が増えるために総死亡率が増えて見えるだけとも考えられます。

■不利益なことばかり騒ぎ立てる近藤誠医師

近藤先生はピロリ菌を除菌することによって、偽膜性大腸炎を発症して死に至ることもある、なんて述べていますけど、確かに除菌に使用する抗菌剤がその原因になる場合もあります。偽膜性大腸炎は抗生物質(抗菌剤)を長期使用することによってクロストリジウム-ディフィシル感染症にとなる病気で、多くは老人施設で集団発生することがあります。

ちなみに偽膜性大腸炎の罹患率は米国のものしか見つけられませんでしたけど、100万人あたり23.7人。一方胃がんの発症率は男性10万人あたり78.9人、女性10万人あたり67.1人、これを100万人あたりにしてみると男性789人、女性671人となります。偽膜性大腸炎の恐怖を語るより、胃がんになることの方がメチャクチャ高いことを述べないで、ご自分のヘンテコな主張を発刊し続ける近藤誠医師の方が、よっぽど病気をビジネスにしていると思います。

■ホリエモンの本もちょっとヘンだけどね

おまけ:ピロリ菌だけが胃がんの原因ではありません。喫煙や過剰な塩分摂取も関連していますことにご注意ください。また堀江貴文さんの著書「むだ死にしない技術」の帯の「胃がんの99パーセントはピロリ菌が原因」には若干の疑問点は残ります。あくまでピロリ菌感染は胃がんを引き起こす因子の一つですからね。でも少しでも因子を無くすことはメリットとデメリットを考えても、ピロリ菌の除去の場合行う方が良いと判断します。

オレも飲んでたぞ!!「認知症の原因は胃薬」との医学論文に惑わされた自分


■気軽に処方していた胃薬が認知症の原因に?私も飲んでたぞ!!

胃酸が多いなあ、なんか胃がシクシクするなあ、胃酸が逆流してくるような気がする・・・そんな時に気軽に処方して、私自身も服用しているプロトンポンプ阻害薬という薬があります。代表的な処方薬として「タケプロン」「オメプラゾール」「パリエット」があります。PPIが発売された当時、「お酒を飲む前にタケプロンを飲むと翌日楽だよね」なんて言いながら、素人さんがヘパリーゼやオルニチンを飲むような感覚で服用していた医師も多数いたと記憶にあります。ところがこんな論文が発表されました。

◎胃酸の分泌を抑える胃薬プロトンポンプ阻害薬(PPI)が認知症の原因!!

なんて権威ある医学雑誌に論文が掲載されたので、私は焦りまくりました。自分が認知症になるのはまだ先だろうけど、高齢者にもタケプロンとかのプロトンポンプ阻害薬を処方していた私としては、医療過誤 → 医療訴訟 → 裁判・敗訴 → 賠償金で当院倒産、なんて図式が一瞬頭の中をグルグル周りだし、PPIの処方を躊躇しつつ「念のため胃潰瘍とか逆流性食堂園がないか、内視鏡検査を受けましょうね」と消化器専門のクリニックに患者さんを紹介して責任逃れしようなんて姑息な動きをしてしまいました。

背筋を凍らせた医学論文はこれ!!「Association of Proton Pump Inhibitors With Risk of Dementia」・・・・権威あるJAMA(米国医師会雑誌)に掲載されているので、素直にこれはそうなんだろうなあと解釈しちゃいます。この論文はプロトンポンプ阻害剤(PPI)は胃の症状に広く使用されているけど、認知機能の悪化に関連しているよ、との内容。

https://jamanetwork.com/ この図は明らかにPPIを長期服用していると、認知機能に問題が生じることを表しています。

■認知症の治療費は世界中で6000億ドル以上!!??

この論文では認知症の有病率はグングン上昇しており、2010年では治療費として6040億ドルとのこと。認知症を減らすためには認知症の予防が必要であり、認知症の予防方法がはっきりわかっていない現在は認知症を引き起こすリスク因子をあぶり出すことが求められている、なんて書かれています。そこで認知症の原因となっている因子の一つとして、気軽に処方されている胃薬プロトンポンプ阻害薬(PPI)に目をつけたようです。この医学論文はドイツの高齢者を対象として研究されています。

ドイツでもプロトンポンプ阻害剤は10年間で使用量が4倍に増加した人気薬であり(二日酔い防止に処方はされていないとは思います)いるけど

◎逆流性食道炎や胃潰瘍の確定診断なしに処方されている例が60パーセント近くあったようです

・・・良かった、海外でも内視鏡などを行わないで処方されていたんだ、医療過誤 → 医療訴訟 → 裁判・敗訴 → 賠償金で当院倒産は回避できたかも、と自分勝手にホット一息つきました。

悩みに悩んだ胃薬プロトンポンプ阻害薬(PPI)、これが認知症の原因になっている説、実は間違いなんじゃないのとの医学論文が最近出てました(さらに医療過誤 → 医療訴訟 → 裁判・敗訴 → 賠償金で当院倒産の図式は遠のいたぞ)。

■胃薬プロトンポンプ阻害薬は認知症と関係ないよ!!

