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糞便移植治療ってやりたくないな。 集団感染の対策っていわれても⋯。

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クロストリジウム・ディフィシルって黴菌が存在しています。このばい菌は病院や老人施設で集団発生することがあり実は大問題になっているのです。

老人で多く見られる病気の治療法としての糞便移植

院内感染といえばメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が有名でMRSAという名前を聞いたことがあると思います。老人の場合、免疫機能が低下しておりまた抗菌剤の多くに抵抗性をもっているこのばい菌は手ごわい相手となっています。

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クロストリジウム・ディフィシルはこんな形のばい菌です
このばい菌からお年寄りを守ることにアメリカは力を入れています。

院内感染・集団感染に非常に効果的な方法が見つかりました

この感染症アメリカではこの感染症でなんと毎年14000人以上が無くなっている重篤な症状をひきおこす病気と認識されています。その治療法として発表されたのがFecal Microbiota Transplant is a Promising TreatmentAmercan Gastroenterological AssociationのHPにありました。

方法は人の腸内に住む微生物を移植するという方法です。

移植という方法を聞くと大がかりな手術をイメージしますが、この場合は日本でいえば善玉菌を含む糞便を直接体内に入れ込む方法とお考えください。そこで気になるのが口から入れるのか?ということです。

この糞便微生物移植はアメリカではFMT ( fecal microbiota transplantsの略)とよばれFADの承認を得るための治験が計画されています。

移植方法は
経鼻的にチューブを入れて胃に糞便を注入
直腸から浣腸式に糞便を注入
があるようです。

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結局、糞便を直接胃腸に入れ込んでいるのですね。だから移植って言葉が使用されているのです。お薬の形を取っていたら他の表現を当然しますものね。

こんな本が発売されているようです。

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糞便移植の効果は非常に有効

文献をいくつか調査したところ、腸内細菌叢を改善するには非常に有効は方法であることを裏付けるものがでてきました。しかし、人のうんちを自分の体内に埋め込むって何とはなしに抵抗感があります、

正直言って。そういえば昔、尿を飲む健康法って話題になった記憶がありますが、その当時その健康法を行っていた方々は今はどうしているのでしょうか?

臭いが似たような薬がありました

ミヤリサンという薬があります。一般医薬品としては一時期ブームになったそうですが、保険適用の医薬品としても使用されています。確かに効果はあるのですが、臭いがするのです、うんちに似た⋯。処方された患者さんは二度目は希望されない薬です。

実力あるのだからコーティーングとかして何とか企業努力をお願いしたいです。

また、アメリカの医師・製薬会社の方、今回の糞便移植もなんとか他の方法を開発していただけないでしょうか?

著者プロフィール

桑満おさむ(医師)


このブログ記事を書いた医師:桑満おさむ(Osamu Kuwamitsu, M.D.)

1986年横浜市立大学医学部卒業後、同大医学部病院泌尿器科勤務を経て、1997年に東京都目黒区に五本木クリニックを開院。

医学情報を、難解な医学論文をエビデンスとしつつも誰にでもわかるようにやさしく紹介していきます。

桑満おさむ医師のプロフィール詳細

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