ところが2017年に

◎胃薬プロトンポンプ阻害薬は認知症のリスクに関係してないぞ!!

との医学論文が発表されました。「Proton Pump Inhibitors and Risk of Mild Cognitive Impairment and Dementia」(J Am Geriatr Soc. 2017 Sep;65(9):1969-1974)によれば米国で10486人の50才以上を対象として、プロトンポンプ阻害薬(PPI)の服用が認知症へどのような影響があるかを調べたところ、関連性はあまりない、との結果になっています。

PPIを常用していた人は8.4パーセント、時々服用していた人は18.4パーセント、一度もPPIを服用したことがない人が73.2パーセント。この研究の結果、今までの報告とは逆にPPIを常用していた人は服用したことない人より認知機能の低下は少なかったのです(PPIを服用すると認知症が悪化しない、ってことではないので注意!!)。

今まで気軽に胃の調子が悪い、胃酸が多いなどの症状を訴える患者さんにPPIを処方してきた医師は胸をなでおろすのでした(たぶん、私だけじゃないはず)。

■違った結論の医学論文を医師はどのように患者さんに説明するか?

「先生によって言うことが違うから信頼できない!!」とのご意見を度々いただきます。医師によって同じことを説明しているのに、表現力の差から患者さんがそのように捉えることも多いと思われます。しかし、医師によっては全く今までの知識をブラッシュアップしていない人もいるかもしれません。でも今回のPPI騒動の場合、一時期は「PPIは認知症のリスクを高めるから気軽に使わないね」と言っていた医師が「やっぱりPPIは認知症の原因じゃないよ」と患者さんへの説明が変わってしまうことになります。

◎ブラッシュアップしたために「先生、以前言ってたことと違うじゃん」とお叱りを受ける可能性も出てきちゃいます

困った、困った。まあ、私の場合は正直に以前自分が伝えていた医学知識が実は最近になって覆ったと説明してはいますけど・・・陰では「先生の言うことコロコロ変わる」なんて言われているかもしれません。

ところでPPIは認知症との関連はないよ論文、今読み返したらPPIを服用している人は心血管系などの持病を持っていることが多いので、ひょっとすると手厚い看護・介護・診療を受けていた可能性が出てきます。となると、今後この論文を否定する新しい研究結果が出てくる可能性もあるわけで・・・確定診断なしにPPIは気軽に処方しないほうが吉。

無責任にもほどがある!!「はしか、水ぼうそう、おたふく風邪はかかったほうがいい」とフードプロデューサー。


■素人のブログをネタに医療健康情報を書いちゃうフードプロデューサー

医師以外が健康情報について語ってはいけない、なんてことは考えておりません。しかし、一昨年・昨年と健康情報サイトの信頼度が社会問題化していたことはご記憶に新しいと思います。あまりにもひどい状況に対してGoogleが日本限定で検索エンジンのアルゴリズムを変えたというのに・・・

◎何が悲しゅうて素人が素人のブログを一次ソースとした健康関連情報の記事を掲載しちゃうんだ?

世の中の常識を打ち破るようなご意見がおありならばまずはその根拠を示すべきです。素人さんに対して医学的エビデンスを呈示せよ、というのも大人げないだろうけど、せめて一次ソースは教えてよ、フードプロデューサーの南清貴さん!!

http://biz-journal.jp/2018/01/post_22144_3.html 

この標準医学を否定する記事を執筆されたフードプロデューサーであり一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事でもあらせられる(両者ともになんだかわかんないけど)南清貴さんは以前からヘンテコな主張をされています。

フードプロデューサーさま、ニセ医学系の健康に関する異説を唱えるなら、せめて1次ソースを調べてからにしてくださいませ

「風邪時の危ない風呂の入り方…私が孫にワクチン接種させない理由」とのタイトルからどのような経緯かは不明ですが「はしか、水ぼうそう、おたふく風邪はかかったほうがいい?」に発展して、

はしかはそもそも、子供が呼吸器を発達させるために必要なステップです。同じように水ぼうそうは泌尿器を、おたふく風邪は生殖器を発達させるために越えなければならない重要な関門なのです。ワクチンを接種することで病気を回避できたとしても、それは将来的にはあまり良いことにはつながりません。

との意味不明な根拠希薄な主張を述べています。こんなヘンテコリンな説をどこで仕入れたのでしょうか?

■どうみても素人のブログが一次ソースじゃん!!

言論の自由は守られなければなりません。どんな主義主張であろうと発言する自由は保障されるべきですし、相手の意見を聴く姿勢は大人の常識。奇をてらったタイトルは人の目を引きますし、話題にもなりやすいと思います。

でもねえ〜、健康情報、特に生死に関わる場合とか将来に重い後遺症を残す可能性がある病気に関して、根拠の無い話をするのははっきりいって有害、どのように責任を取るつもりなんでしょうか?

◎間違った医学情報やインチキ医学は言論の自由の以前に有害なんだよ!!

この水ぼうそうが泌尿器を発達させる過程で必要な関門であり、さらにはおたふく風邪が生殖器を発達させるために必要という常識はずれの理論はどこが一次ソースなのでしょうか。少なくともまともな医学論文では見つけることはできませんでしたし、私の持っているトンデモ系の書籍の中でも発見できませんでした。

おたふくかぜ(ムンプスあるいは流行性耳下腺炎)に罹ると精巣炎を合併することが知られています。万が一両側の精巣炎となると、それが原因で男性不妊症になってしまいます。それがなぜ生殖器を発達させる関門なんでしょうか?

このヘンテコな主張の一次ソースとして考えられるのは2005年06月27日付けの素人さんのブログです。

おたふく風邪というのは生殖器を成長させる上で必要な風邪だそうで、耳下腺を腫れさせ生殖器の成長を促す作用があるそうです

ブログ全体を見てみると、標準医療を否定する民間の代替医療に嵌った方がどっかで仕入れたニセ医学が中心となっています(https://plaza.rakuten.co.jp/papa3mama3/diary/200506270000/)。さらに2013年5月16 日にアップされた整体師さん(整体は国家資格ではありません)の書かれたブログで

●水疱瘡:主に消化器●耳下腺炎(おたふく風邪):主に生殖器●はしか:主に呼吸器の成長を促すということが言えるのです。

との奇妙な記述が見つかりました(https://ameblo.jp/seitailabo/entry-11531332355.html)。さらにさらに2015年06月25日には

整体の世界では、おたふく風邪は生殖器の発達、それに伴う股関節・泌尿器の発達に必要な病気、腎臓の機能を整え高めるために不可欠な病気だと言われています。

と整体師さんは述べています(http://blog.livedoor.jp/appie_happie/archives/52347626.html)。このようにして

◎ネット上で医療に関するデマは拡散していくのです

多分、南清貴さんもこれらの全く医学的な根拠のない話を聞きかじって記事を書いたのだと思われます。

■ワクチン接種、専門家の間で意見は割れていません!!

南清貴さんはさらにこんなことも述べています。

ワクチン接種の是非については、専門家の間でも意見が割れるわけですから、そう簡単に結論が出るとは思えません。

との記述がありますが、ワクチンに反対している医師はごくごくまれであり、ヘンテコリンな反ワクチン派の医師の話が興味を引くから目立つだけです。

■これから医療や健康情報はなにを信用すればいいのか?

年末から年始にかけてある理由で少々ネットから遠ざかり、ブログも自主休業していました。Googleの努力にもかかわらず、相変わらずネットは非科学的なインチキ医療情報やニセ医学がはびこっています。数ヶ月でより良い正しい医学情報がユーザーに届くような状況になるわけはないでしょうけど、ゲンナリします。言論・出版の自由は制限されるべきじゃないのは当たり前です。

◎本当に病気で悩んでいる人にどのようにすれば正しい医学情報を届けることができるのか

大きなお世話でしょうけど悩んでいます。とにかく分かりやすい正しい医学情報をユーザーが興味を持って楽しめるコンテンツを微力ながら配信し続けるしかないと考えています。

私はサブカル系雑誌等の取材は積極的に受けるようにしています。レガシーメディアより週刊スパや宝島系の取材を優先してしまう私。実はこのビジネスジャーナルを運営しているサイゾーって会社が後援するウェブでトンデモさんや怪しげなニセ医学について対談したことあります(もちろん無償だよ)。

◎しかし、健康医療系の記事を掲載するのならもう少し考えてもらいたいと思います

・・・なんて思ったんですけど、フードプロデューサーと称する職業の方の医療情報と医師である私の医療情報を比較すること自体ヘンかも、だって私がレストランを評価するより、ミシュランガイドの方が信頼度高いのと同じじゃん。

日経さま、トンデモ系の池川明医師が顧問している「胎教アドバイザー」の広告塔になってはマズイですぜ。


■ただでさえ不安な妊婦さんを惑わす「胎教」信仰

以前から私はヘンテコなニセ医学系一派は子育て中や妊娠中の母親にターゲットを絞っていると言ってきました。先日、医学系雑誌やサイトを運営しているあの日経にトンデモナイ記事が連載されていて驚きました。

http://dual.nikkei.co.jp/atcl/column/17/101900009/011700021/ より

これ「働くママ&パパに役立つノウハウ情報サイト」である日経デュアルの記事です。7割の人が胎教を行っていたとのこと。私が驚いたのはこの記事の取材先である日本胎教協会®。この協会の顧問をしているのがトンデモ系の医学情報を垂れ流している池川明医師だからです。「胎内記」から発展したと考えられる「胎教」の必要性を強く訴える池川明医師。胎内記憶とは生まれる前の胎児期の記憶を持っている子供が多数いるというメルヘン。その胎内記憶を美しいものにするために、胎児に良い音楽を聞かせたりしましょうというのが池上医師が考える胎教のようですが

◎体内の赤ちゃんが一番聽いているのはお母さんのお腹の音じゃん!!

と私は考えちゃうわけです。ちなみに池川明医師はあの「羊水からシャンプーの臭いが・・・」という都市伝説的デマを拡散して、トンデモ扱いとされた近年でも「この話は本当だよ!!」と主張しているのです。

■偏った団体の広告になっちゃっているんだけど

新聞は本来ならば公平で正しい報道が求められるメディア中のメディア。政治に関しては思想信条によってどうしても偏りがちなのは十分理解して新聞を読んでいます。しかし、科学って政治的な偏り、思想信条による偏りがないことが、あるべき姿のはずなんですけど、今回取り上げた日経は非常にまずいこと行っています。例えば日本胎教協会®のサイトでは「胎教アドバイザー」に関してまたもや日経系の日経WOMAN2月号に掲載されたことが記されています。

http://taikyo-jp.net/ より これじゃあ日経グループの多くが偏った考え方の胎内記憶を理論的背景とする「胎教」を広告しているのではないか、なんて誤解を招きます。

■分かっているようで実は分かっていない胎教

喋れる年頃になったお子さんに「ママのお腹にいた時どんな感じだった?」と尋ねると「真っ暗だってけどママの声が聞こえたよ」「水にプカプカ浮いていた」なんて返答があるようで、中には「生まれてきた目的は?」は質問すると「人の役にたつため」とかなりプレッシャーを感じながら誕生してきた子供の証言があるようです。これって医学的にありえるんでしょうかねえ、私にはメルヘンの世界にしか思えません。

妊婦さんがゆったりした気持ちで、お腹の赤ちゃんに話しかける姿は微笑ましいものです。しかし、胎内記憶を利用した胎教の目的は頭のいい子供を出産することであり(協会の会長の経歴を拝見すると七田式教育の影響を強く受けています)、下手すりゃ子供の知能や障害は全て母親に原因がある的なかなり危険な方向性が見え隠れします。

ところで胎教って知っているようでその本来の意味をご存知の方はかなり少ないのではないでしょうか?日経の調査によれば7割の親が実践しているようなんですけど。

前掲日経DUALより 

■胎教の歴史

ウィキペディアの「胎教」ではこのような説明がされています。

明治以降は西洋医学の伝来により、科学的根拠に欠けることから否定される傾向にありつつも 家庭の絆形成や家庭教育の始発点として実践的運動に用いられるようになった。現代においては、胎教の概念の礎は不明瞭と言わざるを得ないが、大衆に広く普及、認知されるものとなった。

このように明確な定義がない「胎教」なので、これに言及した医学論文を見つけることは出来ませんでした。

そこで文系の方がお書きになったと思われる「胎教思想の歴史的検討」(教育学研究/50巻(1983)4 号)にざっくり読んでみました。

現在はその思想の もとになる,親 子の一体観による感応遺伝,あやかり,後天的に獲得した文化内容の遺伝,親の道徳的行為の子への因果関係などが否定され,胎教は科学的には認められなくなった。

と著者は引用しています。医学的・科学的解釈はまさにこの通りだと考えます。さらに

現代社会においても勿論,胎 児の発育に不安を抱かせる要因はある,環境汚染,薬害,食 物汚染,そして試騒管ベビーに見られるように,医療技術の進歩に伴うものでる.しかし,こ れらに対しては,胎教という語で酸衛するのではなく,胎児の発達を保する医学を,妊婦をも含めた社会が監視するという方向で考えてゆくべきであろう

と締めくくっています。

とにかく不安な妊婦さん、妊婦さんを抱えてハラハラドキドキの夫、不安でなにかにすがりたい人々を惑わせる非科学的で医学的な根拠のない「胎内記憶」、それを背景とした「胎教」という定義が明確ではないもの学ぶセミナー、これを日経が取り上げたことに非常に驚いた次第です。

以前、こんなのも書きました → 池川明医師「胎内記憶」って赤ちゃんや母親に無茶苦茶プレッシャーかけていませんか?

ナースキャップを見かけなくなった理由はこれかも??!!


■ナースキャップ感染源説以外の理由はこれかな?

1980年台後半くらいからナースキャップって忙しく動き回る看護師さん(当時は普通は看護婦さん、って呼んでいた)に取って邪魔!!との意見と共に院内感染対策として、菌を撒き散らす感染源になっているんじゃないのって話がでてきました。ナースキャップが廃止になった理由として

1:看護師業務を行う上で邪魔

2:院内感染の感染源になりうる

がと一般的には考えられています。私としてはもう一つの理由として

◎3;ナースキャップは男性看護師さんには似合わないから廃止された

可能性もあるんじゃないかと妄想しちゃったので、それに対する考察を行ってみました。

■男性看護師は増えているか?

1980年代位から現在までの看護師さんの男女比の推移を調べようと思ったのですが、明確かつ信頼たるデータベースは残念ながら見つかりませんでした。

内閣府男女共同参画局サイトより

おっ、このデータ、公的機関の資料だ!!女性看護師さんが占める割合を元にして男性看護師さんの人数の推移が出せるぞ!!と思ったら、スペインのデータでした、残念。

さらに2002年から2012年の厚生労働省の調査による男性看護師さんの数はあまり増加していません。

私の仮説「ナースキャップが使用されなくなったのは男性看護師さんが増加したから」は見事に否定されましたあ。

■ナースキャップが感染の原因になるというエビデンスは多数あり

ナースキャップが院内感染対策の一つと日本で検討されだした1990年台にこんな論文が発表されています。看護学生に対する感染防止教育 (第3報)では「ナースキャップ付着菌の細菌学的検討:ナースキャップ付着菌の細菌学的検討」(環境感染 10(3), 49-52, 1995)。この論文では36人のナースキャップを調べた所27人(75パーセント)から菌が検出されて、そのうちの一人から院内感染で特に注意が必要なメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出されています。その他にもナースキャップ感染源説を述べた論文は多数あります。

一方でナースキャップとフェミニズムの関連に言及した論文もあります。例えば「ナースキャップの表現する看護婦像とフェミニズム : 英米におけるナースキャップ廃止議論の背景にあるもの」(日本看護研究学会雑誌 25(2), 87-99, 2002-06-20)ではナースキャップの歴史からナースの社会的地位などが詳しく述べられ

ナースキャップを着用するということは、見た目という外観だけでなく、内面的にも"女性である"ことを無意識のうちに表現したことから、看護婦自身の意思にに関わらず、ステレオタイプ化された女性特有とされるイメージを伝えることになってしまった。

との結論を導いています。

さらに

男性(医師)より劣る女性(看護婦)とされ、看護は医学や医師による支配を受けること、医師を尊敬し従属すること、それと引き換えに医師から庇護を受けることをよしとしていた

と現在読むとチョット力が入り過ぎに思えるような論文となっていました。

■データ元の信頼度は不明ですけど、私の説をバックアップする記事を見つけ

ナースキャップを見かけなくなった理由の一つが感染症対策であることは明らかです。フェミニズム問題は私はあまり関わりたくない分野(当院のスタッフの95パーセントは女性)ですし、詳しい状況を把握していませんので意見は控えますね。ところで看護師さんの男女比についてブログを書き終えようと思った矢先にこんな記事を見つけました。県内男性看護師が10年で2.5倍 養成段階の実習先確保に課題

これは岡山県内に限った話であり、全国レベルで男性看護師さんが2.5倍増えたのかは不明です。私の妄想である「ナースキャップが使用されなくなったのは男性看護師さんが増えた」説もありかなあ・・・。

「添加物は危険!!」と煽る食品ジャーナリスト郡司和夫さん、またやらかしました!!


■郡司和夫さん、EUは食品添加物リン酸塩の使用中止なんて決めてないよ!!

必要以上に食品添加物の危険性を述べ、コンビニを目の敵にしている食品ジャーナリストの郡司和夫さんがまたもややらかしてくれました。

http://biz-journal.jp/2018/01/post_22089.html 

まあ、媒体がビジネスジャーナルだから、なんて考え方もできます。確かに大手コンビニがリン酸塩不使用を打ち出してはいます。もともと加工食品の見栄えや食感を良くする為に使用されているリン酸塩は安全な使用量が食品衛生法で決められています。なんでもかんでも食品添加物は悪とする風潮に対してコンビニ業界が影響を受けたためと思われます。

郡司和夫さんはこのリン酸塩についてこのように述べています。

昨年12月、欧州連合(EU)加盟国のギリシャ・アテネで大騒動が起きました。EUが食品添加物のリン酸塩について使用中止の方針を打ち出したことが発端です。

あの〜、それって多分この記事を一次ソースとしていると思われます。この記事の内容が伝言ゲーム的になったような気がしなくもありません。というのも・・・EUでそんなことになってないんだもん。

independent.co.uk より

ここに書かれているのは

◎EUでリン酸塩の使用禁止が拒否された!!

であり、郡司さんの記事のタイトルと出だしの文章から「リン酸塩ってEUで使用中止の方向性なんだ」と思ってしまうあわてん坊が続出するんじゃないかなあ、まあそれが郡司和夫さんの手法でもあるけど。

郡司和夫さん関連ブログ
「セブンイレブンのCMにものすごく違和感を感じる」に違和感を感じた

食品ジャーナリスト達は「コンビニおでん」いじめが旬のようです。でも根拠は間違いだらけだよ!!

他にも以前書いたような記憶があるけど、こんな感じでいらん不安を煽るのが郡司さんなんです。

■リン酸塩の毒性に関して間違った考え方をしている食品ジャーナリスト

国がリン酸塩の適正な使用方法や使用量を定めています。しかし、食品ジャーナリストと称する郡司和夫さんはとにかく危険、危険と騒ぎ立てるのです。

◎添加物の危険性を語る郡司さんら食品ジャーナリストの特徴は耐容一日摂取量について述べられることは少ないことです

この耐容一日摂取量は一生涯食べ続けても健康被害は出ないと考えられる一日の摂取量を表しています。今回必要以上に危険視されているリン酸塩ですが、リンの最大耐容一日摂取量は1日あたり70mg/kgとなっています。体重60キロの人なら1日4.2グラムなら毎日食べ続けても安全ということになります。食品添加物で使用されるリン酸塩はリンとして体内に吸収されるとしても、厚生労働省 「平成 25 年度マーケットバスケット方式による酸化防止剤、防かび剤等の摂取量調査の結果について」を見てみると265.6mgなので気にするほどの量を食べているわけではないのです。

厚生労働省「平成25年度マーケットバスケット方式による酸化防止剤、防かび剤等の摂取量調査の結果について」より

郡司和夫さんは

今は、あらゆる加工食品にリン酸はリン酸塩として添加されています。リン酸の過剰摂取は明らかです。

とビジネスジャーナル中でお書きになっていますが、それどっから仕入れた調査結果なのでしょうか?

■リン酸塩を加えるとコーヒーが3倍になる!!??

郡司さんは食品メーカーがリン酸塩を使用する理由の一つとして

リン酸塩には増量効果もあります。たとえば、コーヒー豆の抽出に使えば、通常の3倍の量のコーヒーがつくれます。

と述べています。これインスタントコーヒーの粉の量が増えるのか、あるいは通常の3倍濃度の高いコーヒーを作ることができるのかハッキリしません。

こんな実験結果を見つけました。これはMy News Japan(これまたヘンテコな記事が目立つことで、一部の愛好者の間で有名なサイト)で「おかわり自由コーヒー、リン酸塩で増量疑惑 もっとも危険なのはロイホ」という記事にインスパイアされた「コーヒーとリン酸塩で実験-考察」とタイトルされたブログです。結果的に

◎リン酸塩を使用するとコーヒーの濃度は高くなるのですが、その量は最大で14パーセント

とのこと。郡司さんがおっしゃる3倍に増量ってどこから湧き出てきた数字なんだあ!!??

■トンデモさんは計算が苦手で量の概念に乏しい傾向があります

トンデモさんの傾向として量の概念に乏しいことを以前ブログに書きました。

またもやヘンテコな管理栄養士さん発見!!スーパーの豆腐に物言う的に意気込んでいるけど、知識が・・・。

量の概念が乏しいということは、多分計算も得意じゃないことが大いに予想されます・・・郡司和夫さん、その期待を裏切りません!!同じビジネスジャーナル中に「コンビニおにぎりと弁当は危険!原価5円?添加物まみれで健康被害の恐れ」(http://biz-journal.jp/2015/10/post_11916_2.html)という記事があります。その中で

コンビニおにぎり1個の原価(コメのみ)は、間違いなく5円以下です。昨年などコメの取引価格が暴落して、産地によって違いはありますが、多くは60キロ(1俵)7000円台で生産者から卸業者へ売られています。コンビニおにぎりに使用されるコメは1個当たり80グラムほどですから、7000円台のおコメで計算すると、1個3円程度です。

って言っちゃってます。これ紙と鉛筆持ち出して電卓で検算してみました。

・おにぎり一個に使われる米は80グラム

・60キロ7000円の米

・60キロ = 60000グラム

7000円 ÷ 60000グラム × 80グラム = 9.3333・・・・・・

◎どう計算しても郡司さんが言っているように、おにぎり一個の原価は3円にならない!!

のです。ネット上の記事を見るたびに電卓持ち出す人は稀でしょうけど、私みたいな人間もいることを食品ジャーナリストの方々はお忘れないように!!

「発達障害を食の改善で治す」と称するニセ医学ビジネスについて


■親の不安を煽る「食で病気を治す」こんなのに惑わされてはダメ

「なになにを食べて病気を治す」こんな感じのセミナー、講演会、一般書籍、webサイトが溢れかえっています。もちろん病気を防ぐ食生活もあるにはありますけど、このような話の多くはニセ医学が中心となっているので注意が必要です。特に現在の標準治療で治すことが難しい病気に関しては、どう見ても非科学的であり医学的な根拠に乏しい治療方法が拡散しています。

一般的に新聞といえば週刊誌はもちろんのことテレビの情報番組なんかよりも信頼度が高いと受けてめられています。でも、新聞といえども信頼度が怪しい場合も多数あるので注意が必要です。例えば先日

◎中日新聞で「発達障害 食で改善を 北陸の有志団体 提案へ金沢で来月講演会」なんて記事をネット上で見つけてしまいました

(現在は削除された模様)。

これ現時点キャッシュで残っています。

発達障害のお子さんを持った親御さん、特に母親向けの講演会は多数開催されています。中日新聞がどのような経緯かは不明ですが、かなりヘンテコな講演会を誌上で取り上げています。この講演会を行なっている

◎セラピスト大谷直美さん、私は酵素でデトックスとか不思議なことをおっしゃっている

ので以前からウォッチング対象としていました。

一般の方が酵素とかデトックスとかアロマとかに興味を持っていること自体は、まっいっか的に判断していますけど、明らかにビジネスとしてニセ医学を流布しているこのような方々は批判するべきであると考えます。

■セラピストの大谷直美さんってこんな人

この大谷さんは「檜の酵素浴 ナチュラルリーフ」を主催して、ニセ医学である酵素栄養学も信じちゃっていますし、主婦の間で流行しているアロマによってこれまたニセ医学であるデトックスを商売として行なっています。この大谷直美さんは真弓定夫医師の信奉者なので、私の定点観測になっていたしだいです。真弓定夫医師はニセ医学と考えられる著作によって熱狂的な信奉者をゲットしているために、トンデモ物件ウォッチャー界隈ではかなり有名なトンデモ医師です。

「食育」は怪しげな雰囲気が充満しているのか?トンデモ案件多発中!!

牛乳はモー毒?よみがえる「牛乳有害説」、でもこれって医学的には否定されているんですけど・・・。

都市伝説「経皮毒が原因で羊水からシャンプーの臭いがした」・・・ニセ医学です。

これらぜーんぶ真弓定夫医師が監修しているヘンテコな本をブログネタとしています。

この大谷直美さんが主催していると思われる「アロマと檜の酵素浴 ナチュラルリーフ」のFacebookにはこんなことが書かれています。

発達障害、学習障害、うつ、自閉症などのお子さん達が数多く薬漬けになっています?しかし、ミネラル豊富な食事、ミネラル水でケアすると、改善してきている実例が沢山出てきているお話もさせて頂き、✨奇跡の食育✨の本もご説明して、皆さんに一冊プレゼントさせて頂きました

https://www.facebook.com/hinoki93/より 

◎出ました!!「奇跡の食育」もちろん監修は真弓定夫医師

ところでセラピストってなんだ?どう見ても大谷直美さんは医師ではないようですし、医学教育を受けた気配が感じられません。まあ、いわゆる自然派を拗らせてトンデモに走ったよくよく見受けられる、セミナー等で仕入れた知識をさらに自分でそそっかしく表面上をマネて講演会やらセミナーをビジネスにしている方と思われます。

■そもそも発達障害ってこのように医学的には解釈しているんだけどねえ

発達障害って言葉を最近耳にする機会が増えましたが、どのような状態であるか把握している人は稀だと思います。厚生労働省

発達障害はいくつかのタイプに分類されており、自閉症、アスペルガー症候群、注意欠如・多動性障害(ADHD)、学習障害、チック障害などが含まれます。これらは、生まれつき脳の一部の機能に障害があるという点が共通しています。

と述べていますし、

◎発達障害は生まれつきの特性で、「病気」とは異なります

と強調しています。文部科学省も「主な発達障害の定義について」において自閉症の定義・高機能自閉症の定義・学習障害(LD)の定義・注意欠陥/多動性障害(ADHD)の定義が書かれていて、各々原因として中枢神経系に何らかの機能障害と述べています。

つまり公式的および医学的にはミネラル不足が原因で発達障害が起きたわけではないし

◎食事を改善することによって発達障害が治ることはない!!

って、ことになるわけです。

■発達障害の治療方法としてミネラルが豊富な食って有効なのか?

発達障害の治療方法としてミネラルの摂取が有効なのか、そのようなエビデンスがあるのか少し調べて見ました。

確かに発達障害関連の医学論文でミネラルや食事について述べられたものがいくつかあります。例えば「Dietary Patterns of Children with Autism Spectrum Disorder: A Study Based in Egypt」(Open Access Maced J Med Sci. 2015 Jun 15; 3(2): 262–26)、この論文では確かに「自閉症児は、ビタミンDやC、カルシウム、葉酸、マグネシウム、リン、亜鉛、鉄などの微量栄養素の摂取が不十分」との結論が出ています。でもねえ、かなりマイナーな医学雑誌ですし、これってエジプトの話。エジプトって貧困による栄養失調が問題になっていて、自閉症の子供の場合、摂食障害や偏った食生活を送ることが多いことが知られていますしねえ、相関関係にあるかもしれませんけど因果関係とは言えないと判断します。

◎ましてやミネラルを摂取すれば自閉症が改善することも証明していません

中国でも自閉症児と食事の関連性が研究されています。「A preliminary study on nutritional status and intake in Chinese children with autism」(Eur J Pediatr. 2010 Oct;169(10):1201-6.)によれば、結果的に自閉症児は慢性的に栄養失調状態であることが判明しています。でも、これは自閉症であるために偏食したためと考えるべきであり、栄養状態を改善すれば自閉症が治ることを意味したものではありません。

現在の医学では自閉症を改善する方法はコミニケーション能力や適応性を伸ばすことであり、自閉症自体を治す薬は存在しません。注意欠如・多動性障害(ADHD)に関しては薬物療法がある程度効果ありと判定されています。少なくともミネラルの摂取やいわゆる食育で残念ながら治療可能ではないのです。発達障害と診断された子供を持つ親御さんの苦労や将来に対する不安は私たちの想像を超えたものだと思います。そんな人々を惑わせるニセ医学を宣伝するような内容の記事を新聞が取り上げたらダメだよう〜!!

大相撲問題:暴行で顔がゆがんだ、整体に行け!!それ接骨院か整形外科の間違いじゃないの?


■骨が折れて整体へ!!??整体は整形外科でも接骨院でもないんだぞ

日馬富士・貴乃花問題などとかくお騒がせ体質の大相撲。今度は大相撲の春日野部屋に所属していた力士による弟弟子による傷害事件が明らかになりました。入門したばかりの弟弟子は顔などと殴られて顔が歪んだ状態になっているのに、整形外科ではなく整体を受診するように親方から指示を受けた模様です。そういえば先日整体のヘンテコな広告がツイッター上で話題になっていたばかり。整体とは国家資格を持つ柔道整復師による整骨院でや接骨院とは全くの別物である点に注意が必要です。

これ骨盤の歪みを矯正するとかの話以前に右大腿頚部の骨が折れています!!無資格と思われる整体師の方がレントゲン写真を持ち出して広告をしたのでしょうけど、全くの逆効果。

兄弟子に暴行を受け、骨折したと思われる春日野部屋の新弟子も整体なんか行かないで最初から整形外科を受診すれば後遺症に悩ませられることがもっと少なかった可能性もあります。

http://matomame.jp/user/marifx1800/d7244d5c00575414fd4f より

整体・整骨・接骨・整形外科の違いについて少々述べさせていただきます。

骨盤歪む説に関するブログ →「骨盤は歪むVS骨盤は歪まない」論争は用語の解釈違いが原因です!!

■民間療法と国家資格のある伝統医療の違い

骨盤ケア施設のトンデモレントゲン写真の話はさておき、大相撲の傷害事件はフジテレビ系「とくダネ!」及びそれを記事にしたスポーツ報知によればこのような内容です。

暴行について矢作さんは「1歳年上の兄弟子から夜10時半から11時の間に掃除の話があると言われて、オレ以下の下っ端を集めてくれといわれた」

その後に

布団に入って寝ようとした時に「左のあごを殴られた。グーパンチで」と明かし、左右の顔面を3発殴打され「手で止めたら膝蹴り5発食らいました。腹に」と証言した。殴打された後に「あごを触ったらずれていたのが分かった。骨が刺さっていた。右のあごがひどかったです」

(スポニチ:春日野部屋暴行問題、被害者の男性「協会は全然動かず、何も調べない状態が続いている」より

弟子に理由等は不明ではありますが、理不尽な暴行あったことには間違いはないようです。素人でも骨折のリスクを考えてしまうような状況でなぜ整形外科ではなく、整体に行ったのか不思議で仕方ありません。と思ったのですけど、皆さんは整体と整骨、あるいは整体と整形の違いってご存知でしょうか?

簡単にいえば整体はカイロプラクティックなどと同じ補完代替医療であり、施術を行う上で国家資格を必要とはされていない民間療法。似たような名称である整骨は国家資格を持った柔道整復師による施術であり接骨院、ほねつぎと呼ばれている由緒正しい伝統医療です。整体・カイロプラクティックは19世紀ころに始められた民間の代替医療であり、それほど古い歴史はありません。

カイロプラクティック的手法が日本に入ってきたときに、なんとなーく昔からある伝統医療の一つのほねつぎ・接骨をイメージするようなネーミングを採用して整体って名乗ったことが予想されます。

■骨折しているところに整体で骨をバリバリやられちゃマズイぞ!!

スポニチの記事を読んでぞっとしました。被害者の矢作嵐さんは受傷後

親方から兄弟子も「整体に行くからお前も一緒に行ってこい。なんで整体と思ったんですけど、折れているのにガンと入れられた。その影響でもっと痛みがでた」

前記スポニチより 

これと同じような経験を私はしています。今から10数年前、腰の痛みと頻尿を主訴として来院された患者さんがいました。血尿もでているようなので前立腺がんの腫瘍マーカーであるPSAを測定したところ正常値が4.0以下なのにその患者さんのPSAはなんと1000以上!!明らかに前立腺がんが骨に転移したことによって腰痛が出現していたのです。話をよくよく聞いてみると、なんとその患者さんはここ数年整体に通って背骨や骨盤をボキボキ言わせる施術を受けていたとの事。前立腺がんが骨に転移してもろくなっているところに、力をグイグイ入れられたんだからたまりません。詳しい検査の結果、危うく下半身不随になる寸前の腰椎骨折と診断されました。

その患者さん及びご家族の話によると整形外科に通院しても一向に腰痛が良くなる気配がないために、整体を選択したとのこと。整形受診時に前立腺がんを発症していたかは不明ですが、整体に通っている数年の間に一回でもレントゲン検査を受けていれば骨折にならなかったでしょうし、前立腺がんの骨への転移も見つかっていたかもしれません。患者さんおよびご家族は整体は医療機関の一つであり、医療系の正式な資格をもっているものだと信じ込んでいたとのことでした。

レントゲン撮影ができるのは整形外科だけであり、国家資格を持っている柔道整復師さえもレントゲン検査を行うことはできません。民間療法である整体は当然検査できませんし、診断を下すことも違法です。

■ちまたにはびこる民間療法の問題点

骨盤ケアと称して医学的に意味があるとは思えない施術を行っている施設があります。以前ブログにしましたが、一般の方が思っているように骨盤はちょっとやそっとで歪みませんし、万が一歪んでいたとしても外部からグイグイ押しても歪みは修正できません。整体やカイロプラクティックの全部が全部医学的に非常識なことを行っているとは言いませんが、期待できるのはリラクゼーション程度であり病気を治すわけではないことに注意が必要です。

相撲協会は隠微体質だけじゃなく、アスリートの健康管理さえも十分にできていないことが今回の春日野部屋暴行問題からわかります。私は個人的には貴乃花親方にあまり好意をもっていませんが、大相撲の体質に対して問題提起したことは評価されると考えます。

